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幻想怪奇譚の世界

幻想怪奇譚の世界

幻想怪奇譚の世界

作家
紀田順一郎
出版社
松籟社
発売日
2011-10-01
ISBN
9784879842978
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幻想怪奇譚の世界 / 感想・レビュー

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コットン

三部構成の幻想作家紹介と翻訳。第一部・第二部の中では第二部のラブクラフトの人となりを紹介しているのが面白かった。第三部の翻訳三編中、最後のウォルター・デ・ラ・メア『なぞ』が面白い。七人の子供が消えていく現象はホラーだけれど何か懐かしくも切ない感じが後を引く読後感でした!

2017/08/05

HANA

幻想小説や怪奇小説についての随感、および翻訳。後書きや雑誌に発表されたものを集めた為、年代によってかなりの開きがある。読んでいるうちに乱歩を始めとする探偵小説や海外の怪奇小説が次々に読みたくなってくる。その渇きが頂点になったところに巻末の翻訳怪奇小説があるという有難さ。ただ「ウンディーネ」は内容が駆け足すぎてどうも食い足りない、が最後のデ・ラ・メアの「なぞ」は素晴らしい。全編にたたえられた詩情と寂しさが何ともいえなかった。

2011/10/30

林 一歩

著者の翻訳物に慣れ親しんだ30年前の読書体験が現在の私を造り上げたと言っても過言ではあるまい。文庫あとがきや書評を寄せ集めたものだろうが、巻末デ・ラ・メアの「なぞ」に感動。これだけを読むためだけに購入しても良いと思う。

2012/08/04

宗次郎

タイトルと表紙に惹かれて購入。評論集とは想定外で知識不足が露呈したが、その分いろいろ学べたと思う。アーサー・マッケンの傑作選が新装版で出ていた気がするので探してみよう。

2022/07/05

ホークス

友達が推理物やSF物に夢中だった中学時代、やっと見つけた馴染める分野が怪奇幻想小説だった。ラヴクラフトや夢野久作、種々のアンソロジーを通じて知った紹介者の中でも、平井呈一、荒俣宏、そしてこの紀田順一郎は忘れられない存在だ。著者は怪奇幻想小説を「自己充足的な模擬的世界、覗き小屋」と呼びつつ、同時に強い愛着の念も隠さない。現実と夢の皮膜にあるもの、日常生活の「彼方」にあるものを描くべきだ、との言説は今聞くとクラシックではあるが、懐かしい匂いに満ちている。著者の理知的で情熱的な在り方に改めて憧れを覚えた。

2015/09/22

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