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「傷つきました」戦争-超過敏世代のデスロード (単行本)

「傷つきました」戦争-超過敏世代のデスロード (単行本)

「傷つきました」戦争-超過敏世代のデスロード (単行本)

作家
カロリーヌフレスト
堀茂樹
出版社
中央公論新社
発売日
2023-03-22
ISBN
9784120056413
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「傷つきました」戦争-超過敏世代のデスロード (単行本) / 感想・レビュー

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HANA

現在欧米で猛威を奮う「アイデンティティ政治」や「キャンセルカルチャー」。それの実態を記した一冊。著者は古いタイプのリベラルなのでそれに気を付けて読む必要があるが、紹介された実例は興味深いものばかり。「ヨガはインドの文化を盗用するので廃止すべき」「トランスの役をノーマルな役者が演じるのは問題がある」等。この手の話を聞くにつれ、これって人種差別の裏返しではないかと思うんだよなあ。属性が本人より優先されるのは。最近欧米や我が国でも人文学への予算が減らされているが、こういう例を見るとむべなるかなという気になる。

2023/08/15

羊山羊

反レイシズムを、①アイデンティティ関係なし、待遇の平等の為、人間の普遍主義の要求の為に動く派。②アイデンティティの名目で特別待遇を得る、分離主義的な派の2種に分類し、②の若者間への流行を指摘・危惧していく1冊。アメリカ人が日本式の誕生会を開くだけで炎上するなど、中々トチ狂った話題がジャンジャン出てくる。ところで、②の方をアイデンティティ至上主義者としているがその主な流行先を若者と表現している。「サイキンノワカモノハ」論者に誤解されやすい表現であり、危険。→

2023/06/26

Iwata Kentaro

本屋で衝動買い。いやー、我が意を得たり。「属性」は正しさを決定しない。「ヒト」ではなく「コト」が議論の中心であるべき、とぼくはいつも言っているので(それで怒られてるので)本書は言ってほしいことを全部言ってくれた。黒塗り問題とか、炎上「不快」問題とか、アイデンティティ至上主義の問題点を全部明らかにした明快な本。が、本書のような明快な本が書かれて許されるのは筆者が女性でフェミニストでセクシャルマイノリティだから。他の属性の人が書いたら「炎上」していたであろう。結局属性じゃん。だから、十重二十重に皮肉な本。

2023/04/19

kenitirokikuti

図書館にて。原著は2020年刊行。著者はフランスの女性ジャーナリスト、レズビアン、プロチョイスのフェミニズム誌創刊、同性婚の権利獲得運動、シャルリーエブドの求めるコラムニスト、イスラム原理主義の活動への批判する、など。こういう身の上だが、行き過ぎたポリコレやマイクロアグレッション、文化盗用、woke、アイデンティティ至上主義を極めて強く非難している▲左派系学生組合、フランス全国学生連盟(UNEF)がかつて準拠したのらトロツキズムだったが、勢力衰退により地方でムスリム同胞団寄りの団体と連携した。続

2023/04/23

Miyako Hongo

欧米で吹き荒れるポリコレ嵐のジャンル別レポート。とりあえず未だ村社会の家長制度が幅をきかせる日本じゃ縁遠い話かなという印象。クオーター制とか、今の世界の不平等を真剣に正そうという善意があって、それがSNSの声のデカい奴+感情増幅によって暴走してる印象。トランプ大統領誕生にはこういう基盤があったのね□とにかく多様性を認めていこうという意思があって、今は過渡期なんだなと。最大多数の最大幸福が現状社会の最適解なんだから「世界は自分を中心に回ってない」って納得できれば収まってくんじゃないかな。

2024/02/18

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