ピース・又吉も絶賛!「作家・西加奈子の笑いのセンスは天才的」

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/27

ダ・ヴィンチ読者が選んだ「愛読書を知りたい有名人」ダントツ1位の又吉直樹(ピース)さん。

彼が、お笑い芸人である自分を不安にさせるほど笑いのセンスがあると絶賛するのが、作家の西加奈子さんだ。

西加奈子さんの笑いのセンスは天才的やと思う。作家さんで面白い人っていっぱいいますけど、文章で面白い笑いと舞台の笑いって微妙に違っていて、両方で通用するものって稀なんですよ。僕は両方好きなんですけど、西さんの小説を読んでると“これ、このまま舞台でいけるな”って。それはちょっとほかにおらんというか。“ここから笑わせますよ”みたいなこれみよがしなところがなくて、笑いと物語が乖離してないところも凄い。デビュー作の『あおい』から入って『さくら』『通天閣』『しずく』を読んだんですけど、みんな、面白かった。

夏目漱石にしても、近代文学の一冊やと思うから、おもしろスイッチ切って読んでしまいがちですけど、落語みたいな目線を入れて『吾輩は猫である』とか『坊っちゃん』を読んでみたら面白いと思うんですよ。『吾輩は猫である』なんて笑える箇所、いっぱいあるんです。たとえば近所にめっちゃ鼻のでかいおばちゃんが住んでて、そのおばちゃんがきたら、みんなが“ねえ、あの人、鞍馬山の博覧会でも一等賞とれるんちゃうか”みたいないじり方をするところとか、すごく落語っぽいと思うんですよ」(又吉さん)

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(ダ・ヴィンチ11月号「又吉直樹 インタビュー」より)