いちごの絵本(2023年3月 新刊&おすすめ絵本)

文芸・カルチャー

公開日:2023/3/12

赤くて、甘酸っぱくて、ケーキに乗っているとテンションが上がるくだもの、いちご。いちごの旬は11月~5月ということで、3月の今は、まさに最盛期を迎えるくだものと言えるのではないでしょうか。絵本の中にもかわいくてまっ赤ないちごが登場する作品がたくさんあります。

今回はその中から絵本・児童書出版社さんおすすめの4作品をご紹介します。手に取ればきっといちごの爽やかな香りとジューシーな甘酸っぱさに包まれるかも?

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言葉のリズムといちごちゃんの動きがマッチしてとってもキュート! ファーストブックにぴったりの一冊『いちごちゃん』

いちごちゃん

作:ひろかわ さえこ

みどころ

ひろかわさえこさんの人気作『ぷちとまとちゃん』『じゃがいもちゃん』『おまめちゃん』の「ちいさなやさいえほん」シリーズにつづき、「ちいさなくだものえほん」シリーズの誕生です。

みんながだいすき、真っ赤ないちご、いちごちゃん。
おいで、おいで。
合図で集まってきましたよ。

ならんで、ならんで。
とことことことこ。
どこへ行くのかしら?

とことこまわるいちごちゃん。
くるくる、くるくるり。
輪になって、手をないでぐるぐる回りだします。
そして「ぷちぷちぷち」とへたがとれたら、
その次は!?

くるりん……ぽん!
出現したいちごちゃんたちの場面に、子どもたちがにっこりすることまちがいなし。
逆さになったいちごちゃんたちのうれしそうな顔といったら。
だれもが笑顔になる、「あれ」が待っていますよ。
いちごちゃん、やったね!

あかちゃんのファーストブックにぴったり。
ミニサイズのボードブックは、安心して何度でもめくる楽しみが味わえます。
いちごが、「ぽん!」となる場面、何度でも楽しんでくださいね。
同時発売の『みかんちゃん』『ばななちゃん』もあわせてどうぞ。

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謎解きと繰り返しのやり取りに、おはなしの世界に引き込まれていく。柿本幸造さんの絵で春を感じる『おべんとうをたべたのはだあれ』 

おべんとうを たべたのはだあれ

作:神沢 利子絵:柿本 幸造

出版社からの内容紹介

お弁当を持ってのイチゴつみに出かけた女の子。でも、お弁当の中身がなくなって…。食べたのはだれでしょう?

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カビラ―たちの魔の手から『いちごちゃん』を守るんだ! 「やくみレンジャー」が大活躍する「おいしいもり」シリーズ

いちごちゃん

作・絵:さとう めぐみ

みどころ

おいしいもりにやってきた、いちごの女の子、いちごちゃん。
つやつやで、赤くて、ちいさくて、なんてかわいらしいんでしょう。
くだものとやさいたちのドッジボールにまぜてもらいましたが、
投げるのも、よけるのも、うまくできません。
だけど、一生懸命なところに男の子たちはメロメロ!

「いちごちゃんって かわいいな~~♡」
おや、木陰からも誰かがじっといちごちゃんを見ています。
それは、アオラー、アカラー、クロラーのカビラ―3兄弟。
歌っているのは怖い歌。
「かわいい いちごちゃん おいしそう やわらかいから カビやすそう♪」ですって!
いちごの形に変身したカビラ―たちは、いちごちゃんに近づいて……
きゃー!いちごちゃんが大変!

不穏な気配にいち早く気づいたのは、シリーズ1作目の主役、やくみレンジャーのメンバー・頼もしいレモンちゃんです。
そして、わさびあにき、しょうがにいさん、とうがらしやろう、かぼすねえ、ゆずねえ。レンジャーが揃えば、もう安心!

さとうめぐみさんが描く、かわいさ満点、親しみやすくて個性的なキャラクターたち。
必殺技もかっこいい、やくみレンジャーの大活躍は、今作でも見逃せません。
ラストのいちごちゃんの意外な一面は、おはなしを読んでのお楽しみ!

カビは食べ物の敵なこと、薬味には食品を守るパワーがあること。
おはなしを楽しみながら、栄養やおいしさだけでない食べ物の大事なことが、小さい子から学べるシリーズです。
おうちで身近な食べ物がたくさん登場するので、「絵本に出てきたね」と話せたら、食事の時間やお手伝い、お買い物で、親子のおしゃべりが盛り上がりそうですね。

食べることが好きな子も、かわいいキャラクターが好きな子も、戦隊ヒーロー(ヒロイン)が好きな子にもおすすめ、男女問わず楽しめる一冊です。

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現代の子どもたちが抱える悩みを、くだものたちに投影し、楽しい読み物に昇華させた村上しいこさんの人気シリーズ。『フルーツふれんず イチゴちゃん』はイチゴちゃんの周りで起きたある「うわさ」が発端となり……

フルーツふれんず イチゴちゃん

著:村上 しいこ絵:角 裕美

みどころ

スイカにブドウ、モモやキウイも! みんななかよし、フルーツふれんず!
ちっちゃくたって、悩みはおおきい。フルーツの世界も、甘くない!

こんどの主人公は、かわいいクラスの人気者イチゴちゃん。ところがみんな、なぜかイチゴちゃんによそよそしい?

「イチゴちゃん。わるい うわさが、立ってるよ」

イチゴちゃんといっしょにいると、悪いことが起こる。スターくんの話では、そんなうわさが立っているといいます。

「わたし、わるいことなんて、してないよ」

しかしクラスでは、イチゴちゃんがいじめられている、というさわぎにまで発展!

「わたし、いじめられてるの?」

先生に何があったのかたずねられた、イチゴちゃん。

「されてるような、気もするし。
されてないような、気もする。
どっちにしても、されてるとか、こたえたら、とんでもないことになりそう。」

そう考えて、何もなかったと答えます。

「わたしが、いじめられてるって、おもったら、もう、もとの なかよしに、もどれなくなりそう」

いじめられてるかどうか、はっきりとはわからない。いやな感じはするけど、みんなのことは大好き。イチゴちゃんは思い悩みます。

そんななか、イガグリくんとスターくんが、イチゴちゃんのうわさをなかったことにするための、あるアイデアを思いついて??

フルーツの子どもたちが、リアルで等身大の悩みを抱えながら成長していく、「フルーツふれんず」シリーズ3作目!
いじめ? おふざけ? それともただの、すれちがい? どうするのが正解なんだろう……。きっと、答えはいろいろ。
おとなでも答えを出すのはむずかしいけど、子どもの世界にだって当たり前にある、そんな悩みをあつかった一冊です。

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