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どうして男はそうなんだろうか会議 ――いろいろ語り合って見えてきた「これからの男」のこと (単行本)

どうして男はそうなんだろうか会議 ――いろいろ語り合って見えてきた「これからの男」のこと (単行本)

どうして男はそうなんだろうか会議 ――いろいろ語り合って見えてきた「これからの男」のこと (単行本)

作家
澁谷知美
清田隆之
出版社
筑摩書房
発売日
2022-08-12
ISBN
9784480864796
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どうして男はそうなんだろうか会議 ――いろいろ語り合って見えてきた「これからの男」のこと (単行本) / 感想・レビュー

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katoyann

男性性を研究している学者やコラムニストをゲストに招いて、座談会形式で男性ジェンダーの問題に迫った本。近年では、「男性もジェンダーに縛られて苦しい」という従来の男性学の主張に加え、男性の加害者性に着目して、男性性を反省的に捉える研究が増えつつあるという。本書では、いわゆる非モテ男性が縛られている男性性規範の問題やDV加害男性の問題、あるいは性的マイノリティに対して差別的な男性の問題など、幅広く男性の問題を検討している。因みに煽り運転の加害者の96%は男性(武田砂鉄)であるという。面白く読めた。

2022/10/01

道楽モン

敬愛する社会学者・澁谷知美さんがホストの対談集。ジェンダーの視点から語られる「男性優越(マチズモ)」に溢れる社会構造の問題点をあぶり出している。どっぷりとその中で生きている私自身も、何の疑問もなくぬるま湯的価値観に洗脳されまくっていることに気づき、考えること多々。社会構造を背景にした「空気」と、個人的な男性性への依存。この両面から認識を改める必要がある事が、否応無く突きつけられるので、男性は心して読みましょう。DVもミソジミーも非モテも、その根底はホモソーシャル的価値観を検証することが必要なのだ。

2022/10/28

たいこ

武田砂鉄さん編は面白く読んだ。武田さんの言葉は彼が毎日の生活の中で普通に感じていること。ジェンダーの問題やいろいろな差別、権力、支配の問題はそれ以外の物事と同じように日常の中にあるのだということがわかる。それ以外の方々は専門家だからなのか、読んでいるこちらがどんどん追い詰められていく感覚もあり疲れてしまった。内容的には解放を感じてもおかしくないはずなのに。大人になってから改めて考えるから疲れてしまうのかも。このような内容を子どもの頃から当たり前に学んで自然な感覚として身につけられたらいいなと思う。

2022/09/28

itokake

6名の研究者や書き手が、男の諸問題について語った本。平山亮と武田砂鉄が面白かった。平山氏「男らしさから降りさせてもらえないという男性は、マジョリティの責任逃れ」と一刀両断。武田氏のマチズモからみたオジサンたちの行動分析にいちいち納得。自分の話か、「会社が」「社会が」と大きな主語で話すオジサン達、いるいる!複数の話者が共通してあげる「いじり」に代表される男同士のコミュニケーション。これは女性でもある。私はいじりが苦手なので、聞くのも参加するのも距離をとる。いじりは悪ノリだし、本質はいじめと同じ。

2022/11/06

spatz

澁谷知美さん、清田隆之さんという二人の論客を軸に、 西井開 さん、中村正 さん、平山亮 さん、前川直哉 さん、武田砂鉄 さん、というゲストを迎えて複数人で対話する形で論じられた書。さまざまな切り口のジェンダー論なのだが、これでもかというほどつきつめられていくのは、一対一のインタビュー形式でないことからくるのかもしれない。経集者の一人が女性であるのはバランスをとるためによかったと思う。まだまだこれからの課題、研究です、という話題も多数。#NetGalleyJP

2022/09/19

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