読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ

牧水の恋

牧水の恋

牧水の恋

作家
俵万智
出版社
文藝春秋
発売日
2018-08-29
ISBN
9784163908885
amazonで購入する Kindle版を購入する

牧水の恋 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

旅するランナー

若山牧水の実らぬ恋をたどりながら、短歌の背景説明・解説を、俵万智さんが懇切丁寧にやってくれる。出会って寂しく、互いの距離が近くなって悲しく、すれ違って苦しい恋。切ないねえ。日記のごとく詠まれた短歌が赤裸々で、残された手紙には赤面しちゃう。かなりの牧水信奉者でなければ、付いていけないなぁ…

2019/03/06

けいぴ

旅と酒の歌人 若山牧水は、人妻である小枝子との恋愛にとらわれた恋の歌人でもあった。成就しなかったが、小枝子との出会いがあったからこそ生まれた素晴らしい短歌の数々。歌の詠まれた背景を知れてよかった。

2019/10/13

torami

歌人若山牧水の大恋愛の顛末を辿る評伝。 「山を見よ山に日は照る海を見よ海に日は照るいざ唇を君」と高らかに歌った牧水の恋は次第に行き詰っていく。 胸に迫るのはやはり恋の絶頂ではなく終わりであるのは皮肉なもので、うまくいかない恋人との仲を酒や別の恋で紛らわそうとする様子が印象的だった。 「君がいふ恋のこころとわがおもふ恋のさかひの一すぢの河」、「恋といふうるはしき名にみづからを欺くことにややつかれ来ぬ」。 早世した彼の生涯を思うと、この苦悩に満ちた恋がもう少し実りあるものであって欲しかったと思う。

2018/09/29

trazom

一流の歌人は、これほどまでに全身全霊をかけて自分の心を歌に託すものであり、そして、それを、現代の一流の歌人が読めば、これほど見事にその心が解読できるのかを知らされて、深い感慨の中にいる。高校生の時に牧水に出会い、その後、若山牧水賞を受賞することになる俵万智さんが、牧水の恋の遍歴の史実を参照しながら、牧水の歌の「歌意」を露わにしてゆく。その行為に付き合うのが、楽しくて仕方なかった。正に、俵万智さんでなければ書けなかった作品である。その俵さんの人生に、牧水が色濃く投影されている影に気付き、時々、ハッとする。

2018/11/04

ちゃっぴー

残された資料をもとに牧水の恋と短歌を読み解いていく。万智さんの解釈がわかりやすくて面白い。若き日に落ちた実らぬ恋。その失恋の痛みで迎え酒方式に女に溺れ、酒に溺れる。実らぬ理由がドロドロだったからなのか、それ程惚れてしまったのか。生涯牧水の心の中にすんでいた小枝子。「幾山河越え去りいかば寂しさの 終てなむ国ぞ今日も旅ゆく」やりばのない寂しさが静かに心に染み入る。牧水の恋はいつ終わるのだろうか。

2019/06/21

感想・レビューをもっと見る