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沙林 偽りの王国(上) (新潮文庫 は 7-30)

沙林 偽りの王国(上) (新潮文庫 は 7-30)

沙林 偽りの王国(上) (新潮文庫 は 7-30)

作家
帚木蓬生
出版社
新潮社
発売日
2023-08-29
ISBN
9784101188300
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沙林 偽りの王国(上) (新潮文庫 は 7-30) / 感想・レビュー

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kawa

オウム事件の全貌を記録小説風に、第1章は「松本・一九九四年六月二七日」。あれから30年経つのか。当夜、犯行現場から100m位のところで飲み会。幸い風向きが逆で事なきを得たが、タイミングが悪ければ…どうなっていたか解らなかった。職場に何回も若い刑事が訪ねきての事情聴取、捜査の第一線も結構大変そうだった。結局、警察上層部のミスリードと乗せられた地元マスコミ、尾ひれが着いた世間の噂話で「第2の‥」とも言える悲劇を引き出してしまった。当事者の方以外忘却の彼方だった事件が改めて目の前に提示された思い。

2023/09/11

みこ

一連のオウム真理教による犯罪を科学者の目線で語る。事件をモチーフにした小説だと思っていたが、割とガッツリドキュメンタリーの様相を呈している。警察組織の硬直化が真相解明に時間をかけることになったり、事件の裏側を詳しく描写。ただ、毒物の情報やオウム幹部のプロフィールなど重複して書かれている部分はもう少しバッサリ整理しても良かったかな。事件の真相が概ね明らかになって裁判の様子が描かれる今後を主人公である科学者がどういう風に見るのかを楽しみにしつつ後半へ。

2023/10/01

くろにゃんこ

改めてオウム真理教がしてきたことに驚愕する。科学者の集団…頭の良すぎる人にお金を設備を与えた結果の暴走。あの頃、ニュースで見ていた記憶と詳細な記述が重なる。途中、戦時中の731部隊について触れていてこれには本当にビックリしました。日本人が捕虜にした人体実験の数々、そして戦後関わった人たちが高い地位についていたこと。衝撃的でした。気持ちを落ち着けて下巻へ…

2023/12/13

mayumi

医師の目線から書いたオウム真理教のサリン事件。主人公や同僚はフィクションとなっているが、実録に近い内容になっている。松本サリン事件、上九一色村、地下鉄サリン事件、假谷さん拉致事件、国松長官狙撃、坂本弁護士一家拉致事件と、オウムが関与したと言われる事件は多々ある。特に松本と地下鉄のサリン事件は戦慄を覚えるものだった。次々に出てくるオウムの幹部達の名前。その名前を見て、ほとんどの顔を思い浮かべることができるのは、当時連日のようにテレビで報道されていたからだと思う。強烈な記憶として残ったのだろう。

2023/11/03

Ribes triste

九大医学部衛生学教授の視点から描かれるオウム・サリン事件。科学者の目線から事件をみるという切口は、リアルタイムで事件を追い、その異様さと危険さ、杜撰さに驚いた当時の自分の見解と一致して、するすると読まされる。下巻へ。

2023/09/19

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