KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

みやうちよしき

職業・肩書き
タレント・その他
ふりがな
みやうちよしき

「みやうちよしき」のおすすめ記事・レビュー

  • レビュー・書評

FFシリーズのアートディレクターによる美しすぎるコンセプトアート集(壁紙にも!)

FFシリーズのアートディレクターによる美しすぎるコンセプトアート集(壁紙にも!)

RPGといえばまず名前が挙がるのは、間違いなくドラゴンクエスト(ドラクエ)とファイナルファンタジー(FF)だろう。僕もほとんどすべてのシリーズ作品をプレイしてきた。    皆葉英夫はそのFFシリーズの6、9、12のアートディレクターを担当したクリエイターだ。本作はそんなクリエイター皆葉英夫によるコンセプトアート集である。アイコンに描かれたキャラクター、FFファンには堪らない画風である。僕もばっちり魅了されてすぐにダウンロードした。 コンセプトアートとは「作品の道標」と皆葉英夫が本作の中で言うように、本当は世の中には出てこないもの。クリエイターだけの世界を覗き見できる経験は滅多にないはずだ。しかも、皆葉英夫のコンセプトアート集の発売は今作が初めてだという。これは、FFファンなら買わないわけにはいかない。    イラストは美しく、着色されていく様子が段階を追って分かるのも電子書籍ならではの魅力。一つ一つのイラストに皆葉英夫による解説が付いているのも嬉しい。また、気に入ったイラストをスクリーンショットで壁紙にすることもでき大変お得感がある。 …

全文を読む

電子書籍ビジネスの理論&実践がこの1冊で学べる最高の教科書

電子書籍ビジネスの理論&実践がこの1冊で学べる最高の教科書

3月25日にiPad2の発売も決定され、今後ますます熱を帯びていきそうな電子書籍業界。この書籍は、そんな電子書籍業界をビジネスの側面から考える一冊だ。    twitterのタイムライン上でこの書籍の一文が取り上げられていて関心を持ち、ダウンロードが無料という事もあり購入(電子書籍化特典の製作陣による座談会で、これは見事に製作陣の戦略に乗せられていたことが分かった)。 電子書籍時代の出版社と著者の新しい関係性、電子書籍時代の図書館、ソーシャルリーディング、ライセンス問題…。電子書籍ビジネスを考えるための重要な問題提起が章ごとに行われている。著者陣も津田大介氏や岡本真氏など現代のメディアを代表する大物ぞろい。    僕が特に注目したポイントは、本文内で提起している新しい出版ビジネスのスタイルを本書自体が実践しているところ(本文をそのままtwitterに投稿できるソーシャルリーディングのためのシステムや、章ごとに購入できる販売形態、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの使用など)。この一冊で電子書籍ビジネスを理論的に学べるとともに、その実体…

全文を読む

日本中が熱狂した、感動の瞬間を電子書籍でもう一度

日本中が熱狂した、感動の瞬間を電子書籍でもう一度

前評判は最悪だった。どうせすぐに敗退する、そんな諦めの雰囲気の中その闘いは始まった。    2010年ワールドカップ・南アフリカ大会。国民の諦めの雰囲気と共に始まった日本代表の闘いは、大方の予想に反して快進撃を続ける。それに比例して国民の応援にも熱を帯びていき、決勝トーナメント日本vsパラグアイ戦の視聴率は55%を超えた。    もちろん、僕も彼らの戦いに熱くなり、最後のPK戦では涙を流した一人。サムライブルーのユニフォームを着た本田圭佑のアイコンを見て、当時の熱い気持ちが再燃して迷わず購入ボタンをクリックした。 この書籍は、日本代表の熱い闘いの軌跡を辿った写真集である。予選リーグのカメルーン戦、オランダ戦、デンマーク戦、そして惜しくも敗退した決勝トーナメントのパラグアイ戦の様子までが収められている。一戦一戦の試合中はもちろん、試合前の調整時間、そしてサポーターの様子までもが写されており、それらの写真を眺めていくことで当時の情景や熱気までを感じ取ることができる。僕は、決勝トーナメント進出を決めたデンマーク戦後の選手が抱き合う写真を見…

全文を読む

古き良きアメリカの風を感じる「ROUTE66」の写真集

古き良きアメリカの風を感じる「ROUTE66」の写真集

アメリカ合衆国を横断する「ROUTE66」。   最も有名で、最もロマンあふれる道だと言っても過言ではないだろう。    この書籍は、そのROUTE66の魅力を最大限に引き出した写真集である。   汚れた車、道路標識、店の看板。まさにイメージ通りの風景! 写真は少し粗めに加工されていて味わいのある仕上がりになっている。古き良きアメリカここにあり! と言った感じ。 また、一枚ごとに解説が加えられていて、ROUTE66の空気感をより感じやすくしている。この解説はiPhoneの設定を変えることで日本語と英語が選択でき、英語にしてみるとまた違う味わいを感じることができる。僕としては、より雰囲気を味わえる英語版をお勧めしたい。    それに加え、この書籍にはBGMが付けられている。何だか、とてもアメリカンな感じのインスト曲だ(それ以外にも自分で好きな曲を設定することもできる)。    BGMを聞きながら写真を眺め、遠きROUTE66に思いを馳せる。   これは、かっこいい! タバコとコーヒーを嗜みながら楽しみたいかっこよさだ。    旅好きだ…

全文を読む

ダメサラリーマンと幽霊。異色のコンビの(自分を殺した)犯人探し!

