“ハリポタのすべて”がわかる最新ガイドブック!映画『ファンタスティック・ビースト』&ハリポタ最新巻を愉しむ前におさえたい!

エンタメ

2016/11/12


『新版 ハリー・ポッターへの旅~イギリス&物語探訪ガイド』(MOE編集部+山内史子/白泉社)

 1997年の刊行開始以来、全世界でシリーズ累計5億部以上の発行部数を誇る「ハリー・ポッター」シリーズ。今もっとも読まれているファンタジー小説のひとつと言ってもよい本作が、これほどまで大人も子供も魅了し続けているのはなぜなのだろう? その理由に迫るハリポタガイドが10日に発売された『新版 ハリー・ポッターへの旅~イギリス&物語探訪ガイド』(MOE編集部+山内史子/白泉社)。2001年からイギリスに渡りハリポタ取材を続けてきた編集部による渾身の1冊だ。前身は2011年刊行の『ハリー・ポッターへの旅』(白泉社)。このファン必携本が大幅加筆され、「新版」として刊行された。本文が16ページ増え、新刊や映画新シリーズの情報はもちろん、ロンドンの新スポット探訪など旅のガイドとしてもさらに充実している。

 このシリーズの魅力のひとつは、物語の舞台が現実にあることだと本書は言う。ハリーたちが魔法学校・ホグワーツへ行くため列車が到着するのは、イギリスはロンドン・キングス・クロス駅の“9と4分の3番線”。私たちにも見つけることのできる柱が入り口となっており、“もしかしたら私たちもこの場所に飛び込めるかも”という、現実と地続きの空想の上でその世界は成り立っている。

 ハリーたちの生活にしてもそうだ。ホグワーツにおける学習カリキュラムはイギリスの教育体系がベースになっているため、課題に取り組んだり卒業試験に挑んだりする様子は、特に小説では非常にリアリティをもって描かれる。ただ呪文を唱えればうまくいくというものではなく、そこには地道な努力とセンスが問われるのだ。また、ハリーたちが熱狂するクィディッチというスポーツは、ラグビーやフットボールに近いルールのためわかりやすい。だが、現実の私たちは箒にまたがり空を飛べるわけじゃない。あくまでわかりやすい、なじみやすいというだけで、親近感と共感をベースに異世界とファンタジーのときめきを降り注いでくれるのが、ハリポタに夢中になる理由の一つなのだ。

 本書では、私たちにも触れられる幻想世界の入り口を惜しみなく教えてくれる。

 たとえばホグワーツでハリーたちが食事をしたり、組み分け帽子に宣告を受けたりした大広間。オックスフォード大学クライスト・チャーチのグレート・ホールが映画の撮影場所となっており、ひとたび足を踏み入れたファンはきっとその空気に圧倒されるはずだ。幽霊たちの漂っていた高い天井、全生徒や職員が勢ぞろいするあの荘厳な雰囲気、古めかしい大学の空気とあいまってまさにハリポタの世界そのものなのだから。クライスト・チャーチにはほかにも撮影に使われた一角があり、ただ歩いているだけで存分に楽しめるだろう。

 トロールと遭遇した廊下や、実際にホグワーツがあるとされる場所。ハリーたちが実際に訪れた風景はもちろん、J・K・ローリングがいったいどんな想いで、どんな人生をもとにシリーズを綴ったのかなどにも本書では触れている。

 完結から約10年、人気は衰えるどころかますますの盛り上がりを見せている。今月11月には最新第8巻にあたる『ハリー・ポッターと呪いの子』の日本語版が発売され、23日に映画新シリーズ第1弾『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の公開を控えている。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでは新たなアトラクションも追加され、連日ファンが訪れている。今なお拡大し続けているハリポタ世界の最新情報も満載な本書。最新作と映画を楽しむ前にぜひ手にとってみてほしい。

文=立花もも