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ジェノサイドの丘 上: ルワンダ虐殺の隠された真実

ジェノサイドの丘 上: ルワンダ虐殺の隠された真実

ジェノサイドの丘 上: ルワンダ虐殺の隠された真実

作家
フィリップ・ゴーレイヴィッチ
Philip Gourevitch
柳下毅一郎
出版社
WAVE出版
発売日
2003-06-01
ISBN
9784872901580
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ジェノサイドの丘 上: ルワンダ虐殺の隠された真実 / 感想・レビュー

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姉勤

植民地支配の弊害で片付けるには根が深すぎる、彼らの言う人類の原罪。個人的には人類の遺伝子に仕組まれた、ある条件下で発動する「本能」。それは渇望時の食欲や性欲に比する。1994年、アフリカの小国ルワンダで起きた大規模な虐殺事件。 目で追うのも憚られる酸鼻のレポート。短期間で百万人の人間が殺された。個人が使う小銃や作業用の刃物を用い、民間人が隣人を。風土と歴史に裏付けされ、死と不正を極端に忌避する躾された現代日本人には、あまりに理解に遠く、信じる事ができないであろう、本書の内容。人類とは、かくも醜く禍々しい。

2021/05/08

そのあとに続く

再読;対立は以前からありながらも、ほぼ民族融合状態だったルワンダ。宗主国から疑似科学でしかない優生学(民族の概念自体フィクションなのだが)を持ち込まれたことが、より憎悪を加速した面は否めない。昨日までの隣人、職場の同僚、エリート階層の人々にも溢れ出す暴力の波。ホテルに立て篭り、なんとか外国に救いを求めながらも梨のつぶて。シニックな言葉が響く。『ジェノサイドはチーズサンド』

2015/02/03

wasabi

辛い辛い辛い。読み進めるのが辛い。この事実が「歴史」となってしまうのが辛い。「1994年のルワンダを、外の世界は崩壊国家がひきおこす混乱と無政府状態の典型だとみなしていた。事実は、ジェノサイドは秩序と独裁、数十年に及ぶ現代的な政治の理論化と教化、そして歴史的にも稀なほど厳密な管理社会の産物だったのだ」「全員が共犯ならば、共犯とは無意味な概念になる」

2013/09/14

koba

★★★☆☆

Quadrophenia

1994年、100万のルワンダ人が虐殺された。一度は統合され完全に区別するのは難しいとまでされた2つの民族、フツ族とツチ族「一つのルワンダ人」を、植民地支配に便利だからというだけの理由で区別し対立を引き起こしたのは紛れもなくヨーロッパ。虐殺を止めたのは反政府軍。国連は事なかれ主義の役立たずに終始し、それどころかフランス軍は政権、虐殺者側に加担し反政府軍と戦う始末。ヨーロッパ人にとってルワンダ人が殺されるのは仕方なくても、犬を殺すのは駄目らしい。笑えるね。

2016/01/16

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