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短篇小説日和: 英国異色傑作選 (ちくま文庫 に 13-1)

短篇小説日和: 英国異色傑作選 (ちくま文庫 に 13-1)

短篇小説日和: 英国異色傑作選 (ちくま文庫 に 13-1)

作家
西崎憲
ミュリエル・スパーク
出版社
筑摩書房
発売日
2013-03-06
ISBN
9784480430342
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短篇小説日和: 英国異色傑作選 (ちくま文庫 に 13-1) / 感想・レビュー

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KAZOO

これは元t元全3巻で出版された中から評価の高いものを選び出してさらに数編を加えて全20編の短編小説のアンソロジーにしたものです。英国の作家のものですが、あまりなじみのない小説家が多く楽しめました。阿刀田さんのような作品があるかと思いきや皮肉の利いたものがあったりで様々な分野のものがあります。また最後には編者の短篇小説論考があり参考になりました。

2015/05/02

藤月はな(灯れ松明の火)

「読んでよかったっ・・・・!」と思う位、好みばかりの奥深い英国短編小説集。しかも翻訳者はジェラルド・カーシュ作品を翻訳した西崎憲氏なので読みやすい文体で織り成される奇想、怪奇の世界観とシュールレアリスムのレメディオス・バロの絵が表紙絵となっているのが堪らないです。ディケンズ、アンナ・カヴァン、グレアム・グリーン、へーヴィーなどの大家以外にもスパーク、アームストロング、マンスフィールド、グージ、ハートリー、バーカー、ニール、エイクマン等、原文であっても読みたい作家を発見することができて満足です^^

2013/07/03

kaori

リフレインするメロディと引き換えに残してきたのは、自分の亡骸。長年の目論見は無慈悲にもむしり取られて打ち捨てられ、異形の者達は小さな王国を創りあげる。スノードームの中で男は竜と戦い、哀れな少年は小さな額の中に囚われる--。殆どがその名を知らない作家ばかりではあったが、それぞれにハッとする驚きや、ニヤリとしてしまうユーモア、ざわめく恐怖など、まさに短編小説の醍醐味を味わえる作品集でした。何より訳文が美しいのが良かったし、巻末の英国短篇小説論考も興味深かった。

2014/07/02

りー

短編小説に一家言持っている西崎憲氏のチョイスだけあって、小粒ながらピリリと辛みの利いた物語ばかりを集めた短編集。また同氏の翻訳も、20代後半から翻訳の勉強を始めたとは思えないほど質が高く、読みやすいし表現も巧い。個人的にはおおいに「当たり」な一冊だった。「小さな吹雪の国の冒険」はファンタジーと現実の融合のさせ方が面白く、「豚の島の女王」は異形達の美しさが際立って、特にお気に入りの二作である。「聖エウダイモンとオレンジの樹」のヴィーナス像ははメリメ「イールのヴィーナス」を思い出した。

2013/06/26

hydrangea

この手のアンソロジーを読むのは久しぶりでしたが、佳作揃いの面白い1冊でした。知らない作家名もありますが、いずれもその結末が斜め上を行くような内容で、英国小説の髄を愉しめることと思います。個人的には「小さな吹雪の国の冒険」が気に入りました。

2016/01/24

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