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新・時代小説が書きたい!

新・時代小説が書きたい!

新・時代小説が書きたい!

作家
鈴木輝一郎
出版社
河出書房新社
発売日
2020-05-23
ISBN
9784309028828
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新・時代小説が書きたい! / 感想・レビュー

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冬佳彰

タイトルの通り、時代小説を書きたい人向けの本。文章術とかではない。時代小説を書く場合の、最低限の知識、姿勢の入り口を書かれている。そうだよね、歴史小説と時代小説の間には、深くて暗い河がある(from 黒の舟唄)んだろうな。それでも資料を蔑ろにはできない、でもでも、本書に書かれているように、ひとりの知識ある(厳しい)読者の目線を気にするあまり面白みを失ってもいけない、と。時代小説を書きたい人のみならず、読み手にとっても「ああ、そういうことか」とか「そういう工夫があるのね」といった視野を与えてくれる本。

2021/09/16

qoop

歴史/時代小説ならではの資料収集、時代考証のコツなど、実践的なノウハウ指南。読者として読み飛ばしてしまいがちな勘所を示唆する内容でもある。個人的に、三十年ほど引っかかっていた江戸人の時間感覚に関して得心がいったのがいちばんの収穫。現代人の価値観を持ち込みながら時代小説を読むことで、生活全般にわたって現代人の感覚を敷衍していることがよく分かった。自分の中の大きな反省点としたい。

2020/07/02

及川まゆみ

こういう小説指南書を読むと、小説制作の裏側がわかり面白い。それがわかって時代小説を読むとまた面白い。世の中には色んな資料があるんですね。資料がたくさんあると時代考証とかが大変そう。時代小説の作家さんてすごいなぁと思いました。

2022/03/04

koba

時代小説の舞台裏を見せられ、作家さんの努力と苦労を改めて思い知る。確かに、現代小説の注目作は一度読めば再読することはあまりないが、時代小説は大御所作家の作品を再び手に取りたくなる。藤沢周平、海音寺潮五郎、司馬遼太郎らの名作は色あせない。中年以降の男性に読み継がれるのは日本人のDNAのせいなのか。履歴作成法や年表の作り方は自分史と家系図作りに大いに参考となる。

2020/11/06

徳島の迷人

小説家による歴史・時代小説入門書。文体はエッセイ調で、格式は無いが読みやすい。自由度が異なる歴史小説と時代小説、読者の年齢層(中高年男性)、時代小説の歴史。歴史小説は未知の人物を発掘する、明確な歴史から外れた未知の部分(秀吉の過去、光秀の動機など)を推測するようにすると魅力になる。常備したい資料の紹介、合戦シーンで最も正確なのはクレヨンしんちゃんなど、資料収集法も役立つ。プロになると校閲だけで数ヶ月を要するらしいが、見せ場で時代考証をしくじらなければ正確性より物語の面白さを重視した方が良い。

2023/04/29

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