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【新装版】森の探偵——無人カメラがとらえた日本の自然

【新装版】森の探偵——無人カメラがとらえた日本の自然

【新装版】森の探偵——無人カメラがとらえた日本の自然

作家
宮崎学
小原真史
出版社
亜紀書房
発売日
2021-08-18
ISBN
9784750517124
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「【新装版】森の探偵——無人カメラがとらえた日本の自然」のおすすめレビュー

写真家が半世紀にわたって「森の定点観測」をし続けてわかった、本当の日本の森と動物たち

『森の探偵 無人カメラがとらえた日本の自然』(宮崎学/亜紀書房)

 写真家である宮崎学氏は、手製の無人カメラによって70年代から現在まで日本の森を写し続けてきた。『森の探偵 無人カメラがとらえた日本の自然』(亜紀書房)は、その長きにわたる宮崎氏の森の定点観測で感じた、日本の自然環境とそこに生きる野生動物たちの変化についてを、キュレーターである小原真史氏が聞き取ったものだ。

 宮崎氏の著作である『イマドキの野生動物』や『となりのツキノワグマ』の中で、無人カメラが写し出したのは人間と野生動物が共に利用していた公園の遊歩道や家の庭だった。人間の生活圏には、人間の知らないうちにイノシシやシカ、そしてクマまでもが進出していた。気付かないのは人間たちで、人間と野生動物の生活圏が実は重なっていたことに驚いた。

『森の探偵』はそれまでの宮崎氏の活動について、その野生動物を撮影するためのアイデアや動物の行動、自然環境への知見、そして写真家としてのこだわりなどが綴られていて、すべてが興味深い。

 無人カメラの製作においては、ミシン糸に動物が触れることでシャッターが切れるよう…

2021/12/26

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【新装版】森の探偵——無人カメラがとらえた日本の自然 / 感想・レビュー

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アナクマ

自動撮影のパイオニア/動物写真家である著者が、豊富な現場体験をもとに、日本の野生動物と人の関係を縦横に語る対話モノ。著作の中でも文字数が多め。聞き手である小原の見識もまた広く、うまく経験談を引き出していると思います。◉話題はいかにも四方山的・居酒屋的ですが、これほど複眼的かつ「俺はこう見る」な語りはめっぽう面白い。結句「無人カメラは、樹木の視点を借りている…人間や経済の物差しだけでなく自然の物差しを視野に入れた文化や生き方を構築していく必要がある」長いスパンの定点観測、これ、全人類に必要だと思うのです。

2021/09/30

ばんだねいっぺい

登山道に無人カメラを仕掛け野生動物の表情を撮影する中で見えてくる人と動物のあるべき姿。動物は人を見ているが、人は動物を見ていないということ。融雪材、登山小屋の床板、漆喰の壁、床下の硝石。そして、自然法則と加齢臭と弱者とヨーデル。

2021/08/29

ロア

終章の扉写真に目を瞠った。こんなに真っ直ぐで何メートルもある幹と、青々とした葉を茂らす杉の森を見るのは初めて。昔は電柱も杉の木で作られていたという話にも納得。無人カメラで撮影された、山奥や里山の自然の中で生活する動物たちの姿も当然初めて見るものばかりでしたが、中でも特に死んだ動物が自然に還っていく際には、思っていた以上に様々な生き物が関わっている事実に衝撃を受けました。人間は自然から奪うことしかせず、死んだ後も自然に何も還さない。そんな傲慢さに気が付きもせず、自分のことしか考えようとしない。

2021/11/13

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