放蕩の果て: 自叙伝的批評集
放蕩の果て: 自叙伝的批評集 / 感想・レビュー
小谷野敦
半分くらい読んでやめたのだが、母の旧制が丹宋というのに驚き、父は佐賀に生まれて東京へ養子に気て養子であることを高校時代まで知らなかった。福田はお茶大附属小から中学校、慶応高校だという。少年のころ司馬遼太郎と海音寺潮五郎を読んでいたというところが私とちょっと似ているくらいで、あとは「仁義なき戦い」とかヤクザ映画が好きでプログレッシブ・ロックが好きで美食が好きでとかキザでやりきれない。江藤淳の話も多いが、愛人がいたことは隠している。あちこちに書いたものをつぎはぎしたらしく重複している部分も多い。
2023/08/04
Dwight
福田和也の文章を読むのは十数年ぶりなので、現在こんなに老けて気弱になっていることに驚いた。人生の黄昏の中でゆっくりと死につつある者の諦念というか、開き直りというか。読み始めは面白いが、途中から雲行きが怪しくなり、最後の数篇は下劣・醜悪の極みで反吐が出そうになった。相変わらずじゃのう。
2024/03/02
akiyoshi kato
福田和也氏は、本を読む時の羅針盤として、貴重な人でしたので、少しづつでも本を書き続けて欲しいですね。それと、積読ばかりになってしまっている獅子文六を読んでみます。
2023/08/15
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