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火天の城 (文春文庫 や 38-1)

火天の城 (文春文庫 や 38-1)

火天の城 (文春文庫 や 38-1)

作家
山本兼一
出版社
文藝春秋
発売日
2007-06-08
ISBN
9784167735012
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火天の城 (文春文庫 や 38-1) / 感想・レビュー

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ジェンダー

安土城築城の過程を城を作る職人達を中心に書かれていてものづくりの大切さと基本をおろそかにせずまた常に冷静でいないと行けないし技術は大事だけど結局は作る人次第。膨大な人数で仕事をする大変さを改めて感じました!「微笑みの裏でその人間がどれだけ辛い思いを噛み締めているのか」という言葉が出てくるけど表情だけでは何を考えているかわからないし日々しっかり話をしてどう考えてるいるか知らないと行けない。仕事をする上での考えや人間関係をどうあるべきかを考えるのに良い本だと思う!映画も観たけどまた観たくなった

2024/01/26

抹茶モナカ

安土城築城を番匠親子の物語を絡ませ描く。解説で築城は合戦と同じく大事業と説明している通り、結構登場人物が死ぬ。歴史の不明な所を想像力で描いた大人のためのエンタメ小説。

2013/10/12

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

山本兼一さんを知ったのはこの作品からでした。信長から「天に聳える五重の天主を建てよ」と巨大な安土城築城を命じられた岡部又右衛門と以俊が無理難題を形にするため、前代未聞の大プロジェクトに挑む。信長を描いた本は数多くあるし、信長が安土城を気づいたことは中学生の教科書にも書かれているほど有名な事実。でも安土城そのものについて書かれた小説は少ないのではないだろうか?資料をもとに史実に忠実に書かれているようです。話の切り口が面白く、最後まで楽しめました。再現された安土城というのも一度見てみたいものです。★★★★★

hiro

山本作品は直木賞受賞作の『利休にたずねよ』に続いて2作目。本作品で直木賞を受賞してもおかしくはなかったと思うほど、完成度の高い作品だった。築城の小説では、これも直木賞候補だった門井さんの連作短編集の『家康、江戸を建てる』を先に読んだ。しかし、壮大で絢爛豪華な安土城の築城から、本能寺の変によって主を失い、火災で消失するまで描いたこの『火天の城』は、この城に対する信長の夢、その夢を実現させる大工棟梁の岡部又右衛門と以俊の親子が、鮮明に描かれていて、この信長の天下統一目前の時代を堪能することができた。

2016/10/09

佐々陽太朗(K.Tsubota)

安土城築城に生涯をかけた岡部又右衛門以言と以俊の物語であるが、その築城プロセスを通じて実は信長の人物像が浮き彫りになるという小説上の趣向が凝らしてある。ここにあるのは信長と安土城の滅びの美学。天才として人智を超越した存在であった信長の姿は未曾有の巨城・安土城の姿とダブる。常人が常識とするものには嘘が多い。信長には常識にとらわれず真理に到達する純粋さがあったといえる。そして信長はその純粋さ(美しさ)によって滅び、滅ぶことによって永遠を獲得した。本能寺の変の直後に焼失してしまった幻の城・安土城も然りであろう。

2013/05/08

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