あのユニット、あの楽曲、メイキングドラマを完全再現! 「プリパラ&プリティーリズム クリスマス☆パーティー」レポート

アニメ

更新日:2014/12/15

 劇場版やゲームへの展開、そして2015年4月からの新シリーズも発表されたアニメ『プリパラ』。そしてその前シリーズで未だに根強い人気を誇る『プリティーリズム』シリーズ合同でのイベント「プリパラ&プリティーリズム クリスマス☆パーティー」が12月13日(土)に幕張メッセで開催された。その模様をお届けする。


昼の部「プリパラフェスタ in クリスマス」の模様はこちらから

※この記事では『プリティーリズム』を『プリズム』、『プリティーリズム・オーロラドリーム』を『AD』、『プリティーリズム・ディアマイフューチャー』を『DMF』、『プリティーリズム・レインボーライブ』を『RL』と略します。

■プリズムスター&アイドルを演じる18人の声優がクイズ&生アフレコに挑戦!

 イベント前のお約束である諸注意のアナウンスはめが姉ぇ&めが兄ぃからの、本編のネタを交えたもの。素直にそれを受け入れた観客を迎えたのは、Prism☆Boxによる『キラキランウェイ☆』。シリーズを通じて成長を見せてきたPrizmmy☆とその妹分のプリズム☆メイツによるホットなオープニングアクトに、会場の温度は最初からテンションMAXだ。

 MCの吉田尚記さん(ニッポン放送)の呼びかけでステージにこの日の出演者18人が全員登場。それぞれがキメ台詞とともにこの日の意気込みなどを語るなか、涼野いと役の小松未可子さんは「今日は(来られなかった)コウジの分も、おとはの分も皆さんに美味しい紅茶を淹れてもらおうと思います!」とこの日出演できなかった面々に触れて、特に会場を盛り上げていた。

 イベント本編は『AD』、『DMF』、『RL』、『プリパラ』の4チーム(伊藤かな恵さんや佐倉綾音さんなど複数役を兼ねる方々は人数が等分になるようにチーム分け)に分かれてのクイズコーナーからスタート。クイズに正解したチームは勝ち抜けていき、最後まで残ったチームが“恥ずかしい罰ゲーム”を受けるというルールだ。

 クイズは「シリーズを通じてピンク色のマスコットは何匹いる?」、「これまで出てきたことのないマスコットの口調は?」、「プリズムストーンショップの場所」の全3問。だがその間も、目立ちたがりの『DMF』チームが1問目で早々に勝ち抜けてしまったことを悔しがったり、モニターに映るめが兄ぃに黄色い声を飛ばしたり、先輩チームが『プリパラ』チームに勝ちを譲るようプレッシャーを与えたりと大騒ぎ。

 最終的に残ってしまった『AD』チームへ出された罰ゲームは客席に近い中央ステージに立って、プリズムジャンプ「無限ハグ」を演じるというもの。しかし『AD』チームのMARsと伊藤かな恵さんの4人は「ショウさんバージョンでいいの?」、「確かこう、反るようなポーズで……」、「求めるような表情で、って台本に書いてあったよね」とノリノリ。罰ゲームにも関わらず、楽しそうに演じていた。

 各シリーズごとに行なわれた生アフレコのコーナーでは、各キャラクター達がクリスマスパーティーに臨む様子が語られた。貴重な本編終了後のエピソード、そしてそれぞれの作品の“色”が濃く表れた内容に、観客は大いに笑い、ときにしんみりとしつつ楽しんでいた。

・『AD』の場合
 久々に行なうMARsでのショーに向けて、あいらはどんなコーデにするか悩んでいた。「肉を食べれば元気が出るよ」といつものように勧めるりずむに、寒空の下、チキン100人前を買ってくるようワタルに指示するみおん。そんなふたりに、あいらはショウに頼らずにコーデをすることで驚かせたいということ、そして「オーロラ」という衣装デザインのテーマを伝える。そこには「みんなにオーロラの光が降り注いで、大きな夢の翼が生えますように」という願いが込められていた。それを聞いたふたりは賛成し、3人でデザインをすることになった。

・『DMF』の場合
 みあやあやみ、来日したヘインらはクリスマス用に美味しいハンバーグを作っていた。その最中、いつきとデート中のれいなを始め、クリスマスに予定があるほかのメンバーを羨むみあ。そんなみあをヘインは「私はこうして、みあとクリスマスに暮らせるのが一番うれしいよ」と励ます。するとみあの機嫌も回復。調理に戻ったところ、今度はせれのんのふたりとかなめがやってきた。彼女達はあいらに「みあが料理をしている」と聞いてやってきたのだ。しかしせれなとジェウン、かのんとチェギョン、かなめとヘインは、それぞれ会話をしている内になぜか妙に疲れてしまった。(それぞれ演じるキャストは……?)

