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僕の人生には事件が起きない

僕の人生には事件が起きない

僕の人生には事件が起きない

作家
岩井勇気
出版社
新潮社
発売日
2019-09-26
ISBN
9784103528814
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「僕の人生には事件が起きない」のおすすめレビュー

日常にひそむ狂気! ハライチ・岩井がエッセイ集で明かした“死の不安”とは?

『僕の人生には事件が起きない』(岩井勇気/新潮社)

 お笑いコンビ・ハライチの岩井勇気さんが、初のエッセイ集『僕の人生には事件が起きない』(新潮社)を刊行した。テレビ越しには、相方である澤部佑さんの陰に隠れた存在に映る一方で、テレビ番組「ゴッドタン」で芸人へのダメ出しをする場面をはじめとして、時折みせる辛らつな一言で鋭い牙をむく姿も目立つ。

 今回のエッセイ集に収録されたエピソードも、岩井さんのいわば“狂気”ともとれる片鱗が垣間見えるものばかり。ページをめくるたびに、なにげない日常を俯瞰的かつシニカルに捉える岩井さんならではの視点に自然と引き寄せられてしまう。

■自宅の庭を“死の庭”に変える危機をあと一歩で回避

 庭付きのメゾネットで一人暮らしをしていると明かす岩井さん。春あたりから生い茂る雑草を一本一本ていねいに抜いたりと、几帳面に庭の手入れをしていたある日にふと、ネットを介して「土に塩を撒く」という方法へとたどり着いた。

 岩井さんが見た情報は「しつこい雑草には塩がいい」というもの。何でも、「土に塩を撒くと植物が枯れて雑草も生えてこなくなる」のに加え…

2019/10/19

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僕の人生には事件が起きない / 感想・レビュー

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kou

面白かった。何気ない日常も見方によっては、こんなに面白くなるのか!と驚かされた。今後も、エッセイや小説を書かれた際は、是非とも読んでみたいと思った。

2019/11/26

きみたけ

著者は人気お笑いコンビハライチの岩井勇気。この本は、小説新潮の2018年7月号から2019年7月号とBookBangの2018年9月から2019年8月の掲載内容に一部書き下ろしを加えたデビューエッセイ。オードリー若林の「ナナメの夕暮れ」を読んだ時も感じたことですが、いわゆる「じゃない方芸人」の知られざる内面や考え方、芸人としての在り方や矜持などがとても興味深かったです。意外と美術館好きで、現代アートの絵を見て新しいネタのアイデアが浮かんでくるそうです。組立式の棚、九蓮宝燈、「澤部と僕と」が面白かった。

2022/05/29

こーた

タイトルが良い。営業先のショッピングモールで、友人と立ち寄ったレストランで、ひとり暮らしをするメゾネットタイプのマンションで。わたしたちとおなじような生活をおくりながら、冷ややかにちがう世界を見ている。その才気と狂気に充ちた目で、すぐそばにぽっかりと開いた異界の扉を覗きこむ。棚はいっこうに作れず、珪藻土と自然薯を闘わせ、あんかけラーメンの汁を飲みながら、パーティで毒づき、相方にブラックホールを見る。何も事件が起きない日常を、独自の視点でおもしろ可笑しく綴る。大いなる才能といえよう。⇒

2019/11/04

nobby

えーと、これから僕は「岩井さん、いいよね!」と声を上げて公言します!『僕の人生には事件が起きない』本人のイメージまんまのタイトルにもうニヤリ♬確かに特別ではなく何気ない日常を描きながら、クスッと笑わせるセンスは素晴らしい!“陽”な澤部と真逆な岩井さん、いや絶対に“陰”じゃないでしょ!?(笑)ムカッと来てから攻撃に転じる姿勢は笑えながらも怖い…個人的には、あんかけラーメン汁・リアル脱出ゲーム・段ボール刻みなエピソードが大好き。最後の澤部論は思わず納得!そりゃ岩井さん、今のバラエティ番組からはみ出しちゃうよ…

2021/04/17

seacalf

楽しい2時間ほどの読書。クセがないのに飽きさせず、時々くすりと笑わせる。あんかけラーメンの汁の話なんかは、似たような感覚があるからニヤニヤ。日常を描いているのに決して単調ではなく、するすると読める。なんだろう、この面白さは。ハライチ岩井さんのことはあまり知らなかったのだけど、力まずとも揺るがない『ブレない芯』を所々に感じて、好ましく思った。今度テレビで見かけたら注目してみよう。どうでもいいけど、岩井さんと写っている巻末のモネさんが可愛い。丁度良い塩梅で楽しく読めたから、次作が出たら、また手に取ってみよう。

2020/08/30

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