地球礁 (河出文庫 ラ 4-1)
地球礁 (河出文庫 ラ 4-1) / 感想・レビュー
優希
大冒険SF活劇というのはよくわかりませんが、かなり独創的でした。地球アレルギーのブーカ人と全人類を殺そうとする邪悪な子供たちの織りなす物語。真実と空想の間が曖昧ですが、ブラックユーモアが冴えていることだけは確かです。それなりに面白いとは思いましたが、合う合わないが出そうな気がしました。個人的にはちょっと合わなかったです。
2017/02/24
sin
今回は表紙のイラストに導かれて出会った作品です。ラファティ=ほら吹き爺さんが相手にするのはSFファンという大人になれない愛すべき半端者たちで、爺さんの物語にキャハキャハいって喜んでいるが、その語り口と言ったら大言壮語で支離滅裂そのくせ打ち消すかのように理性的な筆運びで、もはや理解不能:)言ってしまえば物語を楽しむ物語で風刺やなんかを勘ぐるのは野暮でしかないような…そんなへんてこりんな、けど支離滅裂になりきれないある意味おお真面目なおはなし
2016/04/28
催涙雨
ラファティの作品にはときどき残虐な場面が出てくるのだが、どういうわけかコミカルなナンセンスさが勝ってしまってほとんどいやな気分になることがない。ラファティ節というのはほんとうに不思議なもので、わけのわからなさのなかでときどき見えたり見えなかったりする独創的な面白味がやけに心をくすぐってくる。このオンリーワンっぷりはちょっと形容のしようがない。異星のクソガキどもが地球を住みよくするため人間を皆殺しにしようとするというテーマからしてだいぶシュールな作品なのだが、中身もそれに負けていない。
2019/10/28
いちろく
住みやすい世界の為に自分達以外の地球上の人を殺せば良い、という発想の6人と1人のプーカ人の子供達が繰り広げる物語。これはSFなのか!?そもそも、ジャンルは何になるのか?ハチャメチャな設定に戸惑いながらも、後半に行く程捉え処が無く、どの様に読めばよいのか解らなかった。それでも、彼らの持つ空想を現実化するというバガーハッハの詩の能力に某お姫様を彷彿したりと、著者の独創的な世界観に所々脳内脱線を繰り返しながら、最後まで読了。結局、プーカ人って何者なの?宇宙人なのだろうけれど、何かを示唆しているような気もするし。
2017/06/03
chiseiok
ひゃー、読んだぞ。と、とにかく読了したぞ。日本語は読めたぞ。文章単体の意味はなんか分かった気がするぞ。但し通して読んだ感じは…小説というよりか散文詩?アンファンテリブルの殺戮航海記?ギブだー(笑)。だがしかし!こんな作品世界を創造するラファティさんも凄けりゃ、それが出版されて評価されるのも凄い。そしてそれを翻訳(←これ素人考えでもめっちゃシンドイと思われます)する訳者と、文庫で出す河出書房新社も凄い…けど帯に”大冒険ミステリSF活劇”って書くのは凄くなくてちょっと狡いw…うそぢゃないかも、だけど。
2016/04/09
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