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文章読本さん江 (ちくま文庫)

文章読本さん江 (ちくま文庫)

文章読本さん江 (ちくま文庫)

作家
斎藤美奈子
出版社
筑摩書房
発売日
2007-12-10
ISBN
9784480424037
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文章読本さん江 (ちくま文庫) / 感想・レビュー

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chiseiok

積読整理中に発掘、そのまま読みはじめる。…これが面白い!文章読本というジャンルがこんなにもディープだったとは。導入部はまるで昔のTV『カノッサの屈辱』(あれ知らないかなw)。やがて明治の頃の綴り方教育まで遡って現代に至るまでの、思いのほか緻密な分析解説。でも程よい毒とユーモアを含んだ褒め貶しで飽きさせない。上手いですなあ。筒井康隆御大が『創作の極意と掟 』の中で本作についてちらっと触れていて、こんな本があるから創作読本はやりづらい、斎藤美奈子に何言われるかわかんねーからなぁ…とぼやいていたのを思い出した。

2017/10/08

しんたろう

変わったタイトルだ。「文章読本」の類がこれほど多数出版されているとは知らなかった。谷崎潤一郎、三島由紀夫など数々の文豪が「文章読本」を書いている。 これはそれら幾多の「文章読本」を比較分析した論文である。しかし、堅苦しい物では無い。論じている内容は知的で鋭い。しかし、女子高校生が雑談している様な軽妙洒脱な筆致であり、笑いながら読める。 これを一冊を読めば主だった「文章読本」の要旨を知る事になる。なんと言う お得な本だ! この著者は他で「文庫解説」と言うニッチ分野を論じた本も出している。目の付け所が面白い。

2017/02/07

佐島楓@勉強中

何度か盛大に吹き出しました。前半の文章読本の話もよかったけれど、後半部の学校教育における作文教育の歴史には目からうろこ。読書感想文の陰謀と言ったら言い過ぎかもしれませんが、そうか、先生方は生徒に道徳的な自己変革ができるような感想文を求めていたのか・・・。資料としてこの本は保管しておきます。

2011/12/05

星落秋風五丈原

世に出ている文章読本について斉藤美奈子氏が物申す!それにしても、世に出ている文章読本がこれほどデタラメを教えているとは、驚きだ。「プロのもの書きの文章には、自分が心から『書きたい!』と思って書いたものが非常に少ない」なんて、全然不思議に思わない。なぜならば、「他社(者)に依頼された仕事を遂行する」のがプロなのは、もの書きに限らずどこの業界でも同じなのだから、「書きたいと思って書いたもの」がすんなり仕事として通用するのが稀である事なんて、わざわざ批判する必要すらない。文章読本の全てが正しい訳ではない。

2008/01/05

さえきかずひこ

著者の特筆すべき点は資料を博捜したうえで、軽妙で笑える皮肉を込めて対象を論じる点で、本書もその例に漏れない。江戸末期から現代にかけての文章の書き方指南の多様性、言い換えればその適当さがつまびらかにされているのだが、それは近現代日本社会の変動とも関連していて、文章読本が需要/受容される歴史を通じて、近現代日本人(インテリ中心だが時代が下るにつれて庶民も)を批判的に素描しているとも言えるだろう。とくに大正時代に起きた芦田恵之助と友納友次郎による随意選題論争についての記述(P.209-214)を興味深く読んだ。

2019/08/27

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