【第3回】ダ・ヴィンチ恐山の降霊大喜利 「思わず耳を疑った振り込め詐欺の内容とは?」(哲学者編)
更新日:2013/8/8
大喜利界の鬼才、ダ・ヴィンチ恐山の大喜利連載がスタート! シュールで独特な恐山ワールドをお楽しみあれ!
■本日の出場者
ソクラテス (B.C.469頃-B.C.399)
古代ギリシアの哲学者。市民に直接哲学問題を問いかける問答法を用いて「無知の知」を説いたが、多くの敵を作り処刑された。著書は残していない。
ルネ・デカルト (1596-1650)
フランスの哲学者。方法的懐疑を用いて、確実なものの存在を追い求めた。代表作『方法序説』『省察』など。
フリードリヒ・ニーチェ (1844-1900)
ドイツの哲学者。実存主義の先駆者とされ、キリスト教を強く批判したが、晩年は狂死。代表作『ツァラトゥストラかく語りき』『善悪の彼岸』など。
ジークムント・フロイト (1856-1939)
オーストリアの精神分析学者。夢などにあらわれる深層心理に着目し、精神病治療に応用した。代表作『夢判断』『精神分析入門』など。
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン (1889-1951)
オーストリアの哲学者。言語活動が一定のルールに基づいて機能しているとする「言語ゲーム」を提唱した。代表作『論理哲学論考』『哲学探究』など。
お題:思わず耳を疑った振り込め詐欺の内容とは?
いやあ、最近はだんだん暖かくなってきましたねえ。それは錯覚かもしれないし、謎の悪魔が僕らに幻覚を見せていて暖かく感じているだけである可能性もあるのですが、少なくとも、「暖かい」と感じている私の感覚は疑いようが無いですねえ。
いきなりややこしいよお前。
まあ、暑さも寒さも善悪も彼岸までって言うからな。
言わない。
出来た!
ソクラテスさん。
お題:思わず耳を疑った振り込め詐欺の内容とは?
もしもし? オレオオレオ! (これぞオレオオレオ詐欺!?)
……。
……。
つまん……
ニーチェさん、その本音は抑圧して。
え? なに? なんか文句ある?
……だってつまんねぇんだもん。
そうかそうか。たしかに僕は大喜利に関して無知だからね。では逆に聞こう。キミは大喜利をどれくらい知ってるのかな? 大喜利の構造について? 大喜利とはなにか? 神のみぞ知るのかな? ん? どう? 答えて?
問答法ウゼェ。死刑になるだけのことはあるな。
……まあ実際この解答、弟子が書いたからね。みんな弟子が書いてるからね。知らん。僕は知らん。
あっ、汚ねぇ!!
まあ、好物のにんじんジュースでも飲んで心を落ち着けて。何興奮してるの。 エロース? エロースなの? ムラムラしちゃった?
してないわ。
出来た。
デカルトさん。
お題:思わず耳を疑った振り込め詐欺の内容とは?
もしもし? オレオレ、神。うん、全知全能。
神を名乗るとは大きく出たな。
ていうか、全知全能なら詐欺なんかしないよな。
「コガネ・アレバ・済ム」ってネタはボツにしました。
……この解答からはタナトスの欲動が表出していると考えられるね。いや、むしろ性的欲求不満のあらわれだね。まいっちゃうね。
何言ってるんです?
うい、出来た。
ニーチェさん。
お題:思わず耳を疑った振り込め詐欺の内容とは?
もしもし? 神は死んだ。
……丸かぶりな、あまりにも丸かぶりな……プププ……
たまたまだろ!?
僕のネタ、パクったんじゃないの? そういう可能性は充分あるなあ。どうなの? 方法的懐疑を用いるとそう判断しちゃうわけだけど、どうなの?
言いがかりだろ!
う~ん、この回答、性的欲求不満が丸出しだなぁ。まいっちんぐだね。
何言ってるんです?
はい。
ウィトゲンシュタインさん。
お題:思わず耳を疑った振り込め詐欺の内容とは?
無言電話
詐欺ですらない。
これでどうやって振り込ませるんです?
…………。
ウィトゲンシュタインさん?
…………。
フランケンシュタインさん?
…………。
語りえないものについては沈黙する他ない……か。
滑っただけだろ。
出来た!
お題:思わず耳を疑った振り込め詐欺の内容とは?
※編集部判断でモザイク処理させて頂きました
……いや、これはさすがに引くわ……。
フロイトさんの人間性を方法的懐疑だわ……。
いや~、こういうのには深層心理が出るからね。まいっちゃうね!
いや、わざとだろ。
……うん。
…………。