竹尾歩美「『NEW GAME!』で見える世界が変わり、髪を切りました」【声優図鑑】

アニメ部

2019/9/27

竹尾歩美"

キャラクターの裏に隠された自分自身をありのままに語る、ダ・ヴィンチニュースの恒例企画『声優図鑑』。今回登場するのは、『NEW GAME!』の飯島ゆん役や、『温泉むすめ』の奥飛騨五十鈴役などを演じる竹尾歩美さん。今年になってヘアスタイルを変えたことには何やら大切な意味があるようで…? とある先輩声優とのかわいいエピソードにも注目です。

――以前は服装も髪型もフワフワっとした印象でしたが、今年になって髪をばっさりとカットされましたね。今日は服装もカジュアルで。

竹尾:そうですね。以前はワンピースみたいなかわいらしい服装が多かったんですけど、本当はスポーツカジュアルも好きで。衣装として初めてTシャツを着ました。髪をこんなに短くしたのも人生初めて! 人生初のショートヘアなんですよ。

――何か思い切った理由が?

竹尾:ちょっと人生を変えたくてっ!

――……って、軽く言いましたけど、けっこう大きな望みを託したイメージチェンジですね(笑)。

竹尾:はい(笑)。イメチェンした実感としては、しっくりきています。もっと自分が自然体でいられたら、お芝居やキャラクターへの向き合い方も変わると思うんです。だから、中途半端ではなくガラリと! 周りのみなさんも「いいね!」と言ってくださるのでうれしいです。

――お似合いだと思います! そんな竹尾さんのお仕事を振り返りますが、そもそも声優になりたいと思った理由は。

竹尾:「なりたい」と思って志したというよりも、「なる!」と決めていた、といったほうが近いです。高校生になりたての頃ですね。即行動するほうなので、「なる!」と決めた次の日には声優雑誌を買って、声優事務所に音声を送ったり、ワークショップに行ったりしました。もともとアニメや漫画は好きでしたけど。

――すばらしい行動力。それから事務所に所属するまでの道筋は?

竹尾:事情があって地元の三重県からすぐには上京できなかったので、名古屋の専門学校に2年通って。その間、バイトをがんばってお金を貯めて、ずっと憧れていたシグマセブンの養成所に入りました。

――バイト、何をしてたんですか?

竹尾:ワッフル屋さんとか。その頃、今みたいにタピオカが流行っていたから、タピオカを作ることもありました♪

――すみません、話が飛びましたが。

竹尾:ふふ。上京して養成所に入ってからは、バイトを3つも掛け持ちしてたんですよ。千葉のおじいちゃんおばあちゃんのおうちから養成所に通っていたから、すごく遠くて。毎日夜遅くに帰っては、バタンと倒れるように寝てました。そんな日々が続いたから、絶対シグマセブンに入って声優の仕事をするんだ!っていうハングリー精神が養われました(笑)。

――そして、実際にシグマセブンに所属を! まさに有言実行ですね。それからどんどん出演作が増えていきますが、声優を始めた頃は大変なこともありましたか?

竹尾:もちろんありました。所属してから1〜2年はなかなかオーディションに合格できなくて、でも2年目の後半に『NEW GAME!』に受かったんです。しかも初めてのアニメのレギュラー! ユニットで歌も歌わせていただいて。そこから、いつも見えていた世界がガラリと変わりました。私の原点のような作品です。

――飯島ゆん役の知らせを聞いた時はうれしかったでしょうね。

竹尾:ドッキリなんじゃないかって思いました(笑)。口がポカンとあいて、涙が止まらなくて、家に着くまでずっと泣いてました。あの日のことは、今でも忘れられません。飯島ゆんちゃんは今まで演じたことがないような、フワフワとしたかわいい女の子で。でも、じつは胸に葛藤を抱えてるんですよ。夢や目標に向かって突き進む仲間たちの横で、自分にはどういう夢があるんだろうって悩むところが描かれていて。そういうところに人間味を感じて、どんどん好きになりました。

――原点のような『NEW GAME!』という作品で、竹尾さんが見ている世界はどう変わったんでしょうか。

竹尾:いろんな作品に関わりたい!っていう気持ちが、より強くなりました。自信がついたのかもしれません。歌も、カラオケで手が震えるくらい緊張しいだったのに、この作品で鍛えていただいて自信を持てるようになったし。だから、この勢いに乗って、もっと自分を高めたいって思ったんですよね。声優を長く続けるためには、自分にもっと正直になって、どんどん成長しないと。その気持ちが今もずっと続いています。

――一度立ち止まって、自分を見つめるきっかけになったのですね。そんな過渡期にお話を聞けて光栄です。2018年からは『温泉むすめ』の奥飛騨五十鈴役も決まって。

竹尾:飯島ゆんちゃんは演じながら共感が高まりましたけど、奥飛騨ちゃんは最初からスッと入れるキャラクターでした。性格が似てるのかな。かわいい系というよりはさっぱりしていて、小さなことは気にしないよ!っていう感じ。まるで自分の言葉のようにセリフを言えるし、すごく気に入ってます。だから、できればユニットに入って歌も歌えたらうれしい! 夢は大きく(笑)。

――歌うことにも自信がついたことですし!

