ダイアローグ 小説・演劇・映画・テレビドラマで効果的な会話を生みだす方法
ダイアローグ 小説・演劇・映画・テレビドラマで効果的な会話を生みだす方法 / 感想・レビュー
小木ハム
映画、小説、演劇、ドラマのシーンを例に取り、創作をしている人間なら"そうだよね"と感じる会話の巧拙について解説してくれている。作品のあらゆる台詞(=ダイアローグ)からは、人物の表面上の性格や、育った環境、何を大事にしているかを含ませなければならない。物語を進ませるために陥りがちなのが事務連絡のような会話で、これは登場人物の生命を奪っていると言ってもいい。読者を興醒めさせる一番の原因が"不自然さ"である事や、同音や同じ意味の"反復"によるテンポの阻害などが言葉でもってよくわかる内容です。
2019/07/19
よし
創作に関する会話についての創作論。言葉にして伝えること、言葉にはしないこと。その行動の背景となるサブテキスト。物語を別の方向から楽しむことができそう。ただ、中身が難しくて理解できたかははっきり言えないのが残念。もう少し勉強してからもう一度読みたいかな。
2021/02/01
YVI
物語創作の際、効果的な会話を生み出す技術が書かれた本。物語世界を理解するのに役立つかなと思って読んだらとても面白かった。少ない台詞で多くを表現するために、作家はここまで考えて書いているんだと。人の言動は三層構造で、表面上の言動(言うこと=テクスト)の内側には、本人が意識している考えや感情(言わないこと=意識したサブテクスト)があり、そのまた内側には本人も気付いていない無意識下の欲求・衝動(言えないこと=無意識のサブテクスト)があるという話が為になった。演劇部で脚本の余白に沢山書き込んでいたのを思い出した。
2021/01/14
植岡藍
会話についての本だが、結局のところ優れた会話はストーリーあってのものという考えの下前作と同じく物語の創作論になる。同じ例も多かったが後半の実例の分析などは面白かった。
2021/06/04
saladin
要するに、説明ゼリフやダラダラと意味のない会話文を避けろということなのだろう。ただ、すべてのセリフにサブテクスト(テクスト=実際に口に出す言葉、の下に流れる意味や感情)が読み取れるものを創作できるようになるには、かなりの努力を必要とすることが容易に想像できる。まぁ、プロになるまで、いやプロになっても、研鑽を積むしかないのだろうな。
2021/06/04
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