「溜まった試供品ってどうしてる?」「今までの化粧が似合わない」大人女子のためのメイク&収納講座

暮らし

2018/5/20

 キレイを追求する女性にとって、手放せないのがメイク道具や美容雑貨。気づけば家に溢れている美容アイテムを無理なくスッキリ整理するには…?という多くの女性が抱く疑問に答えてくれたのは、雑誌や広告など幅広い分野で活躍するヘア&メイクアップアーティスト・山本浩未さん。忙しい朝でも快適に、個性を最大限に生かしたメイクができる驚きの整理術とは!?

ヘア&メイクアップアーティスト・山本浩未さん

——たまっていきがちなコスメや美容雑貨をスッキリ整理し、忙しい朝も快適にメイクできる片付け術を教えていただくにあたり、山本さんの美容哲学をうかがいたいと思います。キレイになるうえで、山本さんがもっとも大切だと思われることは?

山本浩未氏(以下、山本):大切なのは、自分自身を認めて好きになってあげることだと思います。女性の“キレイ”は人を楽しく幸せな気分に導く、やる気スイッチを入れてくれるものだと私は思っているんです。キレイは特別美しい人だけに備わっているものではなく、個性を生かしてあげることで誰もが手に入れられるものなんですね。

 顔つきや体型、身長など、親から受け継いだものはどんなに努力をしてもなかなか変えることはできませんが、それらをすべて才能だと思い生かしてあげる。持って生まれた個性を嫌うよりも、個性と認めて生かしてあげたほうが、自分自身はもちろん、周りの人のことも気持ちよくできるはずだから。

——持って生まれた個性を生かす手段がメイクだということですね。

山本:持って生まれたものを生かす手立てのひとつがメイクなんですね。メイクアップって魔法みたいなものだと思うんです。魔法で美しく変身したシンデレラがかぼちゃの馬車で出かけた舞踏会で素晴らしい時間を過ごしたように、私たちもメイクで新しい自分に生まれ変わっているんです。12時の鐘とともに魔法が消えるシンデレラと同じく夜には、メイクを落として元の姿に戻りますが、私たちの場合は自分で自分に魔法をかけているのですから、また朝に新たに魔法をかけられる。TPOや気分に合わせて生まれ変わることだってできるんですよ。そのメイクの魔法を上手に使っていけば、毎日がもっと楽しくなるのは間違いありません。

——自分自身に魔法をかけて気持ちよく生きるため役にたつのが、メイク道具なんですね。

山本:メイク道具であり、メイクのテクニックであり、情報ですね。私はよく大人の女性の肌をドライフルーツにたとえます。10代の女性は誰もが新鮮なフルーツのような肌をもっていますが、20歳以降は歳を重ねるごとに水分や潤いが失われ、ドライフルーツになっていく。ハリやみずみずしさといった見栄え的な部分でいえば、ドライフルーツはどう転んでも新鮮なフルーツには勝てません。でもその一方で、味や栄養価は格段に上がります。中身の良さを表に出さない手はありませんよね。

 ドライフルーツのおいしさを引き立て、価値を高めてくれるのが、先ほど挙げたメイク道具でありテクニックであり、情報なんだと思います。

——大人の女性が中身の良さを表に出すために必要なメイク道具を教えてください。

山本:「素肌の状態を整えるスキンケアアイテム」と「肌を彩るためのメイクアップアイテム」の2方向からお話ししていきたいと思います。スキンケアでは、以下の3つのポイントが重要です。

1.ちゃんと落とす(余計な角質や1日のメイクを落とす)
2.少し補う(不足しがちな潤いやハリを補う)
3.がっちり守る(紫外線や乾燥から肌を守る)

 スキンケアアイテムは上記1~3を柱に、今の自分に合ったものを選ぶとよいでしょう。1ならクレンジングや洗顔フォーム。アイメイクアップリムーバーなどもここに入ります。2には化粧水やクリーム、乳液などを使っている人が多いと思いますが、大人はどんどんドライフルーツになっていくので、必要に応じて美白の美容液やハリを出す美容液をチョイスするとよいでしょう。3は紫外線から守ってくれる日焼け止めや、疲れた肌を癒すクリームなどが含まれます。

——「肌を彩るためのメイクアップアイテム」についてはどうでしょうか。

山本:「白黒赤の3色があれば大人は誰でもキレイになれる」というのが、私の考えるメイクの法則。メイクアップアイテムに関しては、この理論をもとにお話したいと思います。

 白黒赤の3色うち、白というのは明るい肌色です。黒は、まつげや眉毛を含む瞳まわりの色。赤というのは唇や頬の血色ですね。この3色が顔の中にあれば、誰でもキレイになれると私は思っているんです。

 10代の人は肌にはシミや影がなく、目もとは白目と黒目がくっきりしていて、そのうえ血色もいい。顔の中にちゃんと白黒赤があるんです。これが大人になると、どんな美人さんでも色のメリハリが薄れてきて、全体がベージュっぽくなってしまう。そのベージュがクリアなベージュならばいいのですが、シミやシワ、くすみなど全体がくすんだ色味になってしまうので、周りの人に「疲れているのかな」とか「怒っている?」といった印象を抱かせてしまうことも。

 逆に、白黒赤という色のメリハリをプラスすることで、疲れた印象を払拭し、顔をイキイキとキレイに見せることもが出来るんです。まずはこの3色を顔に添えてくれるものをメイクアップアイテムの中に取り入れてみてください。

——白黒赤で顔色にメリハリを出すには、どのようなメイクアップアイテムが必要ですか?

山本:明るい肌色である「白」を整えてくれるのは、化粧下地やファンデーション、コンシーラーなどです。瞳まわりをくっきり浮き立たせてくれる「黒」のアイテムは、マスカラやアイライン、アイブローですね。肌の血色を良く見せてくれる「赤」は口紅やチーク。この3色が顔の中にあれば、どんな人でもとりあえずキレイになれるので、肌に透明感があって唇や頬に赤みがある20代の女性ならば黒だけプラスしたり、メリハリが薄れてきた大人の女性なら3色きちんとのせたりと、いつものメイクに足りない色を補うように足していくとよいでしょう。

「白黒赤」のメリハリが生かせれば、基本のメイクは完了です。あとはTPOに合わせた色を添えたり、ツヤといった質感をプラスし、メイクアップを楽しめばOK!

——着る服やシチュエーションに合わせて変えていく感じで?

山本:そうですね。女性の多くはルーティンワークとしてメイクに取り組んでいると思うのですが、身だしなみのためだけにするのはもったいないことです。できればメイクをする喜びや楽しさも味わってもらいたいので、「白黒赤」の基本形を完成させたあとは、アイカラーや口紅、ファンデーションの色や質感で、その日のファッションや気分に合わせたメイクを楽しんでみてください。