竹尾:はい。もともと、人前に出て表現すること自体は大好きだったんですよ、学生時代の頃から。

――学生時代から?

竹尾:放送部だったんです。演劇部と迷ったんですけど、放送部で3年間、朗読をしてました。毎朝誰よりも早く登校して、先生から鍵を預かって視聴覚室で練習したことを覚えてます。NHKの放送コンテストに優勝したくて。

――声優に「なる!」と決めた頃にはそんな経験もあったと。ちなみに、その前の中学時代に打ち込んでいたことは?

竹尾:バスケ部です。 忍耐とか根性は鍛えられたと思います。もともと『SLAM DUNK』が大好きで。この漫画って、私にとって大切なことをすべて教えてくれた人生の教科書なんですよ。

――『SLAM DUNK』が好きなんですね。スポーツカジュアルでキメた竹尾さんだからこそ説得力があります。そんな竹尾さんのプライベートはどんな感じですか?

竹尾:最近カメラをゲットしたんですよ。『温泉むすめ』の奥飛騨ちゃんもカメラ女子なんですけど。お休みの日は、お気に入りの公園で写真を撮りながら、おいしいメロンパンとアイスコーヒーを買ってのんびり過ごすのが好きです。周りで遊ぶファミリーの楽しそうな顔を見ながら。コーヒーが好きだから、カフェ巡りをして読書をするのも好き。癒されます。

――読書で最近読んでいるのは?

竹尾:今読んでいるのは、本屋大賞の『そして、バトンは渡された』。昨年の本屋大賞を獲った辻村深月さんの『かがみの弧城』も面白かったし、本屋大賞はやっぱり買っちゃいますね。

――小説が多いほう?

竹尾:漫画も読みますけど、声優になってからは小説が増えましたね。活字に慣れたくて読み始めたら、その面白さがわかって。特に好きなのは、東野圭吾さんや湊かなえさん。ミステリーが好きです。お2人の原作の映画も観ますよ。最近すごく感動したのは、東野さんの『祈りの幕が下りる時』。加賀恭一郎シリーズの人情モノで、すごく良かった~。

――遊びに行く時はひとりが多いんですか?

竹尾:声優の友だちとも会います。高田憂希ちゃんや森永千才ちゃん、事務所の後輩の市ノ瀬加那ちゃんとご飯に行ったり。いちばん仲良くさせていただいている先輩は吉田有里さん。本当に優しい先輩で。『NEW GAME!』が決まった時には泣きながら喜んでくれて、お祝いにご飯までご馳走してくださったんですよ! なんでもないお話もできるし、お仕事の相談にも乗ってくださるし、とても尊敬している先輩ですね。

――髪を切ってイメチェンした話も、吉田さんに?

竹尾:はい。切ってから初めて会った時に「なんで切ったの?」と言われて。「変わりたかったんですっ!」と伝えたら、すごく笑ってました(笑)。

――何でも話せる先輩がいてうらやましいです(笑)。最後に、これから目指したい声優像を教えてください。

竹尾:竹尾歩美に任せて良かったなと思ってもらえる声優になりたいです。だから、自信と誇りを持ってお仕事と向き合っていけるように、もっとお芝居をがんばらないと。

――では、お芝居を中心に?

竹尾:そうですね。お芝居が大好きなので、アニメのキャラクターをたくさん演じたい。昔から大好きな洋画などの吹き替えにも、いつか挑戦することが大きな夢です。新たな挑戦としては、ラジオのパーソナリティができたらうれしいなと思います。

――お話をするのが好きなんですか?

竹尾:好きなんです! でも今はまだあまり機会がないから。お芝居に加えて、自分自身のことをもっとお伝えして、どんどん面白いことを発信していけたらいいなと思います。

――竹尾さん、ありがとうございました!

【声優図鑑】竹尾歩美さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

竹尾歩美

竹尾歩美(たけお・あゆみ) シグマ・セブンe所属

竹尾歩美(たけお・あゆみ) Instagram

◆撮影協力

撮影=山本哲也、取材・文=吉田有希、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト