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その犬の歩むところ (文春文庫)

その犬の歩むところ (文春文庫)

その犬の歩むところ (文春文庫)

作家
ボストン テラン
Boston Teran
田口俊樹
出版社
文藝春秋
発売日
2017-06-08
ISBN
9784167908775
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あらすじ

【2018年本屋大賞 翻訳小説部門 第3位】

『神は銃弾』で「このミステリーがすごい!」第1位。
『音もなく少女は』で「このミステリーがすごい!」第2位。
名匠ボストン・テランが帰ってきた。
犬を愛するすべての人に贈る感涙の傑作。

傷ついた人々のそばに、いつもその犬がいた。

GIV――ギヴ。それがその犬の名だ。その孤独な犬の首輪に刻まれていた三文字だ。傷だらけで、たったひとり、山道を歩んでいた犬の名だ。彼はどこから来たのか。どこで、なぜ、こんなにも傷だらけになったのか。彼は何を見てきたのか。どこを歩んできたのか。
犯罪が、天災が、戦争が、裏切りがあった。世界が理不尽に投げてよこす悲嘆があり、それと戦い、敗れる者たちを見守ってきた一匹の犬がいた。
この世界の不条理と悲しみに立ち向かった人たちに静かに寄り添っていた気高い犬。

『神は銃弾』でみせた荘厳な世界観、『音もなく少女は』でみせた崇高な人間の強さ、そしてボストン・テランにしか生み出せない乾いた詩情をたたえる文体。傷ついたひとたちの悲劇と救済を描く感動の最新作。

その犬の歩むところ (文春文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

"Giv"に導かれてたどるアメリカン・ロードノヴェル。物語の主人公は確かに犬の"Giv"である。そうに違いはないのだが、むしろここで語られるのはアメリカの姿である。それも多分に「負」の様相を帯びたアメリカだ。9・11、ハリケーン・カトリーナの惨劇、そしてイラク帰還兵の虚無と苦悩(後段ではヴェトナム帰還兵も)。作中で語られる「これがアメリカであるはずがない」—これこそが、この小説の隠された主題に他ならない。体制としてのアメリカ—その一方でハートウオーミングな個としてのアメリカを"Giv"が浮かび上がらせる。

2017/12/23

遥かなる想い

2018年このミス海外第8位。 その犬ギヴの旅を通して、アメリカに生きる 名もなき善良な人々を描く。 イラクで カトリーナで 心を病んだ人々が ギヴを通して 復活していこうとする様は 読んでいて 清々しい。一風変わった物語だが、 慈愛に満ちた気持ちの良い展開本だった。

2018/01/08

ケイ

犬とは、強く賢く逞しく、常に人に寄り添い、愛する人のためには自らの危険を省みずに行動するもの達。彼らの犠牲的精神や英雄的行為がいつも報われるとは限らず、裏切られたり、痛め付けられもする。無意味に命を奪われることすらある。彼らのその姿は、国のために戦ったのに見捨てられた兵士たちになぞらえることはできまいか。突然のテロに失われる命にも。自然災害に立ち向かいながら命を落とす者達にも。そんな人達とこの犬は触れ合い、助け合っていく。犬への深い愛に溢れた作品。

2017/12/17

新地学@児童書病発動中

犬と人間の神秘的な絆を描く素晴らしい長編。ギブと呼ばれる犬がアメリカの各地で様々な人々と出会い、彼らの運命を変えていく。ハリケーン・カトリーナやイラク戦争、9.11のテロといったアメリカの負の歴史を物語に絡ませ、困難に直面しても、あきらめずに生きていこうとする普通の人々の気高さを、描き出している。犬が人を無条件に信頼する姿が、出会った人を変えていく点に胸が熱くなった。ギブの名前はgiveのことであり、無条件に愛を与えることを表すのだろう。人間が力強く生きるための指針が示される結末の言葉がたまらなく好きだ。

2018/03/02

goro

今年一番の一気読み!読み始めたら止まらんぜよ!主人公はギブという名の犬。ギブの無償の愛と人々の再生とアメリカを描いて波乱万丈、感涙にむせぶのだ。救えたもの、救えなかったもの、ギブはそれでも歩み続ける。誰しも孤独なんかじゃないとテランは言いたかったのだろう。犬好きな人にはこれはもうマストな本だわ!しかし読み始めたら覚悟してくださいませ。寝られないです。ギブ最高だぜ!

2017/07/27

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