ダメサラリーマンと幽霊。異色のコンビの(自分を殺した)犯人探し!

深く考えることなく就職を決めたファーストフード店の仕事に忙殺される日々を過ごすサラリーマン草野。ある雨の夜、彼は仕事からの帰り道で轢逃げ事件を目撃してしまう。雨に打たれながらの救命作業もむなしく被害者は命を落とし、雨に打たれた草野は体調を崩す。数日後、朦朧とする意識の中起き上った草野が見たものは轢逃げ被害者の幽霊だった。―――そこから、ダメサラリーマンと幽霊という異色のコンビの轢逃げ事件犯人探しが始まる。

日本ファンタジーノベル大賞優秀賞の本作は、爽やかなストーリー展開の(主人公の一人が幽霊ではあるものの)王道的青春ストーリーだ。ダメサラリーマンの典型のようなお人好しで、気の弱い草野。幽霊なのに危機感や暗さがまったく感じられない轢逃げ被害者の幽霊・亮太。仕事のできるアルバイトで幽霊が見える大男・南浩人。個性的な登場人物たちにも好感が持てる。草野のダメサラリーマンの典型のような姿(仕事に追われ、休みの日は一日中寝てばかり。いつも疲れていて、何事にも無気力。しかも仕事の手際も悪い)と、亮太の協力によりそこから成長していく姿にも注目。全てのストーリー…

全文を読む

奇妙な大学助手の静かな日常を描く、騒がしい日常に苦しんでいる人には最高の作品

奇妙な大学助手の静かな日常を描く、騒がしい日常に苦しんでいる人には最高の作品

「一日中、たった一つの微分方程式を睨んでいた、あの素敵な時間は、どこへいったのだろう? キシマ先生と話した、あの壮大な、純粋な、綺麗な、解析モデルは、今は誰が考えているのだろうか?」 タイトル通り、大学助手であるキシマ先生を巡る短いストーリー。森博嗣の作品を読んだことがなかったので、短さと安さに魅かれて味見のような感覚で購入した。

物語は大きな事件が起こることもなく、淡々と進行していくのだが、読後にはキシマ先生という奇妙な人物が頭から離れなくなる。 キシマ先生は午前零時に起床する。昼食を大学生協で食べた後は、午後の全てを睡眠にあてるのだ。 キシマ先生はある研究領域における世界的な第一人者である。世界中の雑誌に掲載されている論文に、彼の既発表論文が頻繁に引用されているほどだ。 キシマ先生は大学助手である。33歳という年齢であり、前述のように大変優秀な学者であるのにも関わらず。そのことについてキシマ先生は「気楽で良い」と感じている。 キシマ先生は大学院生に恐れられている。大学院生の研究発表に対して、容赦なく厳しい質問をぶつけるからだ。それも、飾り気のな…

全文を読む

寒いクリスマスのお伴に、心温まる優しい「こじつけ」はいかがですか?

寒いクリスマスのお伴に、心温まる優しい「こじつけ」はいかがですか?

物事は解釈の仕方によって、さまざまな姿を見せる。 しかし私たちの日常では、常識と異なる解釈をして新たな可能性を作り出すことは「こじつけ」の一言で片づけられてしまう事が多い。ただし「こじつけ」と言われようとも、新たな可能性は可能性として、変わらず存在しつづける。 伊坂幸太郎が大学一年の時に初めて完成させたという小説のプロットを加筆修正した今作は、ドイツ・ローテンブルクでのクリスマスの一夜の物語。

今年のクリスマスの予定が未だ真っ白の僕は、iPhone上だけでもクリスマスムードに乗っかろうとダウンロードしてみた。ささくれ立った心が少し癒され、大学生の頃の伊坂幸太郎に感謝することに。 鬱々とした気持ちを抱えながら探偵業を営むカールは、尾行途中の休憩場所に選んだ公園で、町で噂の謎の男と出会う。そこでカールが語る悲惨な身の上話に、謎の男が提示する「こじつけ」とは? 謎の男の優しい「こじつけ」が、あなたの心も温めてくれるはず。 100ページ程度の短編なので、短い時間でサクッと読める。厳しい寒さに(もしくは僕のように寂しいクリスマスに)、心まで凍えてしまったと…

全文を読む

「みやうちよしき」のレビュー・書評をもっと見る