・『RL』の場合
 ディアクラウンの店長として初のクリスマスイベントの準備を進めるなるだったが、店内のデコレーションが上手く進んでいなかった。そこでお店に戻ってきたわかなとあんは、なぜか少し怒り気味。怯えるなるだったが、ふたりが怒っているのは、再度の告白とクリスマスデートの誘いを逃げてしまったカヅキに対してだった。その一方で髪を伸ばし始めたといういとは、変わらずコウジとラブラブの模様。さらに店には、聖に教えてもらったというジュネがやってきた。彼女の助言と励ましで、なるも元気に。すると空から雪――ではなく、虹色の羽が降ってきた。その光を見てりんねを思い出し、なるはさらにたくさんの人にプリズムの煌めきを届けるために頑張ることを誓った。そして、その様子を遠くから見ていたりんねもつぶやく。「メリークリスマス。忘れないで、煌めきはいつでもあなたの側にある。みんな、はぴなる♪」。

・『プリパラ』の場合
 クリスマスに際して対抗心を燃やすSoLaMi♡SMILEとDressingPafé。それを察した“システム役”のめが姉ぇは、緊張気味のシオンのフォローをしつつ、強引に会場を巻き込んだ対決を始める。「もしも聖徳太子、大神田校長がクリスマスパーティをしたら」というお題を終えて両チーム1勝1敗と五分の展開。最後のレオナとそふぃの戦いのお題はモノマネ。そふぃが「ゲッツ!」で先制すると、レオナは「ダメよ~ダメダメ」と対抗。その後もどんどん「ガチョーン」、「そんなのかんけーねー」、「カッチカチやぞ」などややレトロなネタ、そして「ちゃんこー!」のモノマネが連発され、ステージはてんやわんやに。結局、めが姉ぇの容赦のない判断で、対決は強制的に終了した。


■キャストによる歌で、映像で数々の名場面がよみがえる!

 イベントグッズの告知を挟んで、いよいよライブコーナーが始まった。その先陣を切ったのはせれのんの『Never Let me Down ~がんばりやぁ!~』。今回のライブはキャストが歌うだけでなく、メインモニターには本編の名場面が次々と映されており、シリーズファンの追想と涙を誘っていた。

 また曲間に挟まれるひと言、ふた言ながらドラマを感じさせるセリフもいいスパイスとだ。みおんの「ライト、スイッチオン!」から始まったのはMARsの『Que sera』。初期2シリーズで大活躍したユニットの名曲にファンも息ピッタリの手拍子で応える。

 昨年クリスマスライブを行なった『RL』組は、そちらで歌われなかった楽曲を披露。楽しい振付のハッピーレイン♪による『I Wannabee myself!! ~自分らしくいたい!~』が終わると、ベルローズから唯一の出演となったわかなのピンチにはあんが助けに入って『cherry-picking days』へ。屈指の人気曲、そしてバックの映像と同じ振付に、青と緑のサイリウムに包まれた会場からは大音量のコールが飛んでいた。

 作中と同じく、圧巻のステージを見せたのは宍戸留美さん演じるジュネ。りんねとの『Sevendays Love, Sevendays Friend』を終えて、ひとりで歌い上げたのは名バラード『nth color』。会場一面がオレンジのサイリウムに包まれた様子は、アニメ本編のステージそのものだ。

 感動的なひと幕のあとに他会場(サバの素スタジアム)からの中継で登場したのはOver The Rainbowの3人。男女を問わない会場全体からの黄色い声援とともに始まったのは『athletic core』。立て続けに歌われた『pride』は、Hiro×Kojiがクリスマスパーティらしく雪景色のなかで舞い踊る新映像! さらに途中から雪だるまが現れて一緒に踊り、3人が見せたのはプリズムジャンプならぬメイキングドラマ「ときめきプレゼントフォーユー」(裏声)! そしてオチとしてプレゼントボックスから飛び出た雪だるまからカヅキが登場。あまりのサプライズ続きに、会場からはこの日一番の笑いと拍手が送られた。

 トリを務めたのは『プリパラ』チーム。バックに流れる映像とまったく同じ衣装、振付での『ま~ぶるMake up a-ha-ha!』、『太陽のflare sherbet』に続き、白眉はトモチケ交換セレモニーから始まった『Pretty Prism Paradise!!』。中央ステージがせり上がってのメイキングドラマ、そしてサイリウムチェンジのセリフで第12話「はばたけ、そふぃ!」を完全再現してみせ、会場を感動の渦に巻き込む。

 SoLaMi♡SMILEの活躍にライバルであるDressingPaféも黙ってはいられない。こちらもセリフを交えつつ『NO D&D code』、新曲『CHANGE! MY WORLD』を披露すると、ふたたび現れたSoLaMi♡SMILEも新曲『HAPPYぱLUCKY』で対抗して、火花を飛ばし合う。最後はそんな6人が集まってi☆Risとして『ミラクル☆パラダイス』、『Make it!』(映像でSAINTSが登場する心憎い演出!)を熱唱し、ライブは大盛況のうちに終了した。

■重大発表連発! 春からも『プリパラ』の快進撃は続く!

