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満天のゴール (小学館文庫 ふ 29-2)

満天のゴール (小学館文庫 ふ 29-2)

満天のゴール (小学館文庫 ふ 29-2)

作家
藤岡陽子
出版社
小学館
発売日
2023-03-07
ISBN
9784094072341
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満天のゴール (小学館文庫 ふ 29-2) / 感想・レビュー

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piro

夫に裏切られ、小学生の一人息子・涼介と共に故郷の丹後半島に戻った奈緒。医療過疎地でナースとして働くことになった彼女が医師の三上や患者達と関わっていく姿を通じ、人生のゴールのあり方を問いかける作品でした。重い主題ですが伊根の穏やかな海がそれを和らげてくれる様。皆んなが穏やかな最期を迎えられるといいな。そして涼介が逞しくてカッコいい。彼はこれからも皆んなに勇気を与えてくれるだろうな。「誰にも救ってもらえないのなら、あなたが救う人になればいい。救われないなら救いなさい。」この言葉が心に深く残りました。

2023/04/30

カブ

夫に裏切られて10歳の子どもを連れて田舎に帰ってきた奈緒。生活のために、ペーパーだった看護師として海生病院で働き始める。医療過疎地域での医療や看護、看取りまでリアルに描ききっているこの作品は、患者一人ひとりにドラマがあり、最後まで自分らしく生きようとする姿を見せてくれる。

2023/03/31

Y.yamabuki

「満天のゴール」何て素敵なタイトルなんだろうと読み始め、その意味を知ると本当にぴったりの言葉だと感動した。奈緒は夫に裏切られ、傷心を抱えて息子と故郷の丹後半島の伊根に戻って来る。そこで過去に何かを抱えている医師の三上に出会う。ペーパーナースの奈緒は、病院に職を得、三上と共に訪問診療にも赴く。そんな日々の中、彼女の気持ちに変化が…。「誰かの星になる。そんなゴールを自分もいつかできるだろうか…」ラストの奈緒の言葉が印象に残った。彼女の看護師への蟠り、三上の過去、僻地医療と考えることの多い読書だった。

2023/10/03

matsu04

看護師でもある著者にしか紡ぎ出せない物語だと言えよう。「全力で生き抜いた先に死があるのだとしたら、死は生きたことの証に違いない」……確かに。

2024/04/18

onasu

京都の丹後半島、伊根の舟屋と言えば、年かさの人にとっては朝ドラの舞台だが、夫婦の不仲からその山間にある疎遠にしていた父のみの実家に、十歳になる涼介を連れて帰ってきた奈緒。  不仲の元は夫の不倫なんで、夫や不倫相手との遣り取りは不快でしかないが(早々にFOとは好演出)、奈緒の態度もいわゆる重いとしか言えず、ストーリーはおもしろいのに、キャストには好感が持てない。  それと部外者がお節介を焼くという他にもある成り行きだが、これもしっくりこない。あ、作品の方は医療過疎地域と終末期医療のあり様も示した好著でした。

2023/12/05

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