藤子・F・不二雄大全集 モジャ公
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藤子・F・不二雄大全集 モジャ公 / 感想・レビュー
海猫
F先生は「モジャ公」は「21エモン」の二番煎じと自虐的に表現しているけれど、人間と宇宙生物とロボットのトリオが宇宙冒険する点が同じなだけで、十二分にオリジナリティーのある作品に思うのです。内容はコミカルだけどアイデアそのものはSF度が高いし、後半になるにつれブラックで怖い話が多くなる。風刺が効いていて、50年ほど前に描かれたものとは思えないのはさすが。前に中央公論社の愛蔵版で読んでいたものの、あらためて読んで面白かった。連載バージョンの原稿や幼年誌版、カラーイラストなどあって大全集だからこそのお得感あり。
2023/05/03
Y2K☮
「ガンダム」や「イデオン」と同じく、子ども相手でもいい意味で手を抜かず、それゆえにリアルタイムで人気の出なかった傑作か。純粋なSFとして十分楽しめるけどなと思いつつ読み進めたが、宇多丸氏の解説を読んで「おお心の代弁者」と感激した。そうそう、コイツら全員やる気ないんだ。平気で嘘をつくし欲に弱いし、自分が助かる為なら仲間を見捨てる。でもね、面の皮一枚めくったら俺らも皆そうでしょ。それでも仕方なくどうにか踏み止まるんでしょ。やるしかないって。それが大概の日常でしょ。コイツらも一緒。だから信じられる。大切な一冊。
2019/11/21
マリリン
〆切本の作品を読み、不思議だけど惹きつけられるものを感じ読んだ。特にこの作品はSF色が強いので、大人が読んでも充分楽しめるし、微妙な線一本で描く表情の変化が魅力的。宇宙へ家出する空夫達。...行く先ざきでもろくな目にあわないが、そんな経験をとおして人間として成長していく...という感性豊かな子供時代に読んだら元気になれるような言葉も登場。...人間あきらめると水のようにすみきった心になるものだ...禅や瞑想に通じる言葉だ。「地球最後の星 結末篇」のあべこべ星・木が人をうえる星・ふしぎな水は発想が面白い。
2019/12/18
本木英朗
『モジャ公』である。俺は小学生のころに、従兄の家で何回も読んでいたが、果たして今の俺にはどう映るのか?という感じで読んでみた。モジャ公・ドンモ・空夫という3人が、様々な惑星を旅しながら、最後(ではないが)に地球に帰ってくる、ってところが凄かったかなあ。まあ、あとは各自読めばいいのさ。また最後の最後で、モナさんという女性も出てくるってところもお忘れなく! 大満足でした。またいつか読もうっと。
2022/05/01
花林糖
『週刊ぼくらマガジン』1969年~1970年掲載、『たのしい幼稚園』1970年掲載。モジャ公が「たのしい幼稚園」で連載していたとはビックリです。子供の頃にコミック本で読んでいた時に印象的だった「天国よいとこ(シャングリラ星)」が一番面白かった。
2019/03/09
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