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土の記(上)

土の記(上)

土の記(上)

作家
髙村 薫
出版社
新潮社
発売日
2016-11-25
ISBN
9784103784098
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土の記(上) / 感想・レビュー

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starbro

高村薫は、新作中心に読んでいる作家です。上巻は大きな事件もドラマもなく淡々と過ぎて行きました。著者の作品としては、かなり地味な小説です。カメムシが頻発に登場するのが印象的でした。トータルの感想は下巻にて。

2016/12/21

ダイ@2019.11.2~一時休止

感想は下巻に書きますが、ここまでは何も盛り上がるところがない・・・。

2016/12/26

NAO

奈良の山間の寒村の旧家の婿養子伊佐夫が、農作の日々の合間に思い起こす、交通事故で16年にわたる寝たきり状態だった妻の死の謎や、妻や娘との確執などなど。よそ者である伊佐夫でも、70歳を過ぎると、この地に縛られている死者の声が聞こえるようになってくる。濃厚な土の匂い、濃厚な血の匂い。数代前までは土葬が残っていたというこの地には、死んだ者たちの息吹さえ、まだ生々しく残っている。詳細な米作りの記録は農業日誌を読むようだが、そこに現れる季節の移ろいと寒村ゆえの近隣のつながりの濃さは、日本の原風景そのものだといえる。

2017/07/05

ひらちゃん

かなり時間がかかってしまった。作中出てくる言葉に「記憶の虫干し」というものがあった。なるほどと頷く。70歳を超えた伊佐夫の心中一人語りは記憶の中で過去がゆらりと不意に訪れてはまた今の時を行く。はたして妻は事故死であったのか。農作業と閉塞的集落と奔放な女と。土の匂いと稲の穂、草いきれ。何もかもが綯い交ぜにして夫婦は折り合ってきたのか。日本のそこここにあった集落が読み取れる。下巻へ。

2017/08/27

のぶ

まだ上巻を読む限りだが、この物語は伊佐夫という中心になっている人物が存在するが、本当の主役は「土」ではないかと思った。奈良の棚田で稲を植え、生き物と共存し、それぞれの季節感が描かれて、神に感謝する毎日。昔、事故で亡くした伴侶、昭代の想い出が挿入され、いろんなエピソードに紡がれて話は進行する。会話文の全くない三人称の文体が、全体に独特の雰囲気を与えている。この先、どんな方向に進むのか全く想像がつかない。感想は下巻で。

2017/01/16

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