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それでも命を買いますか? - ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ - (ワニブックスPLUS新書)

それでも命を買いますか? - ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ - (ワニブックスPLUS新書)

それでも命を買いますか? - ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ - (ワニブックスPLUS新書)

作家
杉本彩
出版社
ワニブックス
発売日
2016-03-09
ISBN
9784847060939
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「それでも命を買いますか? - ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ - (ワニブックスPLUS新書)」のおすすめレビュー

「かわいい」の期限が過ぎた動物たちの行く末とは? ——命が“商品”になる世界

『それでも命を買いますか? ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ』(杉本 彩/ワニブックス)

 日本のペットショップでは、生後数カ月の子犬や子猫が展示販売されていることがほとんど。無邪気な姿を見せる子犬や子猫を見かけると、人は思わず歩みを止める。しかし、こうした生体展示販売の裏には、動物の命を“商品”としてのみ考えるペットショップの闇がある。それを明かしているのが『それでも命を買いますか? ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ』(杉本 彩/ワニブックス)だ。

 杉本氏は2014年に一般財団法人動物環境・福祉協会Evaを設立し、理事長に就任。その後Evaは公益財団法人となり、動物虐待を取り締まるアニマルポリスの導入や動物福祉の整備を行政に訴え続けている。

 抱っこをさせて売る。「かわいい」と言わせたら勝ち。そんな考えが常識となっているペット業界には、私たちが知らない闇が隠されているのだ。

■「かわいい」の期限が切れた犬猫の行き先は?  ぬいぐるみのようにかわいい子犬や子猫は“商品”として価値が高く、引手あまただ。しかし、“幼齢期”を過ぎて大きくなると、とたん…

2018/11/8

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ブームの裏には涙と叫びが…動物を家族に迎える前に読みたい「ペット本」

 コロナ禍により、家で過ごす時間が増えている近ごろは、動物を迎える人が多くなってきている。だが、その裏では身勝手な飼い主に遺棄されたり、ペットビジネスで命を消費されたりといった経緯で、悲しい思いをしている動物も…。

 そこで本記事では、ペット業界の裏側が知れ、終生飼育の大切さを噛みしめられる書籍を5冊紹介。小さな命の悲鳴を真剣に聞いてほしい。

フォトジャーナリストが見た「老犬たちの涙」

『老犬たちの涙 “いのち”と“こころ”を守る14の方法』(児玉小枝/KADOKAWA)

「人と動物の共生」をテーマに取材活動を続けるフォトジャーナリスト児玉小枝さんが手掛けた『老犬たちの涙 “いのち”と“こころ”を守る14の方法』(KADOKAWA)には、あまりにも悲しい老犬の末路が。  本書には「最期を看取るのが辛いから」「引っ越すから」など、身勝手な理由で動物愛護センターに持ち込まれ、殺処分となった犬たちの涙と叫びが込められている。また、高齢者と老犬による「老々介護の破綻」にも触れているので、本当に終生飼育ができるのかと考えるきっかけにもなるだろう。

 なお、本書は児玉…

2021/1/20

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それでも命を買いますか? - ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ - (ワニブックスPLUS新書) / 感想・レビュー

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アカウント停止

生体販売の問題点については知っていたが、本書内容は想像以上に酷い現状だった。動物のためではなく、ペット業者のための「動物愛護法」、動物の命より既得権益を重視する行政。日本は「動物愛護後進国」だ。何も知らずにペットショップで犬を買った自分が恥ずかしい。でも、飼ったことは後悔していない。愛犬もひとつの命には違いないのだから。杉本氏が、私を含めたそういう人々を非難していないことに救われる。改めて、愛犬に愛情を注ぎ、最期まで一緒にいよう、もし次に飼う機会があったら、レスキューされた犬を飼おうと思っている。図書館本

2017/09/06

霜月

友人からパピーミル、子犬工場のことを聞き、繁殖リタイア犬の保護活動をされている人達と知り合い、動物達に降りかかる目を覆いたくなるような現状を知りました。以前は私もペットショップで子犬を求めたことがある身。あの子がどこから来たのかなんて考えず、そこに信じられない現実があったことなど想像も出来なかった。ちょっと考えればわかることかも知れないけど、ネットも無かった頃。ペットは買うものだと思っていたあの頃の自分に教えてあげたい。殺処分問題について。保護犬を迎えるという選択。人間ではなく、命ある動物の為の法律を。

2018/01/28

白義

タレント本と侮るなかれ、日本の動物愛護活動の最前線で尽力してきた著者だけあって現代のペットビジネスや動物をめぐる法制化の遅れがとてもわかりやすくまとめられている。生体展示販売方式のペットショップで横行している動物管理のずさんさや、業界の利益と顧客の欲望優先で全く進まない規制の現実と、とても動物の命を扱う業界とは思えないお寒い現実がホラーのようだ。それに対抗する保護団体の具体的取り組みが紹介されているのも参考になる。殺処分ゼロ活動は今の日本ではまだまだ難しそうだが「ペットは責任感を持って保護団体から」は同意

2019/03/08

ochatomo

日本のペット業界の真実を『動物たちを愛するやさしい心の持ち主にこそ、知ってほしい』と書く 『いまだに動物の“生体展示販売”が平然と行われ』、『“かわいい”という理由だけで自覚も覚悟もなく、衝動的にペットショップで動物を購入する無責任な飼い主の存在』が『“犬や猫のアウシュビッツがある国”と揶揄』させている 譲渡会では条件を厳しく調べられるが、虐待するために引き取る人もいて、実際私はネットで里親探しした時に一度に複数欲しがる人が怪しいと感じた経験から審査は必要と理解できた 免許制の提案もある 2016刊

2019/02/10

ふぇるけん

杉本彩さんと言えばセクシーグラビアの姿しか知らなかったことを猛省。ペットショップといえば、犬や猫を生きたまま売っているのが当たり前、「生体展示販売」という言葉自体ほとんどの人が知らないのではないだろうか。近年の殺処分件数は約12万匹、ただしそこには移送中に亡くなった動物たちは含まれない。亡くなった動物たちは冷凍してバラバラにしてゴミと一緒に廃棄されるとか、読むのに辛い内容も多いが、特に子供たちにもこの現実を知って欲しいと心から思う。

2020/02/15

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