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山が見ていた (文春文庫 に 1-46)

山が見ていた (文春文庫 に 1-46)

山が見ていた (文春文庫 に 1-46)

作家
新田次郎
出版社
文藝春秋
発売日
2021-12-07
ISBN
9784167918040
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山が見ていた (文春文庫 に 1-46) / 感想・レビュー

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タイ子

新田次郎と言えば私の中で山岳小説の第一人者というイメージがあるが本作は山と普通の生活、人生の中で起こるミステリを15編読ませてくれる。単行本の初出が昭和51年なので時代的にも今と比べるとそれも面白い。物語それぞれのラストのオチが何とも絶妙。新田さんのイヤミスもいいな。表題の「山が見ていた」はお得意な山を舞台にある男の悲喜劇。免許取りたての男が仕事中に男の子をひき逃げする。自首できなくて山で死のうと登山に。そこで出会う迷子になった5人の少年少女たち。男が取った行動とは…。人の運命なんて一寸先は分からない。

2022/01/08

じいじ

3作目の新田次郎は初期の短篇集、これで完全に捕まったようです。どれも粒揃いでおもしろいです。本格的なミステリーではないが、それがかえって人間味とリアリティさを出して新鮮味を感じます。中でも【山靴】が気に入りました。婿入り円満夫婦が主人公。「山は恐ろしいところですから…!」と決めつける嫁とその母親。ついに、山好きの婿が我慢が出来ず、実母の後押しを得て「山行」の強行突破します。この夫婦の行く末は、離婚? ワクワク感が堪らない傑作です。

2023/03/24

タツ フカガワ

陰で自分の俳句が稚拙だと笑われていたことを知った社長が社員に一矢報いる「十六歳の俳句」。4歳で放火の快感を覚えた男が、最後に妻に投げかけられる言葉に思わず苦笑の「危険な実験」。名うての保険外交員の手練手管vs保険会社は詐欺師と言い放つ作家の皮肉な結末が面白い「死亡勧誘員」など、文庫350ページに15編。山岳小説や時代小説とはまた違ったブラックな味わいの新田作品で、古い作品ながら面白く読みました。

2023/10/12

Shoji

非常に面白かった。15篇のミステリーが収録されています。表題作が何といっても抜群に面白かった。会社員が免許をとった翌日に営業車両で子どもを撥ねるところからお話は始まります。二転三転します。この先どうなるんだろう、早く読みたくて心が急きました。他の作品も良かったです。堪能しました。

2022/01/02

detu

新田次郎でこのタイトルとカバー絵。山岳もの短編集を期待したが、山ものは2,3編。新田さん初期の作で深みにも欠ける感。新品購入残念目。

2022/02/01

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