「小泉萌香」声優インタビュー&ミニグラビア【声優図鑑】

アニメ

更新日:2019/9/15

小泉萌香

編集部が注目する声優に、仕事に向き合う気持ちからプライベートまでをじっくり伺い、撮り下ろしのミニグラビアを交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。
第223回となる今回は、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』大場なな役で注目を集め、現在は『けものフレンズ3』タスマニアデビル役などでも活躍している小泉萌香さんです

――今日は撮影日和となりましたが、撮影はいかがでしたか?

小泉:最近は室内の撮影が多かったので、屋外で撮っていただくのが新鮮で、すごく楽しかったです。カメラマンさんがいいね、いいよっておだててくださるので、「モデルです、私は!」っていう気持ちで楽しんできました(笑)。写真を撮っていただくのは結構好きですね。

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――『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の大場なな役などで活躍していますが、声優の仕事に興味を持ったきっかけは?

小泉:高校を卒業してからです。今の事務所には、「アミューズオーディションフェス2014」がきっかけで入りました。大学1年生の夏休みに、お母さんが見つけてくれて。いろいろありましたけど、やっぱり声優の道を選んで正解だったなって実感することが最近は多いですね。

――それまでは悩むこともあったということ?

小泉:事務所に入りたての頃は、本当にたくさんのオーディションでチャンスをいただいたにも関わらず、まったく受からなくて。一つ落ちただけでもすごくつらいのに、そんな状態が続いて…。何もかも初めてで、声優になるってこんなにつらいの? こんなにしんどいんだ!? って思ってました。今は全然ないんですけどね(笑)。オーディションにはなかなか受からないけど、この役には向いてなかったんだ! とか、もっと向いている人がいたんだな! って前向きに考えられるようになったので。

――前を向いて進んでいけるのはいいことですよね。オーディションでは“歌うま・声優部門”でグランプリを獲得されてますけど、もともと音楽や歌にも興味があった?

小泉:中学から6年間コーラス部に入っていたし、大学でもアカペラサークルに入ってました。もともと、おじいちゃんがクラシック関係のお仕事をしていたし、他の家族も音楽関係だったから、小さなころから音楽に触れてきて、ピアノも少し習っていたので。これからも音楽と関係のあるお仕事をしていきたいなっていう気持ちはありましたね。

――小泉さんのルーツをもう少し知りたいんですが、幼い頃はどんな子供でしたか?

小泉:お母さんによく言われるのは、「幼稚園から変わってないね!」ってことです(笑)。小学校の友だちからも同じようなことを言われるから、私成長してないんだなって(笑)。子どもの頃のことって全然思い出せないんですけど…裏表がないって言われることは昔から多かったです。家でも学校でも変わらない。えっと…お母さんにはよく、『志村どうぶつ園』のパンくんと比べられていました。パンくん、すごい技を披露するじゃないですか。だから「パンくんのほうが上、萌香負けてるわ」って(笑)。

――すごく楽しいお母様ですね(笑)。

小泉:家族はみんな楽しい人ですね。母は兵庫県出身。父は神奈川県の湘南出身ですけど、母と同じ大阪の大学に通っていたんですよ。普通に関西弁を喋ったりするので、もともと関西でも馴染んでいけるタイプだったのかも(笑)。だから、家族揃うと関西みたいなノリではありますね。じつは、私も両親と同じ大学に通っていたんですよ。両親は音楽学科で私は放送学科だから、学科は違いますけど。大学を卒業してから上京したので、東京での生活はまだ2年目なんです。

――東京の生活には慣れましたか?

小泉:まだ慣れないです。電車の方向をよく間違えちゃいますね。特に新宿駅って難しすぎませんか!? 新宿の地下街は迷うから入っちゃだめなところだって思ってます(笑)。大阪の梅田駅も入り組んでましたけど、新宿のほうが難しいですね(笑)。

――まさに新宿の地下街はダンジョンです(笑)。でも上京してお仕事に専念できるようになったのですね。声優デビュー作は『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』?

小泉:そうですね。大学3年のときにオーディションを受けて。合格したときはうれしかったですけど、まさかこんなに規模の大きなプロジェクトになるとは…。他のメンバーは、子役からずっと芸能活動を続けていたり、ミュージカルを経験していたり、声優として活躍しているメンバーもいたし。経験がなさすぎて、みんなの足を引っ張るんじゃないかって、最初は不安でした。

――その後、不安は解消されましたか?

小泉:今考えれば、スタァライトがあったおかげで今はいろんなお仕事をさせてもらっていて、まだまだだけど基礎を積むことができているので。人生の転機じゃないですけど、この作品のおかげで私自身が進歩できたし、お仕事の広がり方も、お仕事に対する考え方も、いい方向に変わったなという風に思っています。

――いい出会いになったんですね。舞台、ライブ、アニメ、ゲームなど、あらゆる展開がある作品で。この作品に携わって楽しいと感じることは?

