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江戸の献立 (とんぼの本)

江戸の献立 (とんぼの本)

江戸の献立 (とんぼの本)

作家
福田 浩
出版社
新潮社
発売日
2013-01-30
ISBN
9784106022395
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江戸の献立 (とんぼの本) / 感想・レビュー

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greenish 🌿

日本料理は江戸時代に始まった。当時の食卓を囲む人々の心に寄りそうエッセイ、今でも作れるレシピも充実の江戸のたべもの案内記  ---水戸黄門の宴会料理、滝沢馬琴の内祝の昼餐、お伊勢参りの旅籠の食事、元禄御畳奉行の深酒の晩など四季12ヶ月の献立を、彼らが書き残した或る日の日記や古い文献から、名店「なべ家」福田浩氏が再現。食文化研究家の松下幸子さん、生家が祇園の日本料理屋で作家の松井今朝子さんが解説。海の幸・山の幸、旬の食材の風味を活かした料理の美味しそうなこと。江戸時代の食文化を知る読み物として愉しめる一冊。

2013/10/06

むつこ

しょう油の登場が遅いとは知らず、そのため味噌の工夫が面白い。江戸時代と言うか昔の人の「食」へのこだわりは現代の世界中の料理が食べられる環境の私たちに通じるものがあるのだろう。小説の中の料理に想像力の乏しい私にとって目でみてわかるこの本に好感。

2016/05/24

Gummo

水戸黄門の宴会料理や滝沢馬琴の孫娘誕生祝の祝膳、お伊勢参りの旅籠の食事に芝居茶屋の料理など江戸時代の献立12組を、1月から12月に配して紹介。料理家・福田浩さんの手により再現された料理の美しい写真に、直木賞作家・松井今朝子さん(生家は祇園の料理屋だそう)のエッセイと、江戸料理研究家・松下幸子さんの解説付き。隠居大名が片道2時間かけて観劇に通う話は面白かった。料理は現代的感覚からすれば質素ながら、どれもこれも美味しそう。味は想像するしかないのが残念だけれど。

2013/04/13

さっちも

日本古来の食事や野菜ってなんだろうという素朴な疑問が日頃からある。大根だって、人参だって中国から渡来してきたもので、醤油も江戸中期にならないと一般的でない。そういった意味で様々な疑問が払拭でき楽しい。寿司や天ぷらといった職人が作ると言われる食文化は参勤交代や江戸詰めの影響で極端に男性比率が高く、その時代の圧倒的な人口を持つ都市江戸が成立させたようだ。男性社会が故のファーストフード社会であり、男性の料理人を必要とする特殊な過程成立といえる。漆器の使い方が美しくて見惚れる

2021/01/12

fonfon

江戸時代に書き残された、様々地域、様々な階層の家での四季の献立を再現したもの+松井今朝子さんのエッセイという形式。もっとも興味深かったのは、安部老侯の食事より「柏崎日記」の渡辺勝之助のほうが御馳走を食べていたらしい、という話。大名のほうが好きなもの、食べたいものを自分の意思で選べず、風呂の温度調節もできず、何につけ不自由な生活をしていたらしい。「日本社会では人の上に立つこと自体があまり快適でなさそう」という結論に失笑。。

2016/07/06

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