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境い目なしの世界

境い目なしの世界

境い目なしの世界

作家
角野栄子
植田真
出版社
理論社
発売日
2019-09-19
ISBN
9784652203385
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境い目なしの世界 / 感想・レビュー

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☆よいこ

YA?本を読むことが好きなヤエは、学校ではあまり接点のなかったミリとひょんなことから親しくなり、ライン友達になった。気になる男の子コウともラインで繋がり話をするようになる。だけど、町で不思議な雰囲気の一角に迷い込み、そこで別人のような姿のコウを見つける。ミリとコウはだんだんと学校に来なくなり、ラインにも返信がない。▽幻想小説のようなふわふわした文章。あいまいな会話。世界の境目が消える感覚。めまいがするような物語だった。▽ネットゲームか、それとも別世界?ファンタジーホラーなのか?よくわからない読後感。

2019/12/10

とよぽん

角野栄子さんの最新作で、これまでの角野作品にはない現実社会の10代を描いた作品だった。境い目のない危うい世界を日常生活の隙間に見出だした、意欲作だと思う。子供たちと現代社会を考えさせる新機軸。

2020/01/03

はじめさん

魔女の宅急便の角野栄子先生が現代を生きる子どもたちに贈る一冊。わたしたちはズッ友、ゆりぃ〜な感じもする2人の少女。あんたもスマホ持ちなよ、ねだって買ってもらい、2人の間に常時接続回線LINEが開通。クラスの木になる男子ともメッセージを交わすなか、その男女が学校こないし既読もつかない。目撃情報をもとにして、天を貫く不思議なおもちゃ屋ビルへ。相対する不気味なフィギュア。 / やっぱファストフードとかで同じテーブルいても、それぞれスマホ見てあさってのことしてる子どもは不気味。魔に魅入られて出会い系監禁されたりね

2019/11/24

モモ

不思議な読後感。スマホを買ってから、今までと違う世界に入り込んだヤエ。スマホに夢中になり、他の事がどうでもよくなってしまう怖さへの警告なのだろうか。子どもと大人の境い目にいる中高生が、良くも悪くもなる人間性を形作るときに、大人との境い目がない危うさへの警告でもあるのかな。自分が大人になったときは、いつだったんだろう。確かに境い目はない。いつの間にか境い目を越えるときは、良いものであってほしいものだ。

2019/12/12

白雪ちょこ

最初は不思議さと不気味さ、奇妙さが入り混じってる話のように思えていた。 後半に行くにつれ、ジワジワとオンラインゲームにはまっていく若者達の生々しさ。 沼にはまっていけばいくほど、人形のような目をしていると言いたいのだろう。 フィギュアというのも、ゲームにのめり込んだ人形同然という皮肉を感じた。 「7万も払ってまで、課金するの?」という声が聞こえてくる。 妄想と現実との境目がなくなっていく様も、とてもリアルで、最終的なオチもゾッとさせられる。 しかし、このネット社会だからこそ若者達にはぜひ読んで欲しい作品。

2022/10/01

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