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両刃の斧 (中公文庫 た 81-6)

両刃の斧 (中公文庫 た 81-6)

両刃の斧 (中公文庫 た 81-6)

作家
大門剛明
出版社
中央公論新社
発売日
2019-02-22
ISBN
9784122066977
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ジャンル

両刃の斧 (中公文庫 た 81-6) / 感想・レビュー

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しんたろー

大門さん8冊目は「フーダニット」に注力したミステリ…15年前に娘を殺された元刑事・柴崎。柴崎に恩義ある後輩・川澄が乗り出すと有力な容疑者が浮かび上がるが、逮捕目前にその男が殺さる。柴崎が復讐したのか?完全黙秘を貫く柴崎の心情を懸命な捜査で川澄が解き明かす…二転三転する展開と人物配置のバランスが良く、全く飽きずに読み進めた。家族を奪われた者の悲痛な声が響く中、誰もが怪しく感じるようなミスリードも巧みで、社会派ミステリの見本と言える。悲しい真実が明かされるラストは切なかったが、川澄と娘でシリーズ化して欲しい!

2019/07/16

モルク

刑事柴崎の娘が刺殺されたが、事件は迷宮入り。それから15年、事件は動き始める。逮捕を目前に犯人と思われる元警察官は殺され、そして元警察官を黙認していた上司も狙われる。その現場に刃物を持っていたのは定年退職後の柴崎だった。柴崎の恨みによる犯行なのか、逮捕後黙秘を続ける柴崎…真実はどこに。娘を殺された元刑事と彼を慕い真実を追う後輩刑事たち。それぞれが苦しみ慟哭する。やりきれない思いと真実を求める思いが交錯し進んでいく。二転三転する展開に引き込まれる。人間ドラマでもあり、感動も伴いおもしろかった。

2020/03/14

miww

15年前迷宮入りになった女性刺殺事件。急浮上した容疑者は逮捕直前に何者かによって殺害される。娘を殺された元刑事柴崎は復讐殺人と目され逮捕、犯行を自供するが取り調べでは完全黙秘、何も語ろうとしない。彼を熟知した後輩刑事が真相を追う。次々と怪しい人物が現れるがどれも柴崎がそこまで庇う理由が見つからず、納得できない証言に悶々とする。辻褄が合わないいくつものピースがはまって明かされた真相と真犯人に愕然とし、柴崎夫婦の辛く哀しい運命とその愛情に涙が滲んだ。ミステリーと人間愛、どちらも堪能できる作品でした。

2019/05/06

アッシュ姉

読むほどに深まる謎に夢中になり、真実が知りたくて一気読み。期待を裏切らない面白さと、予想を裏切る結末。いくつか気になる点はあったものの、真相に辿りつくまで楽しく翻弄されたので満足。三冊読んだ大門作品、どれもクオリティが高い。推理しても当たらないけど、想像できない展開と怒涛の終盤が毎回楽しみ。もう一冊積んであるので早く読みたい。

2019/05/14

タイ子

ページを捲る手が止まらない。大門さん、読ませますね~。 警察関係者で占められたストーリーだけに、犯罪を暴くものも、暴かれる者も、切ない。15年前に愛娘を殺された元刑事、後輩刑事が犯人とおぼしき男を特定するも、何者かに殺されてしまう。娘の敵を取ったと元刑事が加害者とされて逮捕されてしまうのだが、隠された真相を追って後輩刑事の捜査が始まる。途中で犯人が予想できていくのだが、私のような素人が筋読みするのは100年早いって言われそうな衝撃のどんでん返しが待っていた。ウルっとさせるラストにホッと。

2019/03/31

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