 ふたたびステージに全出演者が登場し、最後の挨拶を行なった。ここでもi☆Risの若さを羨むコメントや「MARsでございまーず!」といったセリフで楽しませたキャスト陣。なかでも盛り上がったのが、上葉みあ役の大久保瑠美さんによるコメント。「私は歌っていないのが心残りだけど、でもこれは素敵なことだと信じます。みなさんがこれからも『プリティーリズム』と『プリパラ』を応援してくれて、次があれば、私もきっとステージに立って歌うしょう!」、「さっきも控室に戻ったられいな役の高森奈津美ちゃんから「心は共にあるよ」というメッセージが来ていました。プリズミーも頑張っていきますので、これからも応援をお願いします!」。ほかにも次の機会を望む声は多く、その度に客席からは賛同の大歓声があがってた。

 しかしまだイベントは終わらず、メインモニターは3つの特報が流された。まずは2015年3月7日に公開が予定されている『劇場版プリパラ み~んなあつまれ!プリズム☆ツアーズ』の特報。「ストーリーはひとつじゃない!」というコピーが気になるところだが……。

『劇場版プリパラ み~んなあつまれ!プリズム☆ツアーズ』公式サイト
http://pp-movie.com/

 次は2015年3月19日発売のニンテンドー3DS用ゲーム『プリパラ&プリティーリズム プリパラでつかえるおしゃれアイテム1450!』について。「らぁらがプリズムショーにデビュー」、「(前作にあたる)『プリティーリズム・レインボーライブ・きらきらマイデザイン』に新ストーリーを追加」、「アミューズメントゲーム機と連動させて、ニンテンドー3DS版の1450種類の衣装データをコーディネートできる」といった情報、さらにチラ見せされたヒロの姿に会場は大きく沸いた。


▲『プリパラ&プリティーリズム プリパラでつかえるおしゃれアイテム1450!』ゲーム画面。

『プリパラ&プリティーリズム プリパラでつかえるおしゃれアイテム1450!』公式サイト
http://pripara.jp/3ds/

 そしてとっておきの特報として公開されたのが2015年4月からの『プリパラ』新シリーズだ。世界観や主人公はそのままのようだが、「プリパラワールドに新ゾーンが開演」、「新しいステージ、ブランド、アイドル、ルール、トモダチ」、そして「誰が続投するの?」というフレーズに、会場だけでなくステージ上の『プリパラ』メンバーも「聞いてないよ!」、「これは読めなかった~」、「私(らぁら)は主人公だから大丈夫だよね?」と戸惑い気味。いずれにせよ来年以降も『プリパラ』はこれまでと同じく、いやそれ以上に楽しませてくれそうだ。

 ステージは、シリーズを通じて出演し、『プリパラ』の“システム役”である伊藤かな恵さんが音頭を取り、会場一体となった「メリークリスマス!」で無事に終了。昼の部3,000人、夜の部4,000人以上を動員した『プリパラ』と『プリティーリズム』のクリスマスイベントは大盛況のうちに幕を下ろした。

 なお、記事末尾にイベントへの参加者でプリズムのきらめきやアイドルの輝きを感じさせてくれたコスプレイヤーの写真を掲載する。ファンは彼等と同じく両シリーズを応援し、来年、再来年も同様の大規模イベントが開催されることに期待しよう。

■セットリスト
01.キラキランウェイ☆/Prism☆Box
02.Never Let me Down ~がんばりやぁ!~/せれのん(米澤円、明坂聡美)
03.Que sera/MARs(阿澄佳奈、原紗友里、榎あづさ)
04.I Wannabee myself!! ~自分らしくいたい!~/ハッピーレイン♪(加藤英美里、小松未可子、芹澤優)
05.cherry-picking days/福原あん&森園わかな(芹澤優、内田真礼)
06.Sevendays Love, Sevendays Friend/天羽ジュネ&荊りんね(宍戸留美、佐倉綾音)
07.nth color/天羽ジュネ(宍戸留美)
08.athletic core/Over The Rainbow(柿原徹也、前野智昭、増田俊樹)
09.pride/Over The Rainbow(柿原徹也、前野智昭、増田俊樹)
10.ま~ぶるMake up a-ha-ha!/真中らぁら&南みれぃ(茜屋日海夏、芹澤優)
11.太陽のflare sherbet/北条そふぃ(久保田未夢)
12.Pretty Prism Paradise!!/SoLaMi♡SMILE(茜屋日海夏、芹澤優、久保田未夢)
13.NO D&D code/DressingPafé(山北早紀、澁谷梓希、若井友希)
14.CHANGE! MY WORLD/DressingPafé(山北早紀、澁谷梓希、若井友希)
15.HAPPYぱLUCKY/SoLaMi♡SMILE(茜屋日海夏、芹澤優、久保田未夢)
16.ミラクル☆パラダイス/i☆Ris
17.Make it!/i☆Ris





















(c)TOMY / syn Sophia / テレビ東京 / PRA製作委員会
(c) T-ARTS / syn Sophia / テレビ東京 / PRD製作委員会
(c) T-ARTS / syn Sophia / テレビ東京 / PRR製作委員会
(c) T-ARTS / syn Sophia / テレビ東京 / PP製作委員会

取材・文=はるのおと 撮影=ひしろー