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サイバー社会の「悪」を考える: 現代社会の罠とセキュリティ

サイバー社会の「悪」を考える: 現代社会の罠とセキュリティ

サイバー社会の「悪」を考える: 現代社会の罠とセキュリティ

作家
坂井修一
出版社
東京大学出版会
発売日
2022-01-25
ISBN
9784130634588
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サイバー社会の「悪」を考える: 現代社会の罠とセキュリティ / 感想・レビュー

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岡本正行

 インターネット用語が多く、専門家でない者には、十分理解できないところもありました。すべてを理解する必要もないし、セキュリティが、いかに大切かは、日々の状況から、多くの人は理解している。しかし、その程度や必要性が、どんどん進化し、人間の制御できないレベルまで進みつつあるのが現状かなと思います。多少なりと、コンピュータに触る人間は、セキュリティへの意識を高める必要があると痛切に感じました。専門化が進み過ぎて、もうどうしようもないのも事実です。現代では、AIへの理解なくして、生きてはいけない時代です。

2022/03/29

チャー

高度化した情報化社会に潜む悪に関し考察した本。腕木通信や踊る人形などの暗号の歴史についても触れている。技術そのものは悪ではなく使う側の意志や使い方が悪であるかどうか。悪の中身はネット以前からあったものと大差ない。全ての技術は軍事に転用可能。ウイルスソフトは既知のウイルスに対して有効であるが、新たに想像された未知のウイルスに対してはその時点では機能を発揮しない。ソーシャルエンジニアリングでシステム外の脆弱性を付く。昨今のソフトはベストエフォート方式による提供。個人のデジタルリテラシーを高めておくことが重要。

2022/04/10

Tatsuhito Matsuzaki

インターネットの急速な普及により、現代の情報社会ではサイバー攻撃による恐怖と直面している。 ロシアのウクライナ侵攻でも話題ですが、かつてはロシア→エストニア、北朝鮮→韓国、中国→米国、イスラエル(米国)→イラン 等の関与が疑われるインフラ攻撃が知られていました。 本書では有史以来の情報技術と悪の関わりを紹介するとともに、インターネット時代の悪に対するセキュリティ技術と心得、その限界について解説します。 将来、人工知能による防衛システムが完成すると、AIは人類を消去しようとするのでは?…と不安になりました。

2022/03/19

gokuri

インターネット前史からはじまり、情報社会での「悪」の 発生事例を紐解きながら、パソコン、インターネット、セキュリティ、そして今後のサイバー社会での「悪」の在り様を考察する。ネットワークの技術的な解説もかなりわかりやすく、セキュリティ(暗号)、ブロックチェーンの仕組みなども、素人にそこそこ理解できるくらいになっているのは、著者のおかげと感謝。 終章の「悪」の所在、情報技術と「悪」の関係を率直に述べている箇所を読み、納得してしまった。

2023/06/13

田中峰和

サイバー犯罪に至る前の情報を用いた悪の変遷は、人類の歴史の中でも長期にわたる。その源流はハムラビ王から始まる。バビロニアのハムラビ王は複雑な情報戦を繰り広げたのは紀元前18世紀。粘土板に楔形文字で記録された。ギリシャ神話の「トロイの木馬」も有名な情報戦だ。降伏して貢物として贈った木馬の中に兵士を収納しだまし討ちにした頭脳戦。その後近代にはエニグマなど戦争に利用され、コンピュータは現代の情報戦の有力な武器。半導体の入手が困難となって苦戦を強いられるロシア軍。サイバーが悪のロシアを滅ぼすかもしれない。

2022/05/26

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