英国の封建社会の中で「女性の自立」と 「真実の愛」を勝ち取った『ジェーン・エア』とは?

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更新日:2013/8/13

英国史上最もセンセーショナルなラブストーリー『ジェーン・エア』
Blu-ray&DVDが2012年12月4日(火)にリリース!

 英国文学史上、最大のタブーを破った作品――それが、シャーロット・ブロンテの小説『ジェーン・エア』。出版から165年、『ジェーン・エア』は時代と国境を越えて読み継がれ、いつしか不朽の愛の名作となり、幾度も映像化されてきた作品が、ここにきて新たな変化が起き始めている。ジェーン・エアが、現代にこそ求められるヒロインだということに多くの人々が気付き始め、英国を中心にシャーロット・ブロンテの再評価が高まっているのだ。そのブームを受けて、過去の作品群とは全く違うアプローチに挑戦した、21世紀版のラブストーリー『ジェーン・エア』が誕生した。

原作に感動して自らこの役を切望した、『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカが主役のジェーンを、またジェーンと禁断の恋におちるロチェスターには、『SMAME―シェイム―』で賞レースを賑わしたマイケル・ファスベンダーが熱演。また、監督は32歳で手掛けた長編デビュー作『闇の列車、光の旅』で、サンダンス映画祭監督賞に輝いた、期待の新鋭キャリー・ジョージ・フクナガ。

アカデミー賞にノミネートされた英国の伝統を伝える繊細な衣装は、すべてが手作り。ロケ地は原作の舞台であるダービーシャー州。英国屈指の歴史を誇る屋敷に忠実に再現された、上流社会の優雅な暮らしも見逃せない。

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今注目の新鋭監督、キャリー・ジョージ・フクナガの貴重な来日インタビューの他、ミア・ワシコウスカ、マイケル・ファスベンダー出演の未公開シーンなど、充実の特典映像を収録。

 

※視聴するにはInternet ExplorerかChromeをご利用ください

 

結婚式の朝、ジェーンは知った。最愛の人の恐ろしい秘密。
屋敷の隠し部屋に、幽閉した妻がいることを――。


 

 

 ジェーン・エアは、ずっと独りで生きてきた。幼い頃に両親を亡くし、引き取ってくれた伯父も亡くなり、その妻と息子にひどく苛められた。寄宿学校では教師たちから不当な扱いを受け、初めてできた友達は病に散った。それでもジェーンは、痛みや悲しみに屈しなかった。何があっても前を向き、自らの魂が求める自由な生き方を探し続けた。

卒業したジェーンは、母校で教師を務めたのち、由緒正しいソーンフィールド館の家庭教師となる。荘重だがどこか陰気な屋敷にロチェスターの姿はなく、家政婦のフェアファックス夫人が全てを取りしきっていた。

瞬く間に3ヵ月が過ぎた。ジェーンは仕事には満足していたが、もっと広い世界を見てみたかった。ある日、郵便を出しにでかけたジェーンは、見知らぬ男の馬を驚かせ落馬させてしまうのだが、彼こそがロチェスターだった。横柄で気難しいロチェスターは、ジェーンに不躾な質問を浴びせる。怯むことも追従することもなく、ありのままを答えるジェーン。ロチェスターは、彼女の清らかな魂に心を打たれる。やがてジェーンとロチェスターは、互いの独特な感性と深い人間性に惹かれ合い、ロチェスターは、身分の違いを越えて、ジェーンにプロポーズの言葉を捧げる。

もう、独りじゃない。ウェディング・ドレスをそっと撫で、結婚式の朝を迎えたジェーン。しかし、初めて愛した人には恐ろしい秘密があった。それは、屋敷の隠し部屋に幽閉した妻の存在だった――。
 
(C)RUBY FILMS (JANE EYRE) LTD./THE BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2011. ALL RIGHTS RESERVED.

原作は、今なお世界で読み継がれる英国文学の不朽の名作。
日本でも累計500万部を超えるベストセラー!

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『ジェーン・エア』(上・下)

シャーロット・ブロンテ:著、大久保康雄翻訳/新潮社

『嵐が丘』の著者エミリー・ブロンテの姉、シャーロット・ブロンテが書いた傑作ラブストーリー。自立した新しい女性像が描かれていたことで話題となった。1847年に発表されて以来、世界中で愛され続け、日本でも上下巻累計500万部を超えるベストセラーとなっている。映画やテレビでもたびたび映像化され、その数は27作品にもおよぶ。また、村上春樹の『スプートニクの恋人』でも『ジェーン・エア』が登場するなど、高い知名度を誇っている。