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新装版 星々の悲しみ (文春文庫) (文春文庫 み 3-24)

新装版 星々の悲しみ (文春文庫) (文春文庫 み 3-24)

新装版 星々の悲しみ (文春文庫) (文春文庫 み 3-24)

作家
宮本輝
出版社
文藝春秋
発売日
2008-08-05
ISBN
9784167348243
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新装版 星々の悲しみ (文春文庫) (文春文庫 み 3-24) / 感想・レビュー

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ろくせい@やまもとかねよし

7短編の収録集。人智が及ばない非情な死や理性では解せない利己的な行為を描写。死は、若年の突然な病死や目前に死しかない結核患者を、利己的な行為は、昼中で平然と行われる不倫、火に執着する男、一心不乱に仕事をする男、希少な蝶に執着する男を用い、これらに抗えない切なさを醸す。裏表紙の「透徹したまなざし」がそれを巧く表現する。ただ、最終編だけ異なる雰囲気を抱いた。そこには、抗えない「死」であっても、それを抗う本能を表現。巻末の各編初出情報に、最終編のみが他6編の1年前に発表とあった。宮本思想の変遷を思惟した幸福感。

2020/05/09

zero1

短編集を久しぶりに再読。表題作は浪人の、「北病棟」と「不良馬場」の二つは結核入院の経験が生きた作品。死が近いからこそ生は輝く。「小旗」で父親が倒れるのは「流転の海」や「螢川」と同じ。「火」の狂気は「泥の河」の蟹に通じる。「西瓜トラック」は短編「真夏の犬」を思い出した。どの作品も、別の作品世界につながっている。「不良馬場」は「優駿」を思い出したが、馬が隠喩になったいる点が印象的。図書館の返却ワゴンにあったが、読んで損はない一冊。短い中に情景をイメージできる点は流石。

2019/08/22

あつひめ

大人への変換期。楽しいこと楽なことばかりではなく、どちらかといえば苦味が残るのが青年期ってことだろうか。どこに心のモヤモヤをぶつけたらいいのか…。今の時代でも皆、苦味のある時を過ごしているだろうか。その苦味が老年になり思い出すと甘味に変わるのかもしれない。

2015/12/29

美雀(みすず)

どれも暗くて切なくなった。若者から見た他人の生き様はどうだっただろうと感じさせる短編集。もうその年代はとっくに過ぎてしまったけど、若い頃に読んでいたら感想は違っていただろうなぁ。若い人が死ぬのと年老いた人が死ぬのと感じ方は違うだろうし…。病気で死ぬのは仕方ないと思いがちですが、死ぬ事が分かっているから切なくなった。

2015/05/03

おか

うーーん微妙、、、表題作 は私の読みが浅いのか この題名だから読んでみました みたいな感想になる(笑)なんだろう 川三部作の印象が強くて 何か 軽く感じてしまった。きっと 一気に読まずに ちょこちょこ読んだのがいけなかったかな、、、

2020/01/31

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