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菊と刀 (平凡社ライブラリー)

菊と刀 (平凡社ライブラリー)

菊と刀 (平凡社ライブラリー)

作家
ルース ベネディクト
Ruth Benedict
越智 敏之
越智道雄
出版社
平凡社
発売日
2013-08-09
ISBN
9784582767933
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ジャンル

菊と刀 (平凡社ライブラリー) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

「恩」は未来の人間関係への負債であり、返さないといけないという言及に頷く。そう言えば、何気なく、和菓子を職場に差し入れしたらしばらく、お返し合戦が続いて心苦しかったけ・・・確かに核家族などに代表される個人主義の拡大やネットやSNSの普及でのプライバシーとパブリックの壁が薄まっている今としては「恥」や「罪」の文化はそぐわない部分があるかもしれない。しかし、私達が受けてきた育て方(「家長や親の意にそぐわないお前は家の子ではない」法)への言及で過去のトラウマへの葛藤が少し、軽くなった気がします。

2018/01/21

34

有名な恥の文化と罪の文化の対比は示唆的におもわれ、それはとくに「恩」という言葉をある種の「負債」として解釈している箇所でそうだった。言われてみると「恩を返す」とも言うように、恩とは確かに負債のメタファーで語るにふさわしいもののようである。ところが文化的な負債というものを概念的に考えようとすると、(ぼくらは日本人であるとはいえ)どうしても西洋的な「罪」の問題系で考えてしまいがちだ。日本社会に対する知識には不十分な面も見られるけれども、外部からの異化する視点には、今日読んでも新鮮なものがあるようにおもわれた。

2017/10/27

はまななゆみ

極端な見方もあるけど、外国から見た日本人の見方としてとても興味深い。確かに戦争時の玉砕と終戦後の変り身の有りようをみると、日本人とは何なんだろうと考えてみたくなるのかもしれない。

2017/01/07

Mizhology

紹介を受けた直後、図書館で遭遇。アメリカにいながらにして、ここまでの分析が出来るってすごいと思った。著者は日本だからここまで資料が揃ったと書いている。日本文化の特殊性、精神文化はなお世界の中では特殊だったことを苦心して表現してくれた著者に好感を持った。祖父母の時代までは当たり前だった価値観が、私達世代では昔の感覚として捉えてしまっていることもこの本でだめ押しされた。数々の誤描写も、それだけ価値観が違いすぎたという証明に受け取れた。手探りの中でこれだけまとめあげてくれたことに感謝する日本生まれの私がいる。

2014/04/28

MasakiZACKY

古典的名著『菊と刀』の新訳な一冊。初めて読みました。新しく邦訳されただけあって非常に読みやすかった。あくまでも当時の話だが、日本人はそんな風に見えていたのかと。睡眠や風呂や性生活のことなど特に面白かった。戦争のために日本人の特徴を把握する目的で書かれたとは知らなかった。それにしても、よく「恥の文化と罪の文化」というキーワードと共に紹介されるわりに、直接的なその話はそんなに…?日本人の主要な特徴の一つとして「恥」は確かに取り上げられてたけど。訳者の注も豊富で、訳のポイントや、ベネディクトの勘違いまで解説が。

2014/05/30

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