KADOKAWA文芸編集部の12月の新刊お披露目!イヤミスの女王、15年目の最高到達点『人間標本』(湊かなえ)、政治経済小説の最高峰『ブレイク』(真山仁)のほか、年末年始にゆっくり読みたい全11作品!

文芸・カルチャー

更新日:2024/1/9

KADOKAWA文芸編集部の12月の新刊!

KADOKAWA文芸編集部がお届けする12月の文芸単行本新刊が揃いました。

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▼最新情報はこちらから!
KADOKAWA文芸編集部Xアカウント @kadokawashoseki

蒼山皆水『満月がこの恋を消したとしても』(12月04日発売)

何度だって 君の恋人になることを選ぶよ――感動の青春恋愛小説

朝起きると、春奈の携帯に3件のメッセージが表示される。自分宛てに送った「私には素敵な恋人がいます!」、三森という男子からの「初めまして。あなたの恋人です」、そして親友・花蓮からの「その人が春奈の彼氏で間違いないよ!」。

高校2年生の甲斐春奈は、満月の日に恋に関する記憶だけが消えてしまう病気を患っていて、この生活にも慣れつつあった。
日曜日、自己紹介も兼ねて三森と出かけることになった。けれど私は気づいていた。三森が本当の恋人ではないことを。そして、本当の恋人が誰なのかを……。
三森はどのような経緯で「偽物」の恋人を演じることになったのだろう。なぜ花蓮は嘘をついているのだろう。本当の「恋人」は、私のことをどう思っているのだろう。
どんな選択をすれば、誰も不幸にならずにすむのだろう――

切ない四角関係に涙がとまらない!
「カクヨム×魔法のiらんど」コンテスト受賞作家、待望の新作!

詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322304000757/

綾崎隼『この銀盤を君と跳ぶ』(12月12日発売)

五輪に行けるのは一人だけ。二人の天才選手の人生がぶつかる、運命の物語

二ヵ月後にオリンピック開催を控えた、全日本フィギュアスケート選手権。
この大会には日本女子フィギュアの歴史を変える選手二人が揃った。
卓越したセンスと表現力を持つ完璧主義者・京本瑠璃。
圧倒的身体能力でジャンプの限界を超越する雛森ひばり。
波乱続きの競技人生を送る彼女たちをこの舞台に導いたのは、それぞれのパートナーだった。
片や、運命が出会わせた師弟。
片や、幼馴染みの選手同士。
強く結びついた女性二人×二組がひとつの五輪出場権をかけてぶつかり合う。

詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322307000235/

湊かなえ『人間標本』(12月13日発売)

人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな

蝶が恋しい。蝶のことだけを考えながら生きていきたい。蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。――幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。イヤミスの女王、さらなる覚醒。15周年記念書下ろし作品。

詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322306000662/
インタビューはこちら ⇒ https://kadobun.jp/feature/interview/entry-82507.html
特設サイトはこちら ⇒ https://kadobun.jp/special/minato-kanae/ningen-hyouhon/

安藤祐介『仕事のためには生きてない』(12月13日発売)

職場も世の中も、捨てたもんじゃないって思いたい

『ミカゲ食品は「スマイルコンプライアンス」の精神で、信頼回復に努めてまいります』
異物混入騒動への社長の発言が炎上した翌日、35歳の多治見勇吉は、〈スマイルコンプライアンス準備室〉に異動となる。実体不明の社長の言葉を形にしろというのだ。
社長に忖度する役員の無茶ブリ、会議のための会議、終わらぬ資料作り。趣味のバンド活動が最優先だった勇吉も、仕事漬けの毎日に。そんな中、バンド仲間が余命宣告を受ける。
「自分はどうして、こんなに働いているのだろう」
よりよく働ける職場を目指し、勇吉の奮闘が始まる。

詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322306001321/
試し読みはこちら ⇒ https://kadobun.jp/trial/shigotonotameniha/entry-81947.html
書評はこちら ⇒ https://kadobun.jp/reviews/review/entry-82310.html
インタビューはこちら ⇒ https://kadobun.jp/feature/interview/entry-82813.html

楡周平『ラストエンペラー』(12月15日発売)

最後にして最高のガソリン車を造れ!

EV(電気自動車)全盛の時代が目前に迫っていた。大手自動車メーカー・トミタの社長、村雨克明は、後世に残るガソリンエンジン車として、トミタの最高級車種「エンペラー」の新型モデルの開発を決意する。村雨は、イタリアの老舗自動車メーカー・ガルバルディで働く篠宮凛にプロジェクトリーダーを打診するが、凛からはある条件が。それは新型車の開発のみならず、EV時代のトミタを救うことになるかもしれない、前代未聞の提案であった。
日本車の輝かしい歴史の記念碑として、そしてその未来のために、自動車に人生を捧げた者たちの挑戦が始まる。

詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322203001857/
書評はこちら ⇒ https://kadobun.jp/reviews/review/entry-83356.html

赤川次郎『余白の迷路』(12月19日発売)

七十歳。いまさら何かが起きるなんて思ってもいなかった──。

定年後、図書館に通うことを日課にしている三木。七十歳。学校に行けず図書館で時間を潰す女子高生・早織。十六歳。半世紀以上、歳が離れた二人。それぞれ平和に暮らしていたはずだったが近所で起きたホームレス殺人事件に巻き込まれてしまい調査を始めることになる。事件はどうやら、三木の過去に起因しているようで──。

詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322109000580/

青山文平『父がしたこと』(12月19日発売)

武士が護るべきは、主君か、家族か。胸に迫る医療時代小説!

