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楽園まで (徳間文庫)

楽園まで (徳間文庫)

楽園まで (徳間文庫)

作家
張間ミカ
友風子
出版社
徳間書店
発売日
2010-12-03
ISBN
9784198932732
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楽園まで (徳間文庫) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

瞳が違い、力を持っていただけで迫害される兄弟、信じている神が望んでいることに疑問を感じ、苦しみ始める青年、神が居ないことを知りつつも神を信じ続けなければならない女性、大切な人を失い、喪失感を抱えて生きてきた旅人。善も悪も状況によって変わり、人は生きている限り、それに惑う。私達は「楽園」がないことを理解している。それでも求めずにはいられないのは辛くても生きる希望を失いたくないからかもしれません。

2011/03/20

yamakujira

国を支配する協会はオッドアイを悪魔として狩り、匿った者も異端として処刑される。狩人から逃げる姉弟、養父を殺されて心を閉ざしたユキジを連れて、ハルカは伝説の楽園をめざす。宗教の危険性や為政者の欺瞞、衆愚の罪を説く目的を秘めたわけじゃないだろうに、希望や絶望に隠された怒りで能力を発揮するハルカが、虐げられる誰かの代弁者に思える。物語の展開は単純だし、ラストには続編への色気を嗅ぐけれど、高校生が書いたことに感心する。異常気象で雪がやまない世界の逃避行は、悲しく切なく重苦しいのに、なぜか美しい。 (★★★☆☆)

2020/07/04

海月咲

苦しくて寂しくて切なくて、そう、雪のような物語でした。指先まで足先まで痛くて、痛くなるくらいまで凍えて。途中、ハルカの叫びに胸まで刺されたような気もして。読み進めるのさえ、つらかった。それでも、最期の1行。たった10文字の言葉は私の胸を溶かすように、すとんと落ちた。綺麗な未来が見えたわけじゃない。それでも降り続ける雪の中を駆け抜ける、春風のように感じるそんな言葉…ーさて。楽園まで、あと何歩。

2011/01/02

降り続ける雪の中、絶望と希望の繰り返し。ラノベだがとても重たい話だった。異能者が悪魔と迫害される世界。楽園は本当にあるのか。希望のある終わり方ではなかったかもしれない。面白かった。

2010/12/14

DarumaO

表紙絵に誘われ、購入。悪魔や雪が永遠に降りやまないなどの世界観がかなり好みでスラスラ読めた。登場人物、一人ひとりの苦悩もしっかり描写されていて、悲しい話だったけどお気に入り。で、恐るべきは、著者はこの物語を高校生の時書いたとか・・・。スゲェ・・・。

2010/12/28

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