おせちでも放送事故に期待!? 「失敗もお祭り気分で乗り越える」平野レミの“名言”レシピ本

食・料理

更新日:2015/12/28

 年末、どうしても見逃せない料理番組が放送される。それは、12月29日、NHK総合で生放送予定の『おせち家族に福来たる!~平野レミの早わざレシピ(目標)17品~』。平野レミさんといえば、ブロッコリーを1本立てた「まるごとブロッコリーたらこソース」などの豪快な料理と歯に衣着せぬ物言いで、今もっともネット民に愛されている料理愛好家だ。レミさんは一体どんなおせち料理を作るのだろう。「絶対何か面白いことが起こる…!」と、番組に期待する声が集まっている。

 そんな彼女がテレビや本などで発信してきた71の言葉と、様々なエピソードに絡めたオリジナルレシピ25品を紹介した『平野レミのしあわせレシピ』(自由国民社)が発売された。明るいキャラクターと斬新なレシピでネット民の心を鷲掴みにしている平野レミさんは、どのような思いで料理に取り組んでいるのだろう。彼女から発せられる名言とレシピには、料理を楽しむコツが満載!読んでいるだけで元気になれるこの本の中から、彼女の名言をいくつか紹介しよう。

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失敗もお祭り気分で乗り越えよう。

 レミさんは、テレビの料理番組に出演する時も、家のキッチンでするのとまったく同じやり方で料理を紹介していく。いつも通りにやっているだけだが、だからこそ、そのマイペースさがネットで話題になってしまうのだ。「そんな感じで、私がテレビに出るとハプニングがつきものみたいに思われているみたいだけど、結果として笑顔が残ればそれでいいんじゃないかしら」。そんな名言とともに紹介されているのが、「お家でお祭りきゅうり」。まるまるキャベツを1玉土台にし、そこにブスッとキュウリをぶっさしたこのレシピは…確かに見かけもお祭り気分だ。


倒れちゃうのは仕方ないでしょ。

 彼女がネット上で注目を集めるきっかけになった「まるごとブロッコリーたらこソース」は、ブロッコリーを丸ごとレンジでチンして、たらこソースをたっぷりかけただけの料理。ブロッコリーが堂々とそびえ立っている見た目が面白いのだが、番組では、そのブロッコリーが倒れてしまい、ネット民たちは「生きる放送事故」として騒ぎ立てた。だが、レミさんは、ブロッコリーがきれいに立っている状態を想定して作っていたものの「倒れたっていいじゃない。立っていようが倒れていようが味は変わらないのだから。」と言ってのける。口にいれた時に美味しければいい。見栄えなど気にしなくていい。「主婦の料理はのどで帳尻が合えば大丈夫。」というのだ。

 物心ついた時から、料理するのが大好きだったというレミさんは、お料理学校などは一度も行ったことがないという。そのため、料理はすべて自分で試行錯誤しながら考えたオリジナルレシピ。それも家族のために作る家庭料理が基本だ。面白レシピは、彼女が「シェフ」ではなく「シュフ」だからこそ生まれたもの。「ゴックンした時に美味しければいい。」そう思えば、料理がもっと楽しくなる。

食べ物同士の組み合わせだから何やったってOK。

 料理が苦手だって思っている人は難しく考えすぎているのかもしれない。レミさんに言わせれば、「料理は結局は食べられるもの同士の組み合わせなんだから、何やったってOK」だという。そう考えれば、確かに気がラクだ。レミさんは一度チョコレートとらっきょうを組み合わせ、その時はまずかったと回想しているが…人によってはそれを美味しいと思うだろうから、自分を信じて、楽しくやることが大切なのだ。

「死にたての魚だからおいしいの。」「男は松茸よりもしいたけみたいな人がいいのよ。」…。その他にも、レミさんならではのパワフルな言葉と、簡単レシピが満載。太陽みたいに明るいレミさんの言葉に触れていると、料理がますます気軽で楽しいものに思えてくる。この本とともに、レミさん流お料理術を学んで、忙しい年末も楽しく料理をしよう!

文=アサトーミナミ