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磯崎新+篠山紀信 建築行脚 (10) 幻視の理想都市 ショーの製塩工場

磯崎新+篠山紀信 建築行脚 (10) 幻視の理想都市 ショーの製塩工場

磯崎新+篠山紀信 建築行脚 (10) 幻視の理想都市 ショーの製塩工場

作家
磯崎新
篠山紀信
出版社
六耀社
発売日
1980-08-10
ISBN
9784897370026
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磯崎新+篠山紀信 建築行脚 (10) 幻視の理想都市 ショーの製塩工場 / 感想・レビュー

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夜間飛行

半円を象ったショーの製塩工場は、正門のグロット(洞窟)や各所の壺から溢れる水のモチーフにより「製塩」を印象づけている。十年後のフランス革命を予見するかのような外側の理性と内側の物質変成。職住近接・自給自足を目ざす建物の中心には監督の館が置かれ、フーコーが監獄の誕生で指摘した「視線による空間統御」を目ざしている。神→王→監視者と中心を変えてきた公共空間の加速度的変容がここにある。理想都市は永遠の彼方にある幻であり、革命もまた壮大な夢でしかないことを露呈しつつも、建築に込められた人の意志は語ることを止めない。

2019/07/04

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