目付の永井重彰は、父で小納戸頭取の元重から御藩主の病状を告げられる。居並ぶ漢方の藩医の面々を差し置いて、手術を依頼されたのは在村医の向坂清庵。向坂は麻沸湯による全身麻酔を使った華岡流外科の名医で、重彰にとっては、生後間もない息子・拡の命を救ってくれた恩人でもあった。御藩主の手術に万が一のことが起これば、向坂の立場は危うくなる。そこで、元重は執刀する医師の名前を伏せ、手術を秘密裡に行う計画を立てるが……。御藩主の手術をきっかけに、譜代筆頭・永井家の運命が大きく動き出す。

詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322304000754/

尾八原ジュージ『みんなこわい話が大すき』(12月22日発売)

ほんとうにこわいものは、何?

ひかりの家の押入れにいる、形も声もなんにもない影みたいなやつ、ナイナイ。
唯一の友達であるナイナイをいじめっ子のありさちゃんに会わせた日から、ひかりの生活は一変した。
ありさちゃんはひかりの親友のように振る舞い、クラスメイトは次々と接近してきて、いつもはつらく当たる母親さえも、甘々な態度をとるように。
絶対に何かがおかしい。疑心暗鬼になったひかりはありさちゃんと距離を置こうとするが、状況は悪化するばかり。
数年後、〈よみご〉と呼ばれる霊能者・志朗貞明のもとに、幼い子供と心中した姉の死の真相を探ってほしいという依頼が舞い込んでいた。
無関係に思える二つの異変は、強大な呪いと複雑に絡み合い……。

第8回カクヨムWeb小説コンテスト〈ホラー部門〉大賞受賞作。

詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322307000942/
書評はこちら ⇒ https://kadobun.jp/reviews/review/bk5i0n72zdkc.html

饗庭淵『対怪異アンドロイド開発研究室』(12月22日発売)

恐怖を感知しないアンドロイドが予測不能な「怪異」に挑む、新感覚ホラー!

「おばけは怖くありません。機械ですから」
彼女にはいくつかの優れた機能がある。話題が無限分岐し堆積していく雑談でも自然言語による受け答えができる。ZMPを見極めながら階段や斜面の昇り降りができる。補給なしに六時間以上の連続稼働ができる。ドアノブを掴んで回すことができる。――おばけが見える。
白川研究室は「出る」と言われる場所や噂を調査する対怪異アンドロイド・アリサを開発した。機械の彼女は、呪いも祟りも受け付けない。ゆえに、恐怖心もない――。深夜に山奥の廃村を調査したアリサは、搭載された機能を駆使して、さまざまな異常を検知する。白川教授の研究テーマに興味を惹かれ、初めて研究室を訪問した新島ゆかりが、アリサが持ち帰ったデータを見ると……。
恐怖を感知しない美麗アンドロイドVS.予測不能な「怪異」。第8回カクヨムWeb小説コンテスト〈ホラー部門〉特別賞を受賞した新感覚ホラー・エンターテインメント!

詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322307001261/
書評はこちら ⇒ https://kadobun.jp/reviews/review/11ft3dlha0hw.html

真山仁『ブレイク』(12月25日発売)

日本に眠る究極のエネルギーをめぐる奮闘と陰謀! 政治経済小説の最高峰。

震災や環境保護の影響で脱原発、脱炭素が叫ばれ、代替エネルギーの開発競争が熾烈を極める現代。地熱発電推進派の切り札として、宮城県で巨大な「蔵王復興地熱発電所」の開発が進められていた。人気の若手衆院議員・仁科良一の見守る中、ついに巨大な熱水層が掘り当てられる。仁科は、かつて日本最大の地熱発電所を手がけた開発業者のトップ安藤幸二と共に期待に胸を膨らませるが、熱水層はすぐに枯れ、蔵王の地熱発電は暗礁に乗り上げてしまう。実は開発前の調査データの改ざんがあったというのだ。誰が何の目的で改ざんを行ったのか? 巨大なエネルギー利権をめぐって政財界の謀略と駆け引きが過熱する中、不可能と言われる夢の発電方式「超臨界地熱発電」が実現に向けて動き出す。エネルギー問題が最も注目される今、「予言の書」と言われた名作『マグマ』の正統なる後継作がついに登場!

詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322211001406/

赤神諒『火山に馳す 浅間大変秘抄』(12月26日発売)

故郷はすべて、灰砂の下に埋もれた。頑固者たちの復興事業の行く末は――

天明の浅間焼け(大噴火)で土石流に襲われた鎌原村。村人の8割が死に、高台の観音堂に避難した者など93人だけが生き残った。現地に派遣された幕府勘定吟味役の根岸九郎左衛門は、残された村人を組み合わせて家族を作り直し、故郷を再建しようとするも、住民達の心の傷は大きく難航していた。出世頭の若き代官・原田清右衛門が進言するとおり、廃村と移住を選択すべきなのか、根岸は苦悩する。さらに幕府側にも不穏な動きが――。「故郷」と「生きる意味」を問い直す物語。

詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322308000604/
インタビューはこちら ⇒ https://kadobun.jp/feature/interview/entry-83355.html