過酷なダイエットで摂食障害一歩手前に。脚ヤセ革命家が“しれっとヤセ”を啓蒙するワケ(CH190万人の人気ダイエットYouTuberなるねぇインタビュー)

健康・美容

公開日:2023/5/12

7日間で太もものすき間ガン開き しれっとヤセてく魔法の脚ヤセ
7日間で太もものすき間ガン開き しれっとヤセてく魔法の脚ヤセ』(なるねぇ/KADOKAWA)

 コロナ禍にYouTubeで宅トレを配信開始、瞬く間に大躍進し、いまやチャンネル登録190万人超(2023年5月時点)、3月には初の著書『7日間で太もものすき間ガン開き しれっとヤセてく魔法の脚ヤセ』(なるねぇ/KADOKAWA)を刊行し、さらに飛ぶ鳥を落とす勢いで活動する超人気ダイエッターなるねぇ。動画では普段ポジティブな彼女が、これまでの道のり、いまの思いをセキララに語ったーー。

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4人姉妹の長女。あだ名は「凶暴女」

4人姉妹の長女。あだ名は「凶暴女」
『7日間で太もものすき間ガン開き しれっとヤセてく魔法の脚ヤセ』より 撮影=楠本隆貴(will creative)

――小さい時はどんな子だった?

なるねぇ わがまま(笑)。一人っ子時代はあまり覚えてないけど、気づいた時には妹が3人生まれてました。妹達に手がかかるから仕方ないんだけど、私はけっこう放置されてたかも。「野生で育ったの?」って言われるくらいわんぱくな子でしたね。小学生の時には“凶暴女”って呼ばれてたことも(笑)。

――中学生時代はどんな子だった?

なるねぇ 応援団長をしてたり、女子校なのに後輩からラブレターをもらったり、かなりスポーティーなタイプだったんですよ(笑)。女のコらしいというよりかは、ボーイッシュでした! いまみたいにキレイになりたーいとかもそこまで思ってなかったし。素朴な中学生でしたね。

人と比べるクセができた思春期。初ダイエットで摂食障害一歩手前に

人と比べるクセができた思春期。初ダイエットで摂食障害一歩手前に
『7日間で太もものすき間ガン開き しれっとヤセてく魔法の脚ヤセ』より 撮影=楠本隆貴(will creative)

――では、高校生になってからは?

なるねぇ 高校1年生のとき、まわりがすごい勉強しているのに自分はそんなにしていなかったから、勉強でおいていかれちゃったんです。そこからかな、人と比べるようになったのは……。勉強もできないし、運動もそこまでできるわけじゃない、じゃあ私には何があるんだ? って。人と比べるクセができたのが高校生のときです。

――ダイエットを始めたのはいつから?

なるねぇ 初めてダイエットをしたのは高校1年生。朝も昼も夜も食べなかったし、1週間断食をしたこともあってもうカリッカリですよ。“ヤセているのが正義! 細いのが正義!”と信じ込んでいたんです。当時は世界で一番自分がブスだと思っていたからヤセてかわいくなりたかった。

――高校時代はそのままの体型をキープした?

なるねぇ 高校3年生の時に担任から「この成績では進学が難しい」と言われたんです。そこから毎日受験勉強をするようになったんですが、ストレスによる過食で一気に20kgくらい増量。それが最大期ですね。だけど努力の甲斐があって偏差値を20~30上げて、第一志望の福岡の西南学院の英文学科に入学することができました。基本的に負けず嫌いだし、性格がストイック。高校1、2年は鬼ヤンキーだったけど、高校3年になってからは勉強漬けに転身しました(笑)。

数字にとらわれ、ムカついて体重計を投げつけたことも

数字にとらわれ、ムカついて体重計を投げつけたことも
『7日間で太もものすき間ガン開き しれっとヤセてく魔法の脚ヤセ』より 撮影=楠本隆貴(will creative)

――ターニングポイントは?

なるねぇ 大学入学のタイミングで一人暮らしを始めて、当時の彼氏と同棲することにしたんです。その人がぽっちゃり好きで「今のままでいいじゃん。カワイイよ」って甘やかしてくれたんですよね。だけどある日突然「お前と住める奴はいないと思う」って言って出て行ったあげく、すぐにすっごく細い子と付き合って「こいつ今に見とけよ!」って闘志に燃えました。あともう1個あって…大学に入学したらカワイイ子しか周りにいなくて。私は太ってたし、服装も芋っぽいわで自信がなかったから人に話しかけられなくて大学に行けなくなったんですよ。周りの子のSNSを見るとみんなハッピーに過ごしてるのに私は太ってるし、彼氏に振られたしなんでこんなに人生が楽しくないんだろう…。「私、何してるの?」と自問自答した結果、ダイエットの方法を変えて再チャレンジしようという結論に行き着いたわけです! どちらも19歳くらいの出来事。

――まずどんなダイエット方法を試した?

なるねぇ 食事制限を辞めたし、体重計も捨てた。最初は毎日体重を測ってたんだけど、「昨日あんまり食べてないのになんで減ってないの?」ってムカついちゃって体重計を投げたりしてたから(笑)。そこで学んだことが数字にとらわれないってことかな。

早く行きたければ一人で行け。遠くに行きたいんだったらみんなで行け

早く行きたければ一人で行け。遠くに行きたいんだったらみんなで行け
『7日間で太もものすき間ガン開き しれっとヤセてく魔法の脚ヤセ』より 撮影=楠本隆貴(will creative)

――YouTubeを始めたのはいつ?

なるねぇ YouTubeは大学4年生だった2020年1月12日から。あ、ちゃんと大学は卒業しましたよ(笑)。ちなみに最初はYouTubeではなくてTikTokからスタートしたんです。美容系のSNSをいっぱい見てたけど、しっくりこなかったので発信側にまわることに決めました。ただ多くの人に情報を届けるには自分一人の力じゃ無理だと壁にぶち当たってしまって。その時、妹のまいに「早く行きたければ一人で行け。遠くに行きたいんだったらみんなで行け」と言われて、多くの人にダイエットの楽しさを伝えるためには人を巻き込んだほうがいいって感じたんです。そこで短い動画しか上げられないTikTokから、伝えたい情報を余すことなく伝えられるYouTubeに本格的にシフトしました! そのタイミングでまいが裏方として協力してくれることになったんです。

――YouTubeの再生回数は最初の段階から伸びたの?

なるねぇ 全然! YouTubeの再生回数はいっても1000回くらいで厳しい世界だなって。まいと話し合い、新規の爆発的な拡散力を得るならTikTokだって結論になって再びTikTokにも力を入れ始めました。ようはTikTokで拡散してYouTubeに飛んでもらう作戦です。動画の内容には絶対的な自信があったけど、新規の人に見てもらえなかったら意味がないから。

――YouTubeを辞めたいと感じたことは?

なるねぇ 初期のタイミングでアンチコメントがめっちゃ来て、マジで辞めたいと思った。「細くないのにダイエッターを気取るな」、「ブスが普通になったくらいで調子に乗るな」とか容姿に対しての内容ばかりで心が折れちゃった。ちょうど私のファンの方の投稿がバズったんですけど、そのコメント欄を見たら「なるねぇのことを好きって言ってる奴は信者」、「気持ち悪い」とか書かれていて……。なんで私のことを好きって言ってくれる人まで叩かれてるんだろうって申し訳なくなった。自分へというよりは、私のファンへのアンチで結構病みましたね。それが2021年の7月くらいかな。

ネガティブからポジティブに。「足パカソーラン」が大ブレイク

ネガティブからポジティブに。「足パカソーラン」が大ブレイク
『7日間で太もものすき間ガン開き しれっとヤセてく魔法の脚ヤセ』より 撮影=楠本隆貴(will creative)

――どうやって折れないように気持ちを立て直した?

なるねぇ 好きな人を大事にすることだけにフォーカスすると決めてからですね。何事もポジティブに変換して、自分の弱いところも受け入れていこうって思いました!

――“笑けるダイエット”に辿り着くまでは?

なるねぇ 足パカがダイエットに効果があるのは有名だけど、私の場合は本当に続かなくて。どうやったらいいのか試行錯誤した結果、音楽に合わせてやってみようとなったんだけどおしゃれな洋楽とかじゃ調子が乗らない(笑)。そこで試しにソーラン節に合わせて足パカしてみたらなんか続いた(笑)。たまたま生まれたんですが共有してみたら見事にバズったと! 小さい時からお笑いは好きだったけど、ネガティブをいかにポジティブに切り替えるかというのと同じで面倒なことを楽しく変換できるか考えるのが癖。楽しいことを思いついたら友達に話したくなるじゃないですか。日々それをそのままYouTubeに上げてる感じです(笑)。

“笑けるダイエット”に辿り着くまでは?

妹と二人三脚で迷ったらGO! 完璧主義より最善主義

妹と二人三脚で迷ったらGO! 完璧主義より最善主義
『7日間で太もものすき間ガン開き しれっとヤセてく魔法の脚ヤセ』より 撮影=楠本隆貴(will creative)

――今の自分があるのは何のおかげ?

なるねぇ 断食した時の失敗かな。「失敗するのが怖い」ってDMをよくもらうんだけど、1回失敗しちゃえば経験になる。私が伝えたいのは失敗を失敗ととらえないってことですね。現に今私を輝かせているものって、ダイエットの失敗経験から成り立っているから。私は「まよゴー」と言ってるんですが、迷ったらゴー! 「私なんか」って自分に時間を与えてしまうと、ますます迷いが生じるだけ。試行錯誤を繰り返してきたけど今の私は完璧主義でなくて最善主義。今の自分のベストを尽くすのみです!!

――最後まで読んでくれた方にメ―セージをお願いします!

なるねぇ 今日よりカワイイ明日の自分を目指すために頑張る女の子達の笑顔の総量を増やしたいと思っているので、コメント欄で名前も顔も知らない視聴者さん同士が励まし合ってるのを見ると幸せな気持ちになります。そういうコンテンツに関われるって本当に幸せなことだねってまいとも話しているんです!

なるねぇの代名詞ともいえる金言「待ってろよ! 今日よりカワイイ明日の自分!」
なるねぇの代名詞ともいえる金言「待ってろよ! 今日よりカワイイ明日の自分!」

※本記事はなるねぇ著の書籍『7日間で太もものすき間ガン開き しれっとヤセてく魔法の脚ヤセ』から一部抜粋・編集しました。

作=なるねぇ/取材・文=安藤陽子/撮影=楠本隆貴(will creative)

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