小泉:いろんなジャンルがあるので、それぞれ同じところや違うところを見つけるのが楽しいと思うんですよ。アニメのあのシーンを舞台ではどう表現するんだろう、とか。あらゆるジャンルで一つの作品を味わう楽しさを、みなさんにも知ってほしいです。

それから、この作品に関わらず、声優やっててよかった〜と私が思うのは、お客さんの笑顔を見ている瞬間ですね。ツイッターでリプをいただいたり、イベントで良かったよ!っていうメッセージをいただいたり。たくさんの人が次の展開を楽しみにしてくださることが、私にとってもうれしいことです。

――作品への感謝の気持ちが伝わってきます。現在は『けものフレンズ3』でタスマニアデビル役としても活躍していますね。

小泉:私、動物がものすごく大好きで! 一番好きなのはカエルなんですけど。もともと作品自体も好きで観ていたから、オーディションの話を聞いたときは「私もフレンズになれる!」とドキドキして。はめちゃくちゃ頑張りましたね。せっかくだから動物好きアピールをしようと思って。でも、一次オーディションで最近お気に入りの「オオカミウオ」の話をしたら、スタッフのみなさんがすでに知っていたんですよ! 二次オーディションこそ…と思って、今度は小さい頃からずっと大好きな「カカポ」っていう動物のお話をしたら、覚えてくださっていたみたいです。

――「オオカミウオ」も「カカポ」も知らないんですが…。動物好きっぷりがすごいですね。

小泉:お洋服やカバンのどこかに動物を入れたいと思っているくらいで。将来の夢は動物園になることなんです。

――え!? 一応うかがいますが、「動物園をやりたい」ではなく「なりたい」ですか?

小泉:「なりたい」です。実際、熊さんのトレーナーを着ていたり、フクロウのリュックを持っていたり、カバンにはハリネズミやカエルのポーチが入っているし、これ動物園じゃん!と思って。動物の動画も好きで毎日観てるんですけど。一番好きなカエルは、物心ついたときから好きで。あのフォルムと、クリックリのお目目と…。爬虫類とか両生類は、いつか飼いたいと思っているくらい大好きですね。

――今すぐ動物園になれそうですね(笑)。プライベートについても伺いますが、最近の休日は何してますか?

小泉:暇があったら水族館に行っちゃいますね。お気に入りの水族館の年パスを2つくらい持っていて。他にも、一人でどこへでも行きます。ラーメン屋にも行きますし。映画も映画館で見たいタイプです。最近はありがたいことに舞台続きで見れてないんですけど…。『妖怪ウォッチ』とか、テレビで一話から見ているくらい好きなんですけど、去年の映画は観に行けず残念でした。

――普段遊んでいるような仲がいい声優さんは?

小泉:アニメへの出演経験も多くないので、仲良くなるのはやっぱり事務所の子が多いですね。最近は、事務所に入ってきたばかりの磯部花凛。「やがて君になる」で共演して、急に仲良くなったんですよ。一緒にいて楽しいし、年上だけど気を使いすぎない人なのでラクだし、気が合うんです。

――磯部さんとは大学も同じなんですよね。では、小さい頃から音楽に親しんでいる小泉さんが、最近よく聴く音楽は?

小泉:最近はバンドの曲をよく聴いています。昔からずっと好きなのは、フジファブリック。最近聴き始めたのはgo!go!vanillas。それから、アカペラは普通に好きなので常に聴いていますね。アイドルなら、でんぱ組.incが好きです。アニメの曲も聴きますし、幅広いですよ。

――音楽好き、動物好きの小泉さんの今後が楽しみです! これからどんな声優を目指したいですか?

小泉:すごく欲張りですが、声優として活動しながら、スタァライトでの経験を生かして、チャンスがある限り、いろんな分野で活動していきたいなと思っています。それによって、普段なかなか舞台を観に行かない人には舞台の良さを知ってほしいし、ライブに行かない人には楽しい場所だからお誘いしたいし、一緒に楽しめることがこんなにたくさんあることを知ってほしいから、伝えていきたいですね。何より、私自身がこのお仕事が楽しいと感じているので、その気持ちを共有しながら頑張っていきたいです。

――ありがとうございました!

【声優図鑑】小泉萌香さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

小泉萌香

小泉萌香(こいずみ・もえか)アミューズ所属

小泉萌香(こいずみ・もえか)Twitter

◆撮影協力

撮影=山本哲也、取材・文=吉田有希、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト