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諸星大二郎特選集 子供の情景 (ビッグコミックススペシャル)

諸星大二郎特選集 子供の情景 (ビッグコミックススペシャル)

諸星大二郎特選集 子供の情景 (ビッグコミックススペシャル)

作家
諸星大二郎
出版社
小学館
発売日
2013-11-29
ISBN
9784091857392
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諸星大二郎特選集 子供の情景 (ビッグコミックススペシャル) / 感想・レビュー

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ワッピー

諸星特選集の2。無垢にして恐ろしき「彼方より」、ディストピア未来の問題作「子供の王国」、人間消失「夢見る機械」、破壊の連鎖「猫パニック」、東京ダンジョン「地下鉄を降りて」、裏返しのアメリカ開国譚「マンハッタンの黒船」、人間はどこへ?「地獄の戦士」、小品「クーリング・オフ」を収録。絵柄に時代を感じさせるものの、当時の社会現象の裏に在るものを見事にあぶり出し、しかもそのテーマは今でも十分に通用するような気もします。諸星ワールドは普遍で不変で、あいかわらずヘンです。

2022/06/18

夜の女王

☆☆☆ 不条理でダークだけど、どこか滑稽な諸星ワールド全開。『子供の王国』薬で大人になる事を拒否したクソガキどもの世界。ラストは意外とまとも。『猫パニック』些細なきっかけでドミノ倒しのように次々と大災害が・・・JRが国鉄だったころの作品だけど、全く古さを感じさせない。東京中が災害で大騒ぎの中、ケン坊だけが異空間にいるよう。暗い地下道をどこまで漂っていくのだろう?『地下鉄を降りて・・・』わかる!八重洲や新宿の地下道を歩いていると確かにそんな気分になる。ラストがちょっと、だけど。

2014/08/08

ぐうぐう

子供を描いた作品を中心に収録した『諸星大二郎特選集』第2巻。子供というイノセントな存在は、世界の見せかけを射抜く。「夢見る機械」の主人公の少年が、世界の違和感に唯一気付くことができたのは、子供であるがゆえんだ。しかし諸星大二郎は、子供の無垢さを安易に肯定しているわけではない。「子供の王国」では、無垢さが招く子供の残酷さが、グロテスクなまでに徹底的に描かれている。どの短編も発表されたのは70年代後半から80年代前半にかけてのものばかりだが、テーマの先見性、また普遍性に、再読の度、驚かされる。

2013/11/30

よしだ

「夢見る機械」「地下鉄を降りて」以外は初めて読む作品だったので非常に嬉しかった。「マンハッタンの黒船」は、アメリカが鎖国状態という日米が逆の設定で歴史上の人物が英名風にもじってあったりと随所にシニカルなギャグがあってとても面白かった。「子供の王国」は設定こそSFではあるが現在に通じるような普遍的なテーマを明確に捉えている気がして物語に恐怖さえ覚えた。加えて「夢みる機械」「猫パニック」を読むと改めて諸星大二郎の未来でも予知しているのではないかと思ってしまう思考回路に毎回驚かされるばかりだ。そしてやはり傑作。

2013/12/05

あさひ

どれもいい。昔からパンチが効いてる。

2021/11/08

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