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6Bの鉛筆で書く

6Bの鉛筆で書く

6Bの鉛筆で書く

作家
五味太郎
出版社
ブロンズ新社
発売日
2022-02-18
ISBN
9784893097033
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6Bの鉛筆で書く / 感想・レビュー

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いつでも母さん

五味太郎さんの写真とエッセイ。こんなご時世だからか、上品で強烈な皮肉がしっくりストンと私の心に響いた。 世界中を旅して撮った写真も良い感じ。特に好みは『抗う』『訓話』『講演会』『拘る』そして『なにしろ 面白い···』

2022/03/20

buchipanda3

絵本作家の五味さんのフォト&エッセイ集。滑らかな口調、さらさらと心地よく奏でられる言葉は、余計なことを考えずにそのまま受け止められる。五味さんの目線は、目の前のものをあるがままに見る、何ごとも装飾は全部取っ払って丸裸にしている感じ。それまで見ていた当たり前のこと普通のことが朧げになってくる。何だか正体見たり、なんて思えた。そういえば鉛筆って使わなくなった。だから鉛筆削りも使わない。筆箱に忍ばせていた小型の物が懐かしい。写真は昔話、なるほどなあ。そして止まって見える風景の中で風の静けさを見つけたいと思った。

2022/06/30

アキ

絵筆を持って絵本の絵を描くように、6Bの鉛筆でこの文章を横書きで書いたという。まるで脳内をぶらぶら散歩するようにあちこち飛んで脈絡もない。「そう、日常って思っている以上に不合理で不統一でかつ曖昧なのではないか、一本すっきりと通った一貫性など追い求めるべくもないんだ、そう、まさに夢のような小説のようなものなのだ、だから、途中でやめたり出来るものでもなく、それなりに続いてゆくんだろうな、などと。」文章に味があるだけでなく、海外で写したモノクロの写真がたまらなく好きだ。どうしてこうも子どもでいられるのだろう。

2022/04/18

けんとまん1007

五味さんの視点が面白い。そうなんだあ~・・・とか、なるほどね~・・とか、ニンマリしたり。文章とモノクロの写真との組み合わせが、とてもしっくりくる。子供の視線と、少しやんちゃな視線が入り混じっているから、自分には合うのかもしれない。6Bの鉛筆って、使ったことがない。とても柔らかなんだろう。。。と想像するが、一度、使ってみようかなと思う。書く文章が、書く視線も変わりそうだ。

2022/04/11

konoha

エッセイと旅先で撮られたモノクロの写真。昨年ドキュメンタリーを見て、五味さんがとてもかっこよくて大好きになった。歌舞伎、音楽、写真、車などをテーマにした文章は常識にとらわれない自由な発想が面白い。ゴッホの絵を観て懐かしさを覚えたり、午前中は寝る時間だから絵が描けなくて美大に落ちたり、やっぱり感性が人と違う気がする。記号化された実体のない言葉を憂い、「絵と文字、言葉は決して離れてはいけない」と言う文章の強さにはっとする。感性と知性と遊び心を備えた人。素敵。ヨコ組み、シンプルな装丁も良かった。

2022/04/28

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