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90's ナインティーズ

90's ナインティーズ

90's ナインティーズ

作家
西寺郷太
出版社
文藝春秋
発売日
2023-01-25
ISBN
9784163916491
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「90's ナインティーズ」のおすすめレビュー

90年代 下北沢に集ったバンドマンたちの成功と挫折。ノーナ・リーヴス西寺郷太が描く自伝的青春小説

『90’s ナインティーズ』(西寺郷太/文藝春秋)

 97年にメジャー・デビューし、ポップで親しみやすい曲を多数リリースしてきたバンド、ノーナ・リーヴス。そのメイン・ソングライターにしてフロントマンの西寺郷太は、80年代のポップスやヒット曲に並々ならぬ愛着と該博な知識を持つことで知られる。そうした彼の趣味は『新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書』(ビジネス社)、『プリンス論』(新潮社)といった著作でも十全に発揮されており、現役のミュージシャンならではの明晰な分析が光っていた。

 だが、新刊はだいぶ趣が違う。西寺氏の『90’s ナインティーズ』(文藝春秋)は、自伝的な色合いの強い青春小説である。舞台は主に90年代後半の下北沢で、ギター・ポップやネオ・アコースティックに夢中になった若者たちの交流と交友が活写されている。

 西寺氏が「沢山の仲間と再会し、話を聞き、客観的な記憶も混ぜるよう努力した」という通り、ピールアウト、プリスクール、トライセラトップスといった実在のバンドが多数登場。また、西寺氏が、サニーデイ・サービスやキリンジ、シンバルズらの音楽を聴…

2023/2/15

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90's ナインティーズ / 感想・レビュー

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nobu23

ノーナリーブスのボーカルによる自伝的小説。大学のバンドが上手くいかず燻っていた所から、ひょんな事で下北沢を中心とした生活が始まり音楽にさらにのめり込んでいく姿が描かれている。 ノーナリーブスの話もあるものの断片的で、周囲の様々な人との関係がメインといった感じであった。

2023/03/11

クサカベ ススム

90年代の下北沢インディーズシーンの描写が細かい!読みながら音楽が聴こえてくる!音楽の師との出会いとの別れというドラマを通じて、ミュージジャンとして成功の難しさを語っている!ノーナ・リーブスの描写が少ないところも、行間を読む的な感じがいい。。

2023/05/01

まこちゃん

ミュージシャン、作家の西寺郷太さんの自伝的小説。郷太さんの青春が下北沢を舞台に熱くほろ苦く描かれています。自分自身が物語のほぼ同時期に東京で過ごしていたこともあり当時を思い出しつつ楽しく読むことができました。特にノーナリーブス結成、デビュー、苦労の部分はファンとして興味深く、また、当時の下北沢のバンド事情を知る上で貴重な資料でもあるとも思いました。音楽を共通頃として繋がり、方向性の違いなどで別れそれぞれの道に進んで行く仲間達とのエピソードと恋話、当時の雰囲気どれもがリアルで切なく締め付けられます。

2023/12/25

ポルポ・ウィズ・バナナ

シーンはどんなものであれその隆盛を描く作品は大概めっちゃ好きなんだけど、良さの肝は『さら青』然り「その終わり」にあるわけで、そうなると郷太さんは成功者だから、その辺どうなのかなあと思ってたら、別の人物がその役割を担ってて無茶苦茶良かった。いやノーナ含めメジャーデビュー出来たバンドのその後も色々試行錯誤のドラマもあるんだけど。青春編と社会人編のダブルの面白さあるな。にしても95年の濃度が凄いね。あと固有名詞がいちいち刺さります。キラメキンバップとか完全に忘れてた笑 ビョーク表紙のCUTは持ってました。

2023/05/08

towerofthesun

夢を追い続けるという能力。ノーナ以外解散してるバンドがほとんどだし、継続は力とも感じる。膨大な固有名詞を駆使して、フィクションとノンフィクションのあわいで描かれる90年代の東京、ロックバンド、音楽界のある一角。

2023/05/01

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