実は「ママ」「まんま」じゃない! 赤ちゃんの「はじめての言葉」ランキング1位は?

出産・子育て

更新日:2020/5/8

■科学的な調査でわかった「初語」ランキング!

「うちの子がはじめて話す言葉って、いったい何だろう」

 赤ちゃんを持つ親なら、当然気になるのがわが子の「初語」(生まれて初めて話す意味のある言葉)だ。それははたして「ママ」なのか、「パパ」なのか、それとも「まんま(ごはん)」なのか…?

 NTTコミュニケーション科学基礎研究所の「こども語」調査によると、赤ちゃんの初語でもっとも多かったのは、なんと「(いないいない)ばぁ!」だった。「ないない」「ない」「ばぁ」などの言葉も含めてはいるが、「いないいないばあ」的な言葉が栄えあるトップだとは、意外に思う人も少なくないだろう。

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 その理由を探る前に、まずは同調査による「初語」のランキング・トップ10を見てみよう。

1位 (いないいない)ばぁ
2位 まんま(食べ物、ごはん)
3位 わんわん(犬など)
4位 ママ
5位 パパ
6位 あっ!(注意を引きたいときに)
7位 はい (返事、物を手渡すとき)
8位 バイバイ
9位 あーあ(失敗したときに)
10位 アンパンマン

※調査期間:2013~2016年 1300人の0~3歳児が対象

 ママは4位、パパは5位という結果だ。「まんま」はともかく、「わんわん」にも負けてしまったと、無念に思う親は少なくないかもしれない。しかし、ランキングから伝わってくるのは、赤ちゃんの初語のバリエーションの豊富さだ。これはどうしてなのだろう。

■興味+登場頻度+発音しやすさ=初語

 同研究所主任研究員の小林哲生さんによると、「なぜ、その言葉が最初に出てきたのか」には2つの理由があるという。

 1つは、発音のしやすさだ。口や舌の動きが未熟な赤ちゃんにとって、子音の発音はむずかしい。そのなかで、比較的早めに発音できるようになる子音が「マ行」「バ行」「パ行」なのだ。ばあ、ママ、まんま、ばいばい、パパといった言葉が上位に入るのはそのためだ。


 もう1つは、赤ちゃん自身の伝えたいことや興味がどこにあるか、だ。
「『まんま』と言うのは、『おなかがすいた、何か食べさせて』というメッセージですし、『わんわん』は犬に限らず、動物全般を示す場合もあります。自分が興味を持っているものをママやパパに見てほしくて発語するのです」(小林さん)