実は60代の知能や記憶力は若い頃と変わらない!? 来たるべき70歳超現役時代に向けた、50歳からの勉強法

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公開日:2016/10/9

 来たるべき70歳超現役の時代。いかに自分に希少価値を持たせていくかを考えさせる『50歳からの勉強法』が2016年9月30日(金)に発売された。生涯現役を目指す人も、悠々自適の老後を目指す人も、これだけは知っておきたい情報が詰まっている。

 男女とも平均寿命が80歳を超えた日本では、年金支給年齢が60歳から65歳へと引き上げられ、企業の雇用年齢も65歳に引き上げられる動きがある。そんな状況を見据えると、50歳という年齢からでも勉強をはじめれば、20数年後がまったく違ったものとなってくる。さらに知っておくべきは、50歳の人にはその年齢に適した勉強法があるということだ。

 著者は実践的な「大人向けの勉強法」の先駆者として定評のある和田秀樹。同書には50歳を迎える人々の目標達成に役立つ勉強法が、具体的に提示されている。「今の仕事に生かすための勉強」「定年後の新たな仕事のための勉強」「夢を実現するための勉強」「仲間をつくるための勉強」など、誰も教えてくれない勉強法を医学的裏付けも交え、明快に解説。ここでは、その一部を紹介しよう。

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「なぜ50歳から勉強が必要なのか?」
75歳現役社会はいまや現実のものになりつつある。それに備えて今から自分の価値を高めることが重要だ。また、勉強をするという行為が健康の維持につながるというデータもある。そして何よりも大きいのは、勉強を通して幾つになっても人とのつながりを生み出すことができるという点だ。

「もの覚えが悪く自信がない?」
実は60代になっても、知能や記憶力は若い頃と変わらない。ただ前頭葉の老化などで意欲の低下が起こるだけなのだ。そこで前頭葉を活性化するために、ルーティンな行動をなるべく避けたり、勉強の成果を確認しやすくして達成感を味わうなど、自分に合った動機づけを工夫すれば解決できる。

「何をどのように学べばいい?」
受験勉強や資格試験の勉強のように、片っ端から知識をインプットするスタイルはおススメできない。むしろ今まで培った経験や知識を、頻繁にアウトプットする方法が有効。そうすることで、自分の知識がより確かなものになり広がりがでてくる。そして人間的な魅力を増やせば、人との新たな出会いも生まれてくるものだ。

「50歳からの勉強とは?」
人生経験豊富な人が陥りやすいのが、これはこういうものだという決めつけ思考。このような思考は日常役立つこともあるが、勉強をする際には大きな妨げとなりがち。50歳からの勉強とは、若い頃のように一つの解答を求めるのではなく、物事には多様な答えがあることを悟ったり、自分とは異なる意見に耳を傾けてみる行為のこと。また、既成の知識を仕入れるだけでなく自分なりの解釈を試みたり、当然だと思っていることを疑ってみる姿勢も大切になる。このような前例主義から脱する行動をとることで、前頭葉が刺激されアクティブな人生を過ごすことができるのだ。

 「50歳だからもう学ばなくていい」「もう50年で学びつくした」と思っていても、まだまだ知らないことはたくさんあるだろう。40代までにはなかった思わぬ障害の傾向と対策を確認して、いつまでも生き生きと過ごそう。

※掲載内容は変更になる場合があります。