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磯崎新+篠山紀信 建築行脚 (9) バロックの真珠 サン・カルロ・アッレ・クァトロ・フォンターネ聖堂

磯崎新+篠山紀信 建築行脚 (9) バロックの真珠 サン・カルロ・アッレ・クァトロ・フォンターネ聖堂

磯崎新+篠山紀信 建築行脚 (9) バロックの真珠 サン・カルロ・アッレ・クァトロ・フォンターネ聖堂

作家
磯崎新
篠山紀信
出版社
六耀社
発売日
1983-05-10
ISBN
9784897370064
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磯崎新+篠山紀信 建築行脚 (9) バロックの真珠 サン・カルロ・アッレ・クァトロ・フォンターネ聖堂 / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

ローマのクイリナーレ通りとクアトロ・フォンタ^-ネ通りの交差点に位置する。フランチェスコ・ボッロミーニの独立後、最初の作品であるらしい。最終的な完成は1646年で、聖カルロ・ボッロメーオに捧げられた。磯崎新の論考と詳しい解説、そして写真は篠山紀信。建造物及び装飾は細部に至るまで精緻を極める。彫刻群も見事。しかも、それでいて全体は壮麗な空間を現出する。これがバロック空間というものだろうか。実物を見て(現在の状態は概ね良好)、はたしてこれほど感嘆できるだろうかと、ふと思ったりもする。

2021/05/24

夜間飛行

ケプラーの惑星運動モデルが現れた17世紀。教会建築においては神の座である「祭壇」と人の場である「身廊」の統合…つまり神に向かう垂直性と人が集まる水平性を併せ持った楕円空間が現れたという。本書ではそうしたバロック建築の典型として、ボッロミーニによるサン・カルロ聖堂を取りあげている。曲線が融け合い波打つこの聖堂は、歴史に抗う断固たる意志を宿しているかのようだ。一方、サン・ピエトロ広場の設計者ベルニーニは、細部に拘らない劇的な楕円空間を野外に作り出した。二人を比べることによってバロックへの興味がますます膨らむ。

2019/06/30

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