朝食を抜くと5倍も肥満になりやすい!1日の「代謝スイッチ」を入れる朝ごはんの摂り方

暮らし

2016/4/5

朝ごはんはすごい 一生太らない食べ方習慣』(大島菊枝/ワニブックス)

 「食べてないのにやせない!」はダイエット経験者が一度は口にしたことがあるセリフだろう。『朝ごはんはすごい 一生太らない食べ方習慣』(大島菊枝/ワニブックス)は、そんなダイエット挫折者、そうでない人も必読本だ。

ポイントは食べる「時間」にあった

 そもそもやせるためには、摂取したカロリーをエネルギーに変えること、つまり代謝をしなければならない。この代謝量が増えれば健康的にやせることができるのだが、逆に代謝量が減れば脂肪が蓄積しやすい体になってしまう。

 そのカロリー代謝のスイッチになるのが、「朝ごはん」なのだ。

 人間が夜に寝て朝に目覚め、朝昼晩お腹が空くのは、時計遺伝子とも呼ばれる体内時計によるもの。これにより、昼間は活動をするためせっせとカロリー消費をして、夜は栄養をため込み省エネのため静かに休むというリズムができている。しかし、本書によると、地球の自転が24時間で一周なのに対し、体内時計は約25時間で1日を刻む ことから、どうしてもズレが生じるという。また、残業や深夜までのスマホなど、多忙な現代人に欠かせない習慣も、リズムを狂わす要因になっているようだ。このことは「やせにくい」「朝起きにくい」という症状だけでなく、病気やうつ病、老化まで誘発してしまう可能性があるのだ。

 そこで、朝ごはんが力を発揮する。

 起きたら朝日を浴び、2時間以内に食事で必要な栄養素を摂ることで、乱れた体内時計がリセットされる。つまり、朝ごはんを食べることで体がその日の活動開始を認識し、エネルギー代謝にエンジンがかかるのだ。

 本書によると、「朝ごはんを食べない人と食べる人を比べると、肥満は5倍も多い」というデータまであるそうだ。

まず、バナナとヨーグルトから始めよう

 では具体的にどんな食事がいいのだろうか。最近は見た目がお洒落なグリーンスムージーなど話題になっているが、野菜だけの朝食では残念ながら体内時計のリセットは難しい。代謝を上げるには糖質とたんぱく質の両方が必要だからだ。

 本書では、明朝からすぐに実践できるものとしてバナナとヨーグルトを紹介している。無糖のヨーグルトに切ったバナナを入れ、甘みが足りなければハチミツをひとたらし。それだけで、糖質とたんぱく質 、ビタミンまで摂れる優秀な朝ごはんになるという。その他にも、5分以内にできるご飯、トースト、麺類のアレンジ朝ごはんがカラー写真で多数掲載されている。

 たとえば、栄養価の高い卵を使ったメニュー。朝ごはんにオススメなのは消化・吸収のよい温泉卵。耐熱ボウルに卵を割り入れ、卵黄に数カ所竹串で穴を開けたら、4分の1カップの水を加えて電子レンジで約40秒。出来上がった温泉卵をご飯にのせて、疲労回復の効果がある梅干しを添えたり、カリカリに焼いた油揚げを振りかけたりするだけで、美味しくて栄養満点朝ごはんの出来上がりだ。

 UVケア、デトックス、アンチエイジングなど女性が気になる機能別メニューも、気軽に作れる簡単なレシピで紹介されていてうれしい。

「時間栄養学」で人生まで変わる

 栄養学界の様々な研究で、食べ物の効能や働きが明らかになってきた今、最も注目を集めているのは“いつ食べるか”という「時間栄養学」と呼ばれる分野だという。

 本書はその「時間栄養学」をベースに、人間の体のしくみからレシピまで幅広く掲載されている。ちょっとした習慣で、やせるだけでなく健康的な体を手に入れることができ、美味しい朝ごはんで始まる清々しい毎日は人生まで変えてしまうかもしれない。そんな“すごい朝ごはん”を本書とともに、明日から早速始めてみてはいかがだろうか。

文=吉田裕美