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監禁面接 (文春文庫 ル 6-6)

監禁面接 (文春文庫 ル 6-6)

監禁面接 (文春文庫 ル 6-6)

作家
ピエール・ルメートル
橘明美
出版社
文藝春秋
発売日
2021-01-04
ISBN
9784167916367
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監禁面接 (文春文庫 ル 6-6) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

3部構成をとっており、第1部と第3部をデランブルが語り、第2部はフォンタナの語りである。ヌーボー・ロマン風の眼の小説としては(巻末のリストにはないけれど)なかなかに効果的な方法。第1部はデランブルの煩悶と焦燥が覆い被さり、やや沈滞気味な様相だが、第2部からは一気にスピードが加速する。まさにルメートル得意の息もつかせぬという展開である。しかも、この後はプロットも2転3転し、着地点がわからなくなるサスペンスが連続する。その挙げ句の結末はやや物足りないような気もするが、まずは予定調和の地点に収束する。

2023/08/16

ゆいまある

皮肉たっぷりの中年男の独白。最初は面白すぎて背筋がゾクゾクした。だがそれだけだった。詐欺を働いて大金を得ようとする主人公がどうにも好きになれない。元々はこんな人ではなかったようで、なのにどうしてこう反社会的になったのか、その経緯がよく分からない。最後の高速道路での残酷な美しさはさすがルメートル。

2021/06/23

鱒子

失業後に不本意な仕事に就いたアラン57歳。上役をバカにし、同僚のことを虫けらだと思いながら、早朝3時間の勤務を終えて帰宅する。そんななか願ってもない好条件の再就職先が見つかりそうで……。 主人公の圧倒的クズっぷり!第1部を読むのが苦しかったです。しかし人物造形はさすがだし、後半のめくるめくスピードもすごい。何度も本を閉じてはため息をつき、なんとか読了です。

2021/07/03

オーウェン

57歳でありながら数年前にリストラされたため、バイトの掛け持ちで生活するアラン。 大企業への就職面接に進めることになったが、そこでの面接は重役たちを監禁するというシミュレーションを実行すること。 3部に分かれており、1部は面接前。 2部は面接で、3部はその後という形式。 この面接だけでも異常な事態になるのは分かるが、そこから予想外の方向に進む。 このアランというキャラもかなり暴走しているし、終盤のやり取りもスピード感がある。 そしてラストの虚無感もまた独特。

2023/01/10

坂城 弥生

高い失業率が背景にある話でした。やっと手に入れた再就職の試験がヤラせであったら…人は追い詰められるとなりふり構わず牙をむく。

2021